カニエ・ウェスト、グラミー騒動とテイラーとのコラボを語る

カニエ・ウェストが11日(アメリカ時間)、ライアン・シークレストのラジオ番組に電話出演し、第57回グラミー賞授賞式での騒動について改めて語った。

「あの瞬間、みんなが俺を見て、“カニエ!カニエ!やっちゃえ!”って言ったんだ…なんてことはなく、それは俺が頭の中で聞いた声だよ」とカニエは笑った。

「頭の中で“やっちゃえ”って聞こえたから、途中まで上がったのさ。俺は過去のことをネタにしてジョークを飛ばそうとしていただけだ(※カニエは2009年開催のMTV Video Music Awardsで、テイラー・スウィフトの受賞スピーチに乱入した)」

「でも、ベックからスピーチの時間を奪いたくなかったんだよね。グラミー賞では受賞者が誰であろうと退場を促す音楽がすぐに流されるから、彼の時間を奪ってはいけないと思った。それで席に戻ったんだ。ちょっとしたジョークだったんだよ。グラミー賞そのものがそうであるようにね」と彼は説明した。

「俺に他人の大事な瞬間を奪う権利はない。でも奇妙なことに、現実を考えてみると、俺はカイロプラクターのような存在だ。今回、あの直後に俺に駆け寄ってきた人のことを考えてもね。ちょっとした真実の衝撃を与えられた後は、みんな気分が良くなるようだ。誰もが前よりずっと有名になり、もっとたくさんのアルバムが売れ、カニエだけが嫌なヤツになるのさ」

「直後に駆け寄って来た人」とは、他の誰でもないテイラー・スウィフトだったといい、「ステージに上がるべきだった」と言われたのだとか。

さらにカニエは、「彼女(テイラー)はスタジオ入りしたがっていて、俺たちは確実に一緒にやる予定だ」と明かしている。

「素晴らしい考え方や視点、ファンベースを持つアーティストなら、俺は誰とでも一緒にスタジオ入りするよ。差別はしないんだ。グラミー賞を何度受賞したとか、アルバムがどれだけ評価されたとか、そんなことは関係ない。俺はエリート主義ではないんだ」

一方で、「E! News」のインタビューで「ベックは最優秀アルバム賞をビヨンセに譲るべきだった」と語ったことについては、次のように釈明している。

「演壇を与えられたからだよ。自分のことを第3人称で話すなんてクレイジーだけど、カニエ・ウェストにとって、演壇を与えられたのに自分の本音を言わないでいるのは、とても難しいことなんだ」

「それに間違った印象を与えてしまったと思うんだよね。俺の言葉の選び方が間違っていた。ベックは明らかに最もリスペクトされたアーティストの1人であり、芸術性をリスペクトしている人でもある。主体性のある人で、間違っていないよ。俺たちは今後も一緒にバスケをしたりできる仲さ。彼がやりたくないのなら別だけどね」とカニエは加えた。

第57回グラミー賞の主な受賞作品はこちらのページでチェック。全部門の受賞作品/受賞者はオフィシャルサイト(英語サイト)まで。(MTV News)