マフィアはつらいよ!
イタリア系マフィア組織《ソプラノ・ファミリー》を仕切る男
景気拡大が史上最長記録を更新し続けるアメリカ。その経済の中心である大都市ニューヨークから生まれた大量のゴミを引き受ける、隣州ニュージャージーのゴミ処理コンサルタント、そんな表向きの看板を掲げつつ、実は裏の世界で暗躍するイタリア系マフィア組織の一つが《ソプラノ・ファミリー》。 そのボスが、トニー・ソプラノ(ジェームズ・ギャンドルフィーニ)。おでこが広がりつつある中年男だが、腕っぷしは強く、別の組織の男どもにすら一目置かれている。しかし、 怒りっぽい伯父アンクル・ジュニアの尻拭いをさせられたり、血の気の多い甥クリスが組織のルールを守らず暴走しがちなど、マフィア社会の上と下から次々に問題が押し寄せてきて気の休まるヒマがない。サラリーマンの中間管理職のようだ。
パパはつらいよ!
家庭の不和をなんとかするのもパパの仕事
プライベートではトニーの家族である、もう一つの《ソプラノ・ファミリー》との間で問題が起きる。妻、カーメラ(イーディ・ファルコ)は利発で強気な女性で、彼女との仲は険悪。16歳の長女目メドウは第二反抗期真っ盛りで、ローティーンの長男アンソニーはファミコン(ニンテンドー)に夢中で、姉弟ゲンカは絶えない。しかもアンソニーは父親の仕事を知らず、、いつ打ち明けるか、トニーは考えがまとまらない。さらにトニーは、70歳の母親リヴィア(ナンシー・マーチャンド)が一人暮らしをしていることを心配し、高齢者マンションに入れたいと願うが、「老人ホームはイヤだ」と彼女に申し出を拒否される。
トニー、ついに倒れる!
そして“癒し”を求めてセラピストに通うが・・・。
こうしてトニーは、2つの《ソプラノ・ファミリー》の生活に疲れ果てていた。ある日、自宅でバーベキュー・パーティーの準備をしていたトニーは、庭のプールに住みついたカモの親子が飛び立つのを見たまま気を失い、病院に担ぎ込まれる。結局どこも悪くないと診断されるが、高齢者マンションを見学中に、またしても気を失ってしまう。そして、さすがに恥ずかしいのでこっそりと、精神分析医の門を叩くことに。女医ジェニファー・メルフィ(ロレイン・ブラッコ)からカウンるセリングを受けように勧められ、彼は彼女のもとに通うことになったが・・・。果してトニーは癒されるのだろうか?
全米では“TV版「ゴッドファーザー」誕生!”と話題に
マフィアのボスを題材にしたことで、全米のマスコミは当初「ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア」を、アカデミー賞3部門に輝く1972年の映画「ゴッドファーザー」を引き合いにして紹介。「ザ・ソプラノズ・・」は、現代的でリアル、そしてより多くのテーマを扱っていると絶賛されました。
映画界では、ギャングを描いたジャンルが、サイレント時代の1920年代に「暗黒街」(1927)、「暴力団」(1928)に始まり定着しました。そして前出しの「ゴッドファーザー」で再び人気に火がつき、以来、「グッドフェローズ」(1990)など、ギャングを題材にした作品がコンスタントに制作されています。 「ザ・ソプラノズ・・」は、現代のマフィアの実像に迫っている点や、一部のキャストが重複する点から、「グッドフェローズ」に最も近いテイストかもしれません。
リアルで過激なタッチのため、米国では[成人向け番組]に指定!
マフィアを、時に生々しく、時にブラックユーモア風に描く「ザ・ソプラノズ・・」。番組の性格上、過激なバイオレンス、放送禁止用語スレスレのダーティな台詞回し、男女関係の描写に欠かせないエロチシズムは避けて通れず、全米放送は子供の視聴を禁じる《MA指定》になっています(注:米国TV界には番組の内容に応じたさまざまな指定を表示する制度があります)。
それでも視聴率は、第2シリーズの最終回が、シリーズ番組としてはHBO開局以来最高の数字を記録。同局の看板番組は大人向けドラマとなり、男性視聴者向けが「ザ・ソプラノズ・・」、そして女性視聴者向けがスタイリッシュなコメディ「SEX AND THE CITY」だと言われました。
驚くべきことに本物のマフィアにもファンが多いらしく、FBIがマフィアを盗聴したら「『ザ・ソプラノズ』はオモシロイ!」と会話していた・・・そんなウワサまであるとか!
ハリウッドでおなじみの実力派キャストが豪華競演
濃厚な内容の「ザ・ソプラノズ・・」は、それに見合うだけおの豪華な顔ぶれの実力派キャスト・異色キャストが競演。映画・音楽ファンにはおなじみの顔ぶれも登場します。主人公トニーに扮するのは映画「8mm」の悪役をはじめ、「クリムゾン・タイド」、「シビル・アクション」他のヒット作で知られるジェームズ・ギャンドルフィーニ。 他、「グッドフェローズ」でアカデミー助演女優賞にノミネートされたロレイン・ブラッコ、「コップランド」に出演したイーディ・ファルコらが出演しています。 ユニークなところでは、トニーの子分の1人、シルヴィオに扮したスティーヴン・ヴァン・ザント。彼はブルース・スプリングスティーンのバンド《Eストリート・バンド》のギターリストという経歴の持ち主。また、第2シリーズには映画「ペーパームーン」などで知られる、映画監督ピーター・ボグダノヴィッチ が俳優として出演してます。
1話あたりの制作費はなんと2億円以上!
このドラマの1話あたりの制作費は190万ドル~200万ドル - 190万ドルは日本円で約2億円。これはゴールデンタイムに放送されている日本のTVドラマの約4~5倍にあたります。この巨額な制作費により、ハリウッド映画に匹敵する豪華キャストが実現。そして劇場用映画と同じ35mmフィルムを使用し、濃密な映像も可能となりました。また、すべてロサンゼルスで撮影を済ませるハリウッド方式に従わず、物語の舞台であるニュージャージーやニューヨーク、つまり現地で撮影を敢行。こうして「ザ・ソプラノズ・・」は、本物のストリートの空気、迫力をフィルムに焼きつけているのです。
(情報提供:WOWOW)



