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トランプの悪政や独裁者振りを茶化して嘲笑するしか鬱憤晴らしの手がない?笑っている場合ではない米国の切羽詰まった政情不安。

今年1月のプレスツアーが、トランプ対策一色だったことは、2月8日の記事でご報告しましたが、去る7月25日~8月9日に開催された2017年夏のプレスツアーは、目に余るトランプの悪政や暴言を嘆き、一触即発の米国を案じる暗~~いツアーとなりました。


それでも咋夏のように、誰もが涙、涙した「This is Us」級の、毛色の違うドラマが1本でもあれば、一抹の光が差したに違いありません。残念ながら、パイロットを何度見直しても、鈍い光を放つ作品さえ見当たりません。ドラマの本数が増えている割に、コレッ!と思う作品は毎年減少を続けてきましたが、ここに来て遂にお薦めできる作品が底を突いてしまいました。情けないと言うか、悲惨と言うか....世知辛い社会を反映しているのか、逃避する場所をドラマが提供してくれないから、暮らし難い世の中になってしまったのか?卵が先か、鶏が先か?問答なので、悩んでも無意味なのですが....


カオスが生き甲斐のトランプは、毎朝大統領にあるまじき「つぶやき」を垂れ流して、常識人を震え上がらせ、世界から浴びる注目をエネルギー源に、野放しの悪ガキ/’いじめっ子’が天下を取ったような行動を続けています。取巻きにまともな大人がいないことが問題で、無法な振る舞いは国民に広がって浸透し、非常識と勝手気ままがまかり通る’超住み難い国’に成り下がってしまいました。


米国民は遣る瀬ない思いを、トランプ叩きを一手に引き受ける深夜のトーク番組やコメディーに託し、前代未聞のホワイトハウス茶番劇を嘲笑して何とか対処しようと試みます。選挙運動中は、ニュース番組の視聴率が跳ね上がりましたが、トランプ政権が始まって以来、政界風刺コメディーに視聴者が集中して、視聴率が下がる一方のドラマを尻目に、盛り上がりを見せています。


それが証拠に、ケーブル最終日(7月29日)「悪政が深夜トーク番組を盛り上げた?」と題して、パネルインタビューが実施されました。深夜トーク番組の放送作家4名が参加し、評論家から質問攻めに会いました。
クリスティーン・ナングル(「The President Show」Comedy Central局)
ハリー・ハグランド(「The Daily Show with Trevor Noah」Comedy Central局)
ジェイソン・リーチ(「The Jim Jefferies Show」Comedy Central局)
アッシュリー・ニコール・ブラック(「Full Frontal with Samantha Bee」TBS局)


4月27日から放送されている「The President Show」は、トランプのモノマネで名を馳せたアンソニー・アタマナクが自作自演する政界風刺コメディーです。メディアを敵に回したものの、元々主演することに生き甲斐を感じているトランプが、自身のトーク番組を持ったら?の想定で創作されました。深夜のトーク番組形式をそっくりそのまま模した上で、アタマナクが演じる大統領が司会、毎回、テーマに因んだ著名人のゲストをインタビューします。


Donny Goes to School - The President Show - Comedy Central


大統領の活躍振り(?)を記録したコーナーもあり、涙が出るほど笑った例として、このビデオをご紹介しました。悪ガキをコントロールしようと四苦八苦するペンス副大統領(ピーター・グローツ)の姿が哀れです。

トランプはオバマ内閣入りできなかった’負け組’を取り巻きにしてきました。「(胡散臭い連中の)外見を茶化すのは手っ取り早いけど、コメディーのネタとしては薄っぺらい。トランプの狂気の沙汰を心理分析して、何故大統領にのし上がったのかを掘り下げ、のし上らせてしまった米社会を斬ることが目的」と番組の趣旨を明らかにしたのは、ヘッドライターのナングルです。


ゲストの中で、トランプの痛い所をぐさりと突いたのは、ディーパック・チョプラでした。「問題はあなたの自己嫌悪です」と、真顔で繰り返し指摘しました。あの尊大さは、自己嫌悪の裏返しなんですね。な、る、ほ、ど!納得、納得です。更に、アタマナクのコメントに注意深く耳を傾けると、トランプが偽トランプの10分の1でも自分の傲慢さに気が付けば、少しはまともな人間になれるのに....と思うものの、70歳過ぎて今更改心する訳がありません。トランプを1日も早く罷免したいと願う、常識ある視聴者の自己満足に終わってしまわないと良いのですが....

Russia and North Korea Test the U.S.: The Daily Show


「ザ・デイリー・ショー」は、1996年から放送されているニュース・ダイジェスト番組で、2015年南アフリカ出身のトレヴァー・ノアが三代目の司会者となり、「The Daily Show with Trevor Noah」が生まれました。上の映像を選んだのは、北朝鮮の脅威を米国民がどのように捉えているか?似たり寄ったりの怖~~い独裁者トランプとキム・ジョンウンが交わした売り言葉に買い言葉に、身の危険を感じたのは私だけではないと読み取って頂きたかったからです。


ライターのハグランドは、「オバマ大統領時代には、世界中のニュースを取り上げる余裕があって勉強になったけど、トランプのやることなすことが国民の逆鱗に触れるから、結局毎日トランプネタで埋まってしまう。1週間前に、一度トランプのトも出ないニュースを扱ったんだけど、何とも気分爽快だった(笑)」と、トランプの暴挙暴言に辟易しているコメントでした。視聴率を維持するためとは言え、毎日狂気の沙汰を繰り返し体験するのはPTSD(心的外傷後ストレス障害)ですよ。


Bill Cosby's Mistrial and the Fame-to-Blame Ratio - The Jim Jefferies Show

オーストラリアのコメディアンが司会する「The Jim Jefferies Show」が、コメディー・セントラル局の3作目です。知名度と起訴率が反比例することをグラフにして説明するジム・ジェフリーズをご覧ください。中には、これ誰?と首を傾げる顔写真もありますが、思わずニンマリのビデオです。

唯一のコメディエンヌによるトーク番組「Full Frontal with Samantha Bee」は、カナダ人サマンサ・ビーが、ヒラリー派の第一人者として、トランプをこき下ろすダイジェスト版です。トランプ政権が始まった3~4週間は、毎朝、目が覚めると、「さー、今日は何をしでかしたのかな?」とニュースをチェックしていましたが、観るに耐えないので、「Full Frontal」 の1週間分の纏めで充分だと悟りました。トランプが選んだ官僚が女性に如何なる被害をもたらしているかをレポートすることで、他の政界風刺コメディーとの差別化を謀ります。政治に何の興味もなかった私でも、女性の将来を左右する法律を学び、トランプの一挙一動を監視しておくべきだと思うようになりました。更に、「The President Show」で、失態や失言の根源を分析することにしています。

Heir to the White House Throne | Full Frontal with Samantha Bee | TBS


トランプを取り巻く女性、特に元民主党派だったと発表した娘イヴァンカが、ホワイトハウスで何をしているのか?は、大いに笑えるのでご覧ください。他にも、時代錯誤の米国南部で女性がどのような扱いを受けているか、ニュースとして取り上げられたことがない信じられない話題を取り上げます。


「The President Show」は、大統領のトーク番組形式ですが、今回ご紹介した「デイリー・ショー」「The Jim Jefferies Show」「Full Frontal 」の司会者は、全て外国人です。米国で生まれ育った人の盲点を突けるのは、第三者としてこの国に住む外人にしかできませんが、外人にいちゃもんをつけられて、アメリカ人は平気なんでしょうか?


放送作家4人の不平不満を纏めてみました。
1)制作会議が終わった時点で、トランプの「つぶやき」が入ってきて、朝決めたことを覆さざるを得ず、振り出しに引き戻されること。早朝の制作会議の意味がない。
2)官僚の雇用や解雇など、事情が刻々と変わるので、油断も隙も無い。どこにいても、何をしていても、携帯を切ることができない。
3)疲労困憊!!!いつまで続くの?!


「The Jim Jefferies Show」のヘッドライターを務めるリーチも、声を大にして「四六時中、トランプネタなんて、楽しい訳がない。もううんざり!」と言います。トランプ政権半年にして、辟易するのは悪政の被害を被っている国民のみではありません。制作側がうんざりしているのですから、視聴者も当然、そろそろ笑っている場合ではない?!と気が付いているのではないでしょうか?異常が平常になりつつある今が、何とかする潮時かもしれません。

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