デヴィッド・リンチが「マルホランド・ドライブ」のナイトクラブをオープン

デヴィッド・リンチ監督による映画「マルホランド・ドライブ」をイメージしたナイトクラブが、フランス・パリにオープンする。

仏Premiereによると、「マルホランド・ドライブ」をテーマにしたナイトクラブ「Club Silencio」が、今年9月、パリのモンマルトルに開店予定。映画館、コンサート・ホール、アート・ギャラリー、レストラン、バーを併設した施設になり、デヴィッド・リンチ監督自身がインテリア・デザインや音楽なども手がけるという。

ハリウッドを舞台に、女優の卵であるヒロインが体験するミステリーを描いた「マルホランド・ドライブ」は、人気海外ドラマ「ツイン・ピークス」で有名なデヴィッド・リンチ監督による2001年の映画。当初はTVシリーズとして企画されてパイロットが制作されたが、放送局のABCはその内容が気に入らずに放送を却下。そのため、作品はお蔵入りになるところだったが、フランスの会社から出資を得たデヴィッド・リンチ監督が、劇場映画として完成させた。

その結果、熱狂的なファンの支持と高い評価を獲得した本作は、アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞にノミネートされたほか、第54回カンヌ国際映画祭の監督賞を受賞。主役に抜擢された女優ナオミ・ワッツの出世作ともなった。

ちなみに、「Club Silencio」の名前は、劇中に登場するナイトクラブからとったもの。赤い幕の下りたステージで女性歌手が歌い始める、物語のキーとなる重要なシーンの舞台となっている。

世界中にファンを持つ鬼才監督が、その芸術を表現する場となるこの店が、パリの新名所となることは間違いないだろう。
{{4}}