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Bravo局初のオリジナル作「Girlfriends’ Guide to Divorce」はドラメディー

(2014年12月31日)

リアリティー番組で悪名高いBravo局が、オリジナル作品に初挑戦。本欄9月10日の「21世紀の結婚を考察する『Satisfaction』『The Affair』」で言及した「Girlfriends' Guide to Divorce」が、12月2日から放送されています。

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左からフィービー役ボウ・ギャレット、アビー役リサ・エデルシュタイン、ジェイク役ポール・アデルスタイン、ライラ役ジャニーン・ガラファロー、シーズン1は13話制作予定。 Andrew Eccles/Bravo

作家アビー(リサ・エデルシュタイン)は、「Girlfriends' Guide to ….」シリーズ本で結婚や子育てを通じて女性啓蒙に務めるカリスマ主婦。新刊のサイン会で、ひた隠しにしていた夫ジェイク(ポール・アデルスタイン)との不仲を口にして、カリスマ主婦作家の地位から急落してしまいます。

話し相手は、子供の学校で知り合った‘離婚体験あり’ママ2人。エンタメ業界の弁護士ライラ(ジャニーン・ガラファロー)は、二人の息子を巡って元シェフの夫と「ローズ家の戦争」並の壮絶な争いの真っ最中。元モデルのフィービー(ボー・ギャレット)は、十二分に出る慰謝料で、暇を持て余している有閑マダム。アビーは、ライラとフィービーの離婚策略に乗って、とんでもない方向に走り出します。アラフォー女の再出発は、自分探しの旅、新たな冒険の始まりでもあります。

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サイン会の応援に駆けつけたフィービー(左)、神経ぴりぴりのアビー(中央)にライラ(右)は鎮静剤を渡す。緊張がほぐれ過ぎて、アビーは夫との不仲をさらけ出しキャリアも家庭も絶体絶命の危機に。 Sergei Bachlakov/Bravo

同局の他の番組から、「スターター・ワイフ」風のおちゃらけコメディーを想像していた私は、内容の深刻さに驚きました。プレミア日を控えた11月21日、クリエイターのマルティ・ノクソンとアビー役のエデルシュタインにインタビューする機会があったので、ノクソンに尋ねました。「映画『ラブ・アクチュアリー』が大好きなので、シリアスとユーモアを巧みに調合したつもり。逸話によっても、重いものと軽いものとがあるし…」と答えました。エデルシュタインは、「ジョーク、ジョークで綴るシチュエーション・コメディーとは違って、悲劇の中から生まれるユーモアと言えば良いかしら?」と付け加えました。

離婚体験者にはジーンと来るのが、第2話の最後のシーン。もう二度と元の幸せな家族には戻れないと自覚したアビーとジェイクが、子供のために曲がりなりにも家族を‘演じ’ます。ライターチーム唯一の離婚体験者ノクソンは、「私の体験をあのシーンに盛り込んだので、気持ちが伝わったのは何より嬉しいわ!」と述べました。

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ノクソンが自らの体験を注ぎ込んだ第2話最終シーン。左からジェイク、長女リリー、結婚に終止符を打ったものの幸せな家族を演じ続けるアビー、長男チャーリー。 Carole Segal/Bravo

アデルスタイン起用について尋ねました。「プライベート・プラクティス」以来の付き合いだと言うノクソンは、「元亭主ってとかく悪者扱いされるだけで、中味空っぽの軽薄人間として描かれがちだけど、アビーとジェイクは同い年で幼友達と言う設定。だから、アビーの背景になってしまったジェイクではなく、お互いに向き合った時に、こんな人間になったんだ!と再発見するほど、深みのある男なの。だから、役者としても、人間としても尊敬するポールを起用したの」と述べました.

アデルスタインが書き下ろした第4話は、夫婦として生きて行くことが如何に難しいか?を描いて放送作家としての実力を証明しました。今後の展開が楽しみな、学ぶことも多いシリーズです。バツイチが今更、離婚の策略を学んでも仕方ないので、既婚者、あるいはこれから結婚する方が、離婚しない方法を学ぶべきなのかも知れませんね?

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フィービー(左)のお膳立てで、敏腕離婚弁護士デリア(ネカー・ザデガン)と顔を合わせるアビー。デリアは、離婚体験者の知恵を体現する。 Carole Segal/Bravo


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