ボブ・ディラン、「先約」によりノーベル賞授賞式を欠席へ

2016年のノーベル文学賞を受賞することが決定しているボブ・ディランが、12月10日(スウェーデン時間)にストックホルムにて開催される授賞式を欠席することが明らかになった。

スウェーデン・アカデミーは11月16日、「昨夕、スウェーデン・アカデミーはボブ・ディランから私信を受け取りました。彼はその中で、先約により12月にストックホルムに行くことができないため、ノーベル賞授賞式を欠席する旨を説明されました」と公式サイトを通じて発表した。

「受賞については、とても光栄に感じていることを再び強調されており、直接賞を受け取りたいそうです」と彼らは加え、12月10日から6ヶ月以内に講演を行えば、予定通り文学賞が贈られるとしている。

米「ニューヨーク・タイムズ」紙によると、過去には重病で車椅子生活だったハロルド・ピンター(2005年)や、広場恐怖症的な理由で「公に引きずり出されるに適さない」と説明したエルフリーデ・イェリネク(2004年)、ソ連の反体制派で、一度出国すると帰国できなくなる可能性を恐れたアレクサンドル・ソルジェニーツィン(1970)が授賞式を欠席した前例がある。

ディランの公式サイトには、11月23日以降のツアーの予定は記載されておらず、12月10日の「先約」が何なのかは不明だ。

スウェーデン・アカデミーが今年の文学賞にディランを選出したことを発表したのは、10月13日のこと。その後2週間近くにわたって、ディランからコメントが発表されることはなく、アカデミーも本人と連絡が取れないと報じられていた。

ついに沈黙を破ったのは11月5日。英「デイリー・テレグラフ」紙のインタビューで、ノーベル賞受賞について「信じ難いことだ」とコメントし、授賞式への出席について「もちろんさ。可能な限りね」と返答。

さらにアカデミーの事務局長にもディラン側から連絡があり、「私が賞を受け取るかって?もちろんだ」「ノーベル賞のニュースを聞いて言葉を失った」「とても栄誉なことでありがたく思う」と語ったという。

MTV News