番組は大赤字! 「FRINGE」次シーズンはどうなる?

人気海外ドラマ「FRINGE/フリンジ」のシリーズ継続が危ぶまれている。

TVシリーズ「LOST」、映画「「SUPER 8/スーパーエイト」のヒットメイカー、J.J. エイブラムスが手がけるSFドラマ「FRINGE」は、米FOXで2008年9月にスタートして以来、シリーズ通算で1エピソードあたり平均630万人の視聴者を記録。“フリンジ・サイエンス”(非主流科学)という、これまで科学的に認められてこなかった分野をテーマに、理屈では説明のつかない現象や怪事件を追う斬新なストーリーで人気を得ている。

その人気を受けて、シーズン2からは視聴率競争の激しい木曜日に放送されていたが、シーズン3の中盤で注目度の低い金曜日に放送枠が移動。そのため、番組継続を心配する声もあったが、熱心なファンの支持もあって、シーズン4の放送が決定した。

そして、現在、アメリカではシーズン4が放送中だが、シリーズ継続については、予断を許さない厳しい状況が続いているようだ。

米Entertainment Weeklyによると、1月8日、テレビ批評家協会(Television Critics Association)のプレスツアーにおいて、FOX エンタテインメント社長のケヴィン・ライリーは、「『FRINGE』を誇りに思うし、番組ファンの情熱も共有している」としながらも、「言いにくいことだが、この番組はお金がかかりすぎる。大赤字なんだ。いまの視聴率では利益を出すのはほとんど不可能。検討の必要がある」とコメントした。

シリーズ更新はスムーズに行かないと見込まれているが、スケジュールを考えると、シーズン4の最終話の脚本は、放送局FOXと制作会社ワーナー・ブラザーズが更新について話し合いのテーブルに着く前に、完成させなければならないとのこと。シリーズ継続に賭けるのか、シリーズ打ち切りを想定しておくのか?　いずれにせよ、シーズン4をどのような形で終わらせるのか、制作側は頭を悩ますことになりそうだ。

なお、番組プロデューサーのJ.J.エイブラムスは、「(シリーズ継続については)いくつかとっておきの理由があって、僕は希望をもっているよ。『FRINGE』は今シーズン、新たな要素が加わって、すばらしいものになってる。良い作品が報われるという考え方は楽観的すぎるかもしれないけど。FOXがダメならどこか別の局ということもありえる」と発言、シリーズ継続への意欲を見せた。

熱心なファンも多い人気番組だけに、すんなり打ち切りということにはならないだろうが、果たして、「FRINGE」の未来は…?