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「FRINGE」継続をめぐる大人の事情とは?

2012年1月23日
今月はじめ、人気SF海外ドラマ「FRINGE/フリンジ」が、財政上の理由から存続の危機にさらされていると報道されたが、番組継続に向けて、水面下での攻防が繰り広げられているようだ。

1月8日、テレビ批評家協会(Television Critics Association)のプレスツアーにおいて、FOX エンタテインメント社長のケヴィン・ライリーは、「言いにくいことだが、この番組はお金がかかりすぎる。大赤字なんだ。いまの視聴率では利益を出すのはほとんど不可能。検討の必要がある」とコメント。これにより、「FRINGE」の来シーズン(シーズン5)の更新が危ういのではないかとメディアが報じた。

しかし、米TV LINEによると、FOX側のコメントは、番組の制作会社であるワーナー・ブラザーズ・テレビジョンに向けられたものだという。つまり、制作会社であるワーナーが放送局FOXに要求するライセンス料を下げてくれさえすれば、仮に視聴率がふるわなくても、FOXは番組を継続しやすくなる。要は、もっとライセンス料を下げてくれ、というメッセージだったというのだ。

「FRINGE」が、もしシーズン5が放送されることになれば、ワーナー・ブラザーズにとってもメリットは大きい。シーズン5の制作が決まると「FRINGE」は100話に到達する可能性が高くなる。100話というのは、ビジネス上、重要な数字で、100話に到達したシリーズは、シンジケーション放送(地方系列局での再放送)の収益機会が格段に増えるからである。

とはいえ、ワーナーが安易にライセンス料を下げてしまうと、当面の制作費が足りなくなる恐れがある。さまざまなシナリオを比較検討しながらソロバン勘定をしなければならない。

FOXとワーナーの両者は、現在、合意できるライセンス料の水準について交渉を続けているという。しかし、残された時間は多くない。仮にシーズン5の更新がされないとなると、現在放送中のシーズン4の最終話がシリーズ最終話ということになる。そうなると、脚本や制作、プロモーションなど、すべてがそれに対応しなくてはならない。まさにタイムリミット寸前、ギリギリの攻防が続いているようだ。果たしてこの結末は?
 
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