“Captain Scarlet is indestructible.You are not.Remember this.Do not try to imitate him.”
(キャプテンスカーレットは不死身だ。でもキミはそうじゃない。決して彼のマネをしてはいけないヨ!)-原語版オープニング・ナレーションより
2068年、世界政府大統領直属の特殊安全機構軍“スペクトラム”の宇宙船が火星に着陸した。ところがそこにはすでに宇宙生命体“ミステロン”の基地が存在した。彼らが向けたビデオカメラを武器と思った火星派遣軍のチーフ、ブラック大尉は誤ってこれを攻撃、全滅させるという最悪のファースト・コンタクトを迎えてしまう。しかし不可視にして特殊な再生能力を持つミステロンは基地を再生すると、ブラック大尉にロボット光線を浴びせ彼らの尖兵とし、地球に対して報復攻撃を開始した。
ミステロン専門の防衛組織となったスペクトラムの隊員キャプテンスカーレットは、任務遂行中ミステロンによって殺されてしまうが、彼らの特殊再生能力で生き返りスパイとして操られる。しかし戦いの最中にロンドン展望駐車場から誤って転落。そのショックで自我を取り戻し、ミステロンに改造された不死身の体のまま、スペクトラム最高のエージェントとして復活した。今、見えない敵ミステロンとの戦いの火蓋が切って落とされた!
解説
世界中で大ヒットを収めた「サンダーバード」に続き同じスタッフで製作されたスーパーマリオネーション。「サンダーバード」よりも人間に近い頭身となった人形はとてもリアルで秀逸。また、高度1万2千メートルの雲の上に浮かぶスペクトラム基地や、エンゼル機、追跡戦闘車、パトロール車、強力装甲車といったまったく古さを感じさせないメカ群も健在。
キャラクターたちのコスチュームを色分けし、そのカラーリングのコードネームで呼びあうセンスや、女性だけのパイロット集団「エンゼル・チーム」など、デザインのみならず設定でも時代の先を行く先見性は、後の作品群に大いに影響を与えている。
また本作の特徴として、主人公が不死身ということが挙げられるが、自らの命を差し出して他者のピンチを救う(その後甦る)というシチュエーションは今日に至るまでも大変斬新なパターンである。
その他、そもそも先に攻撃を仕掛けたのは地球人であるという皮肉な設定、宇宙人なのになぜか攻撃の前に謎をかけた予告を出してくるミステロン、必ずしもハッピーエンドではなく時にはスペクトラムがミステロンの復讐を防ぐことに失敗してしまうこともあるシリアスなストーリーと、独特な空気感を持つ本作はジェリー・アンダーソンファン、特撮ファンのみならず幅広くおすすめしたい傑作である。
製作総指揮:ジェリー・アンダーソン(『サンダーバード』『謎の円盤UFO』)
特撮総監督:デレク・メディングス(『謎の円盤UFO』映画「007」シリーズ)
音楽:バリー・グレイ(『サンダーバード』『謎の円盤UFO』)


