世界中で一大ブームを巻き起こした人気ドラマ『LOST』や、熱狂的なファンを生んだカルト・ドラマ『エイリアス』のクリエイターであるJ.J. エイブラムス。
映画『スター・トレック』も大成功させ、今やハリウッドでも随一のヒット・メーカーとなった彼が『トランスフォーマー』シリーズの脚本家チームと組み、テレビ・ドラマの常識と限界を打ち破るべく取り組んだドラマ『フリンジ』。この話題の最新作が、いよいよ日本に初上陸する。
“フリンジ”とは“常識はずれな”という意味。ここでは“フリンジ・サイエンス”、つまり“非主流科学”のことを指す。テレポーテーションや予知能力、死体の蘇生などといった、かつては科学的に認められてこなかった分野のことだ。
主人公はFBIの女性捜査官オリビア。理屈では説明のつかない怪事件の捜査に当たった彼女は、“パターン”と呼ばれる現象の存在を知る。それは驚異的な進歩と発展を遂げた現代科学の技術を応用し、地球と人類を実験台とする巨大な陰謀のことだ。果たして、いったい誰が何のために行っているのか?
事件によって最愛の人を失ったオリビアは、天才科学者ビショップ博士とその息子ピーターの助けを借り、各地で次々と起きる不可解で想像を絶する怪現象の謎と、その背後にある“パターン”の核心へと迫っていく。
テレビ・ドラマとは思えないくらいの壮大なスケールで描かれる物語。最新テクノロジーを駆使したビジュアルの迫力はもとより、科学理論に裏付けられた謎解きのリアリズムには誰もが圧倒されることだろう。超能力やモンスターのようなSFの世界でしか起りえないような現象が、現代科学の技術と知識によってものの見事に解き明かされていく過程は、まさに目からウロコの驚きだ。
もちろん、謎が謎を呼ぶミステリアスでサスペンスフルな展開も、それこそ『LOST』顔負けの面白さ。次に何が起るのか?誰が黒幕なのか?一度見始めたらやめられなくなってしまう語り口は、さすがJ.J. ならではの絶妙な巧さと言える。
そればかりでなく、物語の背景に緻密で入り組んだ人間ドラマがしっかりと描かれているというのも、この作品の大きな強み。我々人類は科学の進歩によって何か大切なものを失いつつあるのではないか?恋愛や友情、家族愛など様々な側面から、人間とテクノロジーのあり方を改めて見つめるメッセージ性の高さも、視聴者を惹きつける重要なポイントだ。
さらに、全編に散りばめられた謎解きのヒント。毎回事件現場に姿を見せる“監視人”の存在や次のエピソードを暗示するキーワード、暗号めいた謎のシンボルなど、油断していると見過ごしてしまうようなヒントが随所に隠されているのだ。それゆえに、片時も画面から目が離せないし、2度3度と繰り返し見たくなってしまう。
『24』や『LOST』の成功で“ハマる海外ドラマ”という言葉が安易に使われるようになって久しいが、この『フリンジ』こそ間違いなく正真正銘の決定版。是非とも、その目で確かめて欲しい!






