移民がいなければハリウッドは成り立たない! メリル・ストリープ、第74回ゴールデン・グローブ賞のスピーチでトランプ次期大統領を批判 [動画あり]

現地時間1月8日、米ロサンゼルスのビバリー・ヒルトン・ホテルにて、第74回ゴールデン・グローブ賞の授賞式が開催され、特別功労賞「セシル・B・デミル賞」を受賞した女優のメリル・ストリープが、ドナルド・トランプ次期大統領の名前を出さなかったものの、彼の批判だと誰もが分かるようなスピーチをした。

At tonight’s #GoldenGlobes we honor Hollywood legend Meryl Streep with the prestigious Cecil B. Demille Award. pic.twitter.com/dxpeCDNXY6

— Golden Globe Awards (@goldenglobes) 2017年1月9日

移民に反した発言が目立ったトランプ次期大統領だがそれに対し、「ハリウッドってなんだと思いますか?あらゆる所から人が集まってくる場所です。女優のサラ・ジェシカ・パーカーはオハイオ州の7,8人兄弟で育ち、エイミー・アダムスはイタリア生まれですし、ナタリー・ポートマンは、エルサレムで生まれてますし、ライアン・ゴズリングのような優しい人たちはカナダ人です」と述べ、移民や他州出身者をなくしてしまったらハリウッドは本来の場所ではなくなり、娯楽として楽しめるものはフットボールやマーシャルアーツ(総合格闘技)だけになってしまい、本来のアート(芸術)を失ってしまうとも伝えた。

「私たち役者の役目は自分ではない誰かの人生を歩んで、その人生がどのようなものか感じ取ること」と続けた。

またメリルはトランプ次期大統領の選挙運動中のスピーチについて苦言し、そのことを今でも頭から離れない「パフォーマンス」だと伝えた。それは、尊敬されるべき位置に立つ者が障害のある記者のモノマネをし、批判した出来事は、メリルの心を傷つけ、人々の生活にあらゆる形で影響を及ぼし、それを真似する人も増える危険性を訴えた。

「軽蔑は軽蔑を招きます。暴力は暴力を駆り立てます。権力者が自分の立場を利用し、弱い者いじめをしてしまうと私たちは全員負けてしまうのです。」

またこのような事があるため、どんな攻撃があっても権力者たちにする正論や批判を述べられる節操のある記者を必要とし、自分とジャーナリスト保護委員会を支援する人を呼びかけた。

「前へ進むためには、信頼できる記者が私たちには必要です。そして彼らにとっては真実を守るために私たちが必要となるのです」

最後に昨年の12月27日に亡くなったスター・ウォーズシリーズのレイア姫で知られるキャリー・フィッシャーへ追悼する言葉を送って、スピーチを締めた。

「私の友人で、親愛なる故レイア姫は、一度私にこんな事を言ってくれました。傷ついた心をアートに変えていこう」