ATAS「リベンジの夕べ」に参加 - ハリウッドなう by Meg | TVグルーヴ オフィシャル・ブログ アーカイブ(更新終了)

ハリウッドなう by Meg


前の記事:
TCA冬のプレスツアー、映像インタビューで光っていたのは?
次の記事:
「ギルモア・ガールズ」カリフォルニア版?

ATAS「リベンジの夕べ」に参加

(2013年3月18日)

3月4日、テレビ芸術科学アカデミー(ATAS)のレナード・H・ゴールデンソン劇場で、会員向けに「リベンジの夕べ」が開催されました。

会場入口にはレッドカーペットが敷かれ、お馴染みのキャストがインタビューに応じています。私は既に映像インタビューやセット訪問で、ほとんどのキャストにお目にかかっていますが、いつもガブリエル・マンにインタビューしそびれています。毎回、大勢のジャーナリストに取り囲まれて、近寄れないと言う方が正しいかもしれません。レッドカーペットの反対側では、金色のピカピカドレスに身を包んだクリスタ・B・アレンがファンにサインをせがまれています。

mimura21my.jpg
ウィンドブレーカーを役所のトレードマークに使って、オーディションに受かったガブリエル・マン(左)、「コールドケース」にもゲスト出演したクリスタ・B・アレン Andrew Evans / PR Photos

午後7時30分、パネルインタビューに登場したのは、番組関係者11人+進行役の総勢12人です。
バリー・スローン(エイダン役、シーズン2から登板)
クリスタ・B・アレン(シャーロット役)
コナー・パオロ(デクラン役)
ニック・ウェクスラー(ジャック役)
ガブリエル・マン(ノーラン役)
マイク・ケリー(クリエイター)
エミリー・ヴァンキャンプ(エミリー/アマンダ役)
マデリーン・ストウ(ヴィクトリア役)
ヘンリー・チャーニー(コンラッド役)
ジョシュ・ボウマン(ダニエル役)
アシュリー・マデクウ(アシュリー役)

エミリー・ヴァンキャンプは、白の簡素なシャツに黒のパンツ姿で登場。清楚、清純が売物だったヴァンキャンプは「イメージを打破しようと思って、オーディションを受けた」と登板の動機を語りました。更に、復讐の‘竜巻’のように周囲の人間を吸い上げてしまう「ソシオパスを演じるのは楽しいけど、時々情にほだされないと視聴者がついて来てくれないでしょ?」と善悪のバランスを指摘しました。

mimura22my.jpg
「エバーウッド」で清楚な乙女を演じたエミリー・ヴァンキャンプ。カナダの農家で育った四姉妹の一人で、11歳でモントリオールの夏期ダンスキャンプに参加して、芸能界入りを決めた。 Emiley Schweich / PR Photos

ソシオパス=後天的反社会的人格障害という臨床的な表現を耳にしたのは初めてでした。私は単に父親の遺志をついで、復讐に乗り出した殊勝な娘だとばっかり....但し、復讐はいずれ我が身に返ってきますから、自分の人生はないものと諦めなければなりません。美貌も若さも資産もあるうちに、過去を捨ててどこか遠くで幸せに暮らした方が良いのに....と、シーズン1開始時の映像インタビューでヴァンキャンプと話したことを思い出しました。勿論、それではドラマになりませんが....最近、25人に1人の割で巷に潜むソシオパスに関する本を読んで、理解を深めただけに、ヴァンキャンプの口から出たのが衝撃的でした。

Revenge%20Left.jpg
左からマデクウ、ボウマン、チャーニー、ストウ、ヴァンキャンプ。

「ハンプトンズを舞台に『モンテ・クリスト伯』風のメロドラマを書いて欲しい」というABCの要望に応えたと語るクリエイターのマイク・ケリー。「女性が主人公の方が断然面白い!」と信じて止まないケリーですが、エミリー/アマンダには復讐のターゲットに絶対に手をかけさせないと決めているそうです。その‘一線’がヴァンキャンプの言うバランスを維持する秘訣かもしれません。

逆に「やりたい放題!させてもらえて楽しい」と発言するのは、エミリー/アマンダの唯一の腹心ノーランを演じるガブリエル・マンです。飽くまでエミリーの味方という忠実さが視聴者に受けていると思っていましたが、マン自身は「ノーランの曖昧さが好き」だとか。

Revenge%20right.jpg
左から進行役スタイナー、ケリー、マン、ウェクスラー、パオロ、アレン。

シーズン1でキャラが設定されたため、「今シーズンはキャラ同士の絡みが少なくて寂しい」と言うマンは、出番が終わった後、1時間でも2時間でもセットに居残り、仲間と‘おしゃべり’を楽しむそうです。人懐っこいマンは、本イベント終了後も、握手、サイン、写真撮影に快く応じていました。道理で、キャスト中一番の人気者です。

Mann.jpg
快く写真撮影に応じるマン。ファンサービスに長けているというよりも、人懐っこい性格と、ノーラン役への情熱を感じた。


現在、シーズン2が進行中の「リベンジ」は、昼メロがどんどん打ち切られて行く中で、夜メロの成功例として評価されていますが、視聴率低下は否めません。ここ2〜3年、ケーブル作品も含めて’必見ドラマ’が日曜日に集中し、激戦日となっていますが、水曜日に視聴率が良かった本作を日曜日に移動したことが、視聴率低下の一大要因として報道されています。私は、TCAプレスツアー時に行われた映像インタビューの準備をしている際に、ストーリーが余りにも複雑になり、誰が誰に何をしたのか?覚えきれず、ついて行くのが困難になったことをひしひしと感じました。

Wechsler%3ABowman%3APaolo.jpg
舞台からサインに応じるウェクスラー。背後に手持ち無沙汰そうなボウマンとパオロ。

パネルインタビューでケリーに、「視聴者は話の流れについてきていると思いますか?」という進行役の質問に、「ついて来てくれることを祈るのみ」とかなり不安な答えだったのが良い証拠です。連続ドラマが大好きな私でさえ、最近人間は一体何本まで、この手の複雑なストーリーを追っていけるのだろう?記憶の許容量はどれくらいなのか、脳科学の専門家に聞いてみたいと切望するようになりました。


前の記事:
TCA冬のプレスツアー、映像インタビューで光っていたのは?
次の記事:
「ギルモア・ガールズ」カリフォルニア版?

最近の記事

▲ TOP