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「ナース・ジャッキー」も完了。有終の美を飾れるか?

「MAD MEN マッドメン」が秒読みを開始した1週間後の4月12日に「ナース・ジャッキー」最終シーズンが始まりました。奇しくも、「ナース・ジャッキー」も7シーズンで完結します。

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同時期に7シーズンで完結する「ナース・ジャッキー」(左)と「マッドメン」の番宣カップ。いずれも番組最後の記念品である。「ナース・ジャッキー」カップの中には、処方薬に見せかけたミントが入っていた。 (c) Meg Mimura

Showtime局のコメディ枠に入っているため、ジャッキーを演じるイーディ・ファルコも、ジャッキーに憧れるちょっとイカれた看護婦ゾーイ役のメリット・ウェバーもエミー賞のコメディ主演、助演女優賞を獲得しましたが、私は決してコメディだとは思いません。処方薬依存症は、どの角度から見ても、いかに軽いタッチで書いても、笑い事ではないからです。周囲に個性的なキャラを配置して、時々笑わせてくれるし、ジャッキーの反骨精神から出る発言や行動に失笑することもありますが、ジャッキーの依存症が波紋となって周囲に広がって行く過程と被害をシビアに描く人間ドラマです。

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ジャッキー役イーディ・ファルコ(左)は、「これまで演じたキャラの中で、もっとも力の入った役」と言う。ゾーイ役メリット・ウェバーは、キャラのイメージと実物は必ずしも一致しないと証明。 WENN.com

御多分に洩れず、秀作を如何に完結するか?誰もが見守っている筈ですが. . .実は、Showtime局が最終シーズンの10話を既に届けてくれたので、一気に最終話まで観てしまったので、ネタバレどころか、一部始終をお知らせすることは可能なのですが. . .それではファンに申し訳ないので、得点で出来具合を評価します。

近年、私が満足度10点を付けたのは、「Friday Night Lights」です。日本では放送されていない作品なので、どこがどう良かったのか述べても無意味ですが、主人公が大きく変わったことが感動的でした。9点は「デスパレートな妻たち」でしょうか?これは日本でも放送された筈ですから、崖っぷちの妻たちの明るい将来を垣間見ることができ、希望に満ち満ちた感動的なエンディングを目撃した方も多いのではないでしょうか?そして、何度も言うようですが、昨年12月に有終の美を飾った「ホワイトカラー」と、2012年12月に5シーズンで潔く完結した「レバレッジ ~詐欺師たちの流儀」の2作にも9点を付けます。

逆に最もがっかり、こんな結末なら観ても観なくても同じだった!と全米のファンを怒らせたのが、ご存知「LOST」で、私は0点と評価しました。1点は、妻の死をきっかけに強迫性障害に苛まれ、それでも殺人事件を見事に解決する「名探偵モンク」の如何にも安っぽい、お涙頂戴の終わり方です。8シーズン、ずっと面白いミステリー解決ドラマだっただけに、あの終結はどう考えても時間切れの’付け焼刃’感があります。何の因果か、「ナース・ジャッキー」最終シーズン後半に、モンクを演じたトニー・シャルーブが出演していて、ジャッキーの反骨精神の火に油を注ぐバーナード・プリンス医師役を好演しています。

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バーナード・プリンス医師役で、トニー・シャルーブは数話に出演。個人的な理由から、ジャッキーの反骨精神の火に油を注ぐ役所だった。 WENN.com

よく考えてみると、今春相次いで完結する「マッドメン」のドン・ドレイパーと、「ナース・ジャッキー」のジャッキーは、時代や依存の対象こそ違え、同様の虚偽で塗り固めたジャンキー(常習者)です。唯一の救いは、ドンが才能を発揮するのが、広告業界=虚偽の世界なら、看護婦ジャッキーの生き甲斐は人助けだと言う点です。自尊心を煽るために金や名声を追いかけるドンと異なり、ジャッキーは底辺で人助けに躍起になるロビン・フッドなのです。だから、ジャンキーでも、白々と手の込んだ嘘をつき続けても、転ぶ度に立ちあがれ!と応援してしまいます。ジャッキーの代償は、家族や救いの手を差し伸べる友達や職場の仲間を顧みないため、友達の輪がどんどん縮小して行くことです。

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「マッドメン」のドン(ハム)も、「ナース・ジャッキー」のジャッキー(ファルコ)も、救いようのないジャンキー。但し、ジャッキーは人助けの血が脈々と流れていて、自堕落で自暴自棄のドンとは大違いだ。果たして、ドンの行く末は? WENN.com

エンディングの第一印象は、「えっ!あれで終わり?」でした。でも、ジャンキーならではの妥当な終わり方と言えますし、ジャッキーの人生を垣間見て、依存症を見る目が変わったので、私は8点と評価しました。

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