ストーリー
12のコロニー(植民惑星)に分かれて繁栄を謳歌していた人類は、人工知能を備えたロボット「サイロン」を開発する。だがサイロンは叛乱を起こし、人類とサイロンとの戦争が勃発。長く激烈な戦いののち双方は休戦を宣言。サイロンはどこかへ姿を消し、その後誰もサイロンの姿を見ることなく40年以上が過ぎた。
かつてサイロン戦争で活躍した惑星カプリカの巨大宇宙空母「ギャラクティカ」は旧式化し、退役の日を迎える。そして退役式典が行われているまさにその時、12のコロニーに対するサイロンの総攻撃が始まった。人類側の全艦隊に導入されていた航行プログラムに、サイロンのウイルスが仕掛けられていたことから、各惑星の宇宙空母と艦載機は瞬時に無力化されて全滅。人類側の無条件降伏の申し出を無視して徹底的に続けられるサイロンの核攻撃により各惑星は壊滅的な打撃を受け、一瞬のうちに何十億もの生命が奪われる大虐殺となる。ネットワーク化されていなかったギャラクティカと、展示用に整備されていた戦闘機バイパーの旧型マーク2だけが、人類に残された唯一の戦力となり、ギャラクティカ艦長アダマは艦隊司令官として、若く実戦経験のない兵士たちを率いることに。
また大統領が死亡、中央政府も壊滅したため、式典に参加していて難を逃れた教育庁長官ローラ・ロズリンが、新政府の大統領に就任する。彼女の指示で、難民を乗せた客船、貨物船など50隻を超える民間船が集結。ギャラクティカとともに戦闘地域を脱出するが、数千人の民間人が犠牲になる。反撃作戦を準備するアダマ司令官に対し、種の存続を優先し、逃げることを主張するロズリン大統領。生き残った人類の数はわずか5万人にまで激減という現実を前に、アダマ司令官は文民政府に協力する道を選ぶ。
一方サイロンは、ロボット型のセンチュリオンだけでなく、内部構造まで人類と見分けのつかない人型サイロンを作り出していた。そのモデルは12タイプあり、天才科学者バルター博士を騙して軍のコンピュータのアクセス権を得たのは、妖艶な美女の姿をしたサイロン「ナンバー6」だった。運良く救助されたバルター博士は、大罪を隠して大統領の側近となるが、ナンバー6と別れた後も彼女の幻影(?)につきまとわれて精神のバランスを失っていく。
船団は、伝説にある13番目のコロニー、“地球”を探すことを目標に掲げ、未踏の宙域に向かう。しかし、恐るべきことにギャラクティカ艦内には人型サイロンがすでに入り込んでいるのだ…。安住の地を求めて旅立つ人類の運命は!?
解説
人類の存亡をかけた「エクソダス」=大脱出が今始まる!重厚なテーマと迫真のVFXでおくる最新サバイバル・アクション
「バトルスター・ギャラクティカ」は、まずミニシリーズ「序章(前後編)」が米Sci-Fiチャンネルで2003年12月8、9日に放送され、その年に全米で放送されたケーブルTV向けミニシリーズの全作品中トップの高視聴率を獲得、ケーブルTV番組としてもナンバー1の視聴率を記録した(18歳~49歳視聴層)。
大反響を呼んだこのミニシリーズ版を受けて、2005年1月14日から同チャンネルでシーズン1が放送開始。こちらもSci-Fiチャンネルでは毎週300万人以上の視聴数を獲得、回を重ねるごとに評価が高まり、2007年11月からは全米放送がシーズン4に突入することが決まっているロングラン・シリーズである。日本でも、アメリカでの評判の高さがネットや口コミで広がり、その放送を切望されていた期待の一作だ。
『現在放送中のあらゆるドラマの中で最高傑作!』と全米有力メディアが大絶賛!各アワードも受賞
「バトルスター・ギャラクティカ」は、本作のようなジャンルでは珍しく、メディア・批評家筋から驚くべき賛辞を持って迎えられている。米「TIME」誌が、本作を「2005年最優秀TV番組」に選出したほか、AFI(全米映画協会)も2006年にTV部門優秀作品の1本に選んだ。エンタテイメント情報誌“Entertainment Weekly”は2007年5月、「この25年間で最高のSFドラマ・ベスト25」の第2位に(ちなみに第1位は映画「マトリックス」、3位は「ブレードランナー」というそうそうたる顔ぶれ)、アメリカ最大のTV誌“TV Guide”は2006年の最優秀ドラマ10本の1本に選出し、「SFドラマだけでなく、現在放送中のあらゆるドラマの中で最高傑作!」と絶賛するなど、米メディアを完全に魅了し、今なお多くの注目を集めている。
さらに、米国の権威あるアワードを数々受賞!2007年の第59回エミー賞では監督賞・脚本賞といった主要部門を含む4部門でノミネート、視覚効果賞を受賞。またSFファンタジー&ホラー界のアカデミー賞と言われるサターン賞では06年にCATVシリーズ部門で最優秀作品賞を受賞、そしてSF界で最も権威のあるヒューゴー賞も’05年に受賞(第1話「33分の恐怖」)…と、本作の圧倒的なクオリティの高さを証明する評価である。
「HEROES」の先駆け!現代アメリカを反映し、大人の鑑賞に堪えうる徹底的にハードなストーリーの人間ドラマ
本作「バトルスター・ギャラクティカ」の高評価を支えるのは、「人類の存亡」という壮大なスケールのテーマとハードなストーリーだ。全人口がたった5万人にまで激減し、一人ひとりの命の重さが否応無しにのしかかる逼迫した状況にあって、人々に紛れ込み、いつ何時テロ行為を開始するか分からない人型サイロン、そんな人型サイロンを捕らえ拷問を加えるギャラクティカ・クルー、旗で覆われ整然と並べられた戦死者たち、艦内に貼られた無数の行方不明者の写真…それらには「9.11」を越え、イラク戦争を戦う現代アメリカの姿が色濃く反映されているようにも見える。舞台こそ宇宙空間を逃亡する船団という私たちとはかけ離れた世界だが、語られているのは現代を生きる私たちの周囲にある現実の世界の暗喩とも受け取れるのだ。
残された人類を率いるロズリン大統領・アダマ司令官の苦悩や決断、彼らを支えるクルーたちの生き様は、メアリー・マクドネル、エドワード・ジェームズ・オルモスらの名演もあいまって、エミー賞の常連である傑作ポリティカル・ドラマ「ザ・ホワイトハウス」と比べても何ら遜色のないクオリティを誇っている。また本作の成功があったからこそ、後に同じユニバーサル社にて同じSFジャンルである高品質ドラマ「HEROES/ヒーローズ」が製作、専門局ではなくネットワークで放送され大ヒットするという快挙が成し遂げられたといっても過言ではない。大人の鑑賞に十二分に堪えうる本作は、本格派のドラマを求める方々にこそ見ていただきたいシリーズである。
カメラの手ぶれによるニュース映像のようなVFXと、日本の太鼓がフィーチャーされた異色の音楽で高められるテンション
重厚なストーリーとTVドラマらしい娯楽性はなかなか両立することは難しいが、「バトルスター・ギャラクティカ」は奇跡的に両者の融合に成功している。その娯楽性の代表格はなんといっても、TVドラマの枠を超えハリウッド映画にひけをとらない最新VFX(視覚効果)。本作では手持ちカメラによる撮影がもたらす手ぶれを用いドキュメンタリー映画のようなリアル感を生み出しているが、それは俳優たちの撮影にとどまらず、フルCGのため手持ちカメラなど用いられていないはずの宇宙戦闘シーンにも多用されている。製作総指揮のロナルド・D・ムーアの指示による、ハリウッド大作SFX映画でもあまり見られない珍しいこの手法(「スター・ウォーズ エピソード2」などで用いられていた)は、「カメラが遠景から不安定に画面を揺らしながら艦隊の全容を捕らえ、次の瞬間、その中の小型戦闘機にいきなりぎこちなくズームする」といった生々しい人間臭さを生み、精緻なCGとあいまって宇宙戦闘シーンでありながら戦場カメラマンによるニュース映像のようなリアル感をもたらし、本作の映像面での最大の特徴となっている。
また本作では、特に戦闘シーンにおいて同ジャンルに用いられがちなシンフォニックなものでなく、中東風のドラムや、東ヨーロッパ風の旋律、アフリカの打楽器などを取り入れた個性的な音楽が用いられている。製作総指揮のデヴィッド・エイックが、音楽監督リチャード・ギブスに“平行世界のオーケストラ”というお題を与えた結果によるもので、中でも日本の太鼓がフィーチャーされているのが大きな特徴で、私たち日本人にとっては非常にテンションが上がるものとなっている。
07年エミー賞最優秀視覚効果賞受賞のずば抜けたVFXは、ハリウッド大作映画や新しい物好きの方々にもご覧になっていただきたい。
女性必見!強く、賢明で、かっこいいヒロインたちが大活躍!
SFというジャンルは男性キャラクターが多くなりがちだが、「バトルスター・ギャラクティカ」では女性キャラクターがレギュラー陣の半分を占めている。しかも、大統領から最前線の戦士に至るまで、誰が主役といってもいいほどの重要な役割を与えられており、みな強く、賢明で、何よりもかっこよく描かれているのだ。
ロズリン大統領は元教育庁長官の冷静な女性で、人道主義を重んじながらも非常時には断固たる決断の出来る精神的に強い人物ながら、ガンのため余命いくばくもないという複雑な役どころ。映画「インデペンデンス・デイ」で大統領夫人を演じた女優メアリー・マクドネルが、絶妙な演技でこのキャラクターに深みを増している。
“スターバック”ことカーラは、エースパイロットだが極太葉巻をくわえ、酒を飲みながらギャンブルに興じ、反骨精神旺盛で気に食わなければ上官でもぶん殴り、下ネタもOKという超タフでマッチョなならず者。
お色気担当は何といってもモデル出身の女優トリシア・ヘルファーが演じる妖艶な人型サイロン「ナンバー6」であろう。バルター博士の妄想(?)として、軍艦内におよそふさわしくない肌もあらわなセクシーなドレスで現れ、どんな男でも篭絡させずにおかないファム・ファタールぶりを発揮、本作のエロティック要素を一手に引き受けている。
彼女たちそれぞれ個性のまったく違う魅力的な女性が画面を華やかにする中でも、私たち日本人にとって特に着目したい登場人物は“ブーマー”ことシャロンだ。韓国をルーツとするグレイス・パークが演じる新人パイロットのシャロンは、物語の鍵を握る非常に重要な秘密を持っており、悲劇的な役どころでもある。アジア系の可憐なルックスは大変親しみやすく、日本でも放送開始後のブレイクが期待される注目のキャラクターだ。シャロンというアジア系キャラクターの成功が、後の「HEROES/ヒーローズ」における日本人キャラクター、ヒロの誕生および大ブレイクにも貢献しているのかもしれない。米ドラマ界で活躍するアジア系俳優陣には、今後も注目していきたい。
また、本作は製作総指揮のロナルド・D・ムーアの意向により、まるで宇宙船はあるけれども、現代世界を舞台にしているかのような“平行世界の現代”として描かれており、登場人物たちのドレス・コードはメガネにネクタイ、スーツやワンピースなど、意図的に21世紀の現代の風習そのものとなっている。そのため、普段SF作品を見ないという人でも突飛なユニフォームなどにとまどうことなく、スムーズに作品世界に入っていけるのだ。
彼女たちが織り成す恋、友情、裏切り、そして闘いといった人間模様は、女性の方々にぜひお勧めしたい。
リアルなメカ描写は、大人になったガンダム世代も見逃せない
「バトルスター・ギャラクティカ」における宇宙戦闘シーンは、映画館でしか見られないようなハイレベルのCGで制作されているが、「機動戦士ガンダム」をはじめとするロボットアニメを見て育った私たち日本人が見ると、奇妙な既視感をおぼえるときがある。白煙をたなびかせて飛んでいく無数の誘導ミサイル、姿勢制御用スラスターを噴射して無重力空間ならではの高速スピンを行う戦闘機など、これらのリアルな戦闘描写・メカ描写はまさに「超時空要塞マクロス」や「銀河漂流バイファム」といったロボットアニメで見てきた光景ではないだろうか。
映像面だけではない。敵に追われながらの孤独な逃避行、軍人と民間人の諍い、女性パイロットが戦闘機に乗って最前線に赴く…などといった要素は最初の「機動戦士ガンダム」でも見られたプロットである。そもそも、戦時下にあって若者たちが生き延びるために戦い成長していくという基本設定自体が、日本のリアルロボットアニメと共通する骨子ではなかろうか。つまり、日本では内容的にも映像的にもアニメでしか見られないような作品が、アメリカでは本作のように実写ドラマとして制作され人気を博しているということなのである。「ガンダム」の実写化を夢想するような「大人になったガンダム世代」の方々や、海外ドラマにあまり興味のないティーンのアニメファンにも、非常に親和性の高い必見作であるといえるため、ぜひ一度ご覧になっていただくことをお勧めしたい。
(情報提供:スーパー!ドラマTV)




