『アントマン』女優エヴァンジェリン・リリー、絶頂期にハリウッドを離れた理由とは? 「名声は富を得るための代償」

エヴァンジェリン・リリー photo: Featureflash Photo Agency / Shutterstock.com FILMS/TV SERIES
エヴァンジェリン・リリー photo: Featureflash Photo Agency / Shutterstock.com
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マーベル映画『アントマン』シリーズのワスプ役や、人気ドラマ『LOST』のケイト役で知られる女優エヴァンジェリン・リリー(47)が、ハリウッドを離れた本当の理由を明かした。華々しいキャリアを築きながらも、彼女は以前から「有名になること」に強い抵抗を感じていたという。

10月19日に公開されたCBN Newsのインタビューで、リリーは名声や富を手放した当時の葛藤、そして俳優業から距離を置いたことで得られた心の変化について率直に語った。

 

エヴァンジェリン・リリー、ハリウッド引退の理由を語る【インタビュー動画】

 

「有名になるのがずっと嫌だった」成功の裏にあった葛藤

2004年に放送が始まったドラマ『LOST』で一躍スターとなり、その後は『ホビット』シリーズやマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の『アントマン』シリーズなど、数々の大作に出演してきたリリー。しかし、俳優としての成功と、世間から注目されることは、彼女にとって必ずしも同じ喜びを意味していなかったようだ。

「私はずっと有名になるのが嫌だった。そのことを隠したこともないわ。俳優として富を得るために払わなければならない代償が、名声なのだといつも言ってきた」

リリーはこのように語り、映画やドラマに出演すること自体は好きでありながらも、スターとして脚光を浴びる生活には違和感を抱いていたことを明かした。

一方で、成功によって得たものを手放す決断は、決して簡単ではなかったという。収入や社会的な影響力だけでなく、周囲からの称賛を失うことにも恐怖を感じたと振り返っている。

「何かで成功して、世間から『あなたが大好き! すばらしい!』と言われるのは、本当に気持ちのいいもの。そこからどうやって離れればいいの?」

実際に引退を決めたあとも、「私は何をしているんだろう?」と強い不安に襲われる瞬間があったという。それでも、自分が本当に望む人生を歩むため、その決断を貫いた。

 

2020年にはすでに引退を決意 健康状態にも大きな変化

リリーがハリウッドから距離を置くことを決めたのは、2020年のことだった。しかし、その決断が広く知られるようになったのは、2024年6月に彼女がインスタグラムで過去の映像を公開してからだった。

その映像は2006年に撮影されたもので、当時のリリーは、将来的には俳優を引退し、家族との生活や人道支援活動に力を注ぎたいと語っていた。約20年前に思い描いていた人生を、実際に実現したことになる。

「2024年にあの投稿が公開された時点で、私はすでに4年間引退していたの。新しい生活に慣れるまでには長い時間がかかったわ」

また、Fox Newsによると、リリーは俳優業から離れたことで健康状態も大幅に改善したと明かしている。

「私の健康状態は劇的に改善したわ。引退した頃には、深刻な慢性的な健康問題をいくつも抱えていたの」

長年にわたるハリウッドでの仕事が自身の心身に負担をかけていたと感じていたリリーにとって、俳優業から離れることは、健康を取り戻すきっかけにもなったようだ。

 

信仰と人道支援活動が人生の新たな中心に

リリーがハリウッドを離れたもう一つの大きな理由は、以前から抱いていた「社会の役に立ちたい」という思いだった。

俳優になる前には政治学や国際関係を学び、外交官や人道支援活動家になることを志していたという。インタビューでは、アフリカのルワンダで22年間にわたって人道支援に携わってきたことも明かしている。

「私は世界をより良い場所にしたかった。俳優も人々の人生に影響を与えていると言う人はいるでしょう。でも、私はもっと直接的な形で人の役に立ちたいとずっと思っていたの」

さらに、キリスト教の信仰も、彼女が人生を見つめ直すうえで重要な支えとなった。

リリーは、神が自分の人生に計画を用意していると信じることで、名声やお金、権力にとらわれない生き方を受け入れられるようになったと説明。「その計画は必ずしも名声や富、権力に関係する必要はない。もっと大切なことがあってもいい」と語っている。

 

ハリウッドを離れて6年、声優として新たな作品にも参加

もっとも、リリーがエンターテインメントの世界から完全に姿を消したわけではない。

現在は、アニメーション映画『Legend of Destruction』の英語版に声優として参加しており、ユダヤ王族のベレニケ女王を演じている。同作は、古代ローマ帝国によるエルサレム陥落に至る歴史を、静止画の絵画と声の演技によって描いた作品だ。

リリーは完成済みのヘブライ語版を見た際、冒頭のわずか数秒で作品の世界に引き込まれたと振り返っている。

かつてハリウッドの第一線で活躍したリリーは、今ではカメラの前で演じることよりも、自分自身の物語を伝えたり、人々の生活に直接関わったりすることに関心を向けている。

名声と成功を手にしたからこそ、それらを手放すことの難しさも知っているリリー。ハリウッドから距離を置いて6年、彼女は自ら選んだ新たな人生に充実感を見いだしているようだ。

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