ジョージ・フロイドさん殺害現場の新たな動画が公開 周囲が「彼を助けて」と叫ぶも後輩警官が無視する姿[動画あり]

ジョージ・フロイドさん殺害現場にいたトウ・タオ
ジョージ・フロイドさん殺害現場にいたトウ・タオ

5月末、無抵抗であったにもかかわらず白人警官に膝で首を圧迫され死亡した黒人男性のジョージ・フロイドさん。この事件現場の新たな動画が公開された。

TMZによると、ジョージ・フロイドさんの弁護士であるベン・クランプ氏は先日、事件現場の新たな動画を公開。この動画は最初に公開されたものに似ているが、少し広角で撮られているように見える。クランプ弁護士は「警告:この動画はかなり不快なものであり、最初の動画よりも見るにたえません」と忠告をつけている。

※残酷な場面を含むため、閲覧には注意してください。

この動画は最初の動画に比べ、現場にいた別の元警官トウ・タオ(34)が多く映っている。フロイドさんを膝で圧迫しているデレク・ショーヴィンの横で警備にあたっていたタオに、周りが「お前の上司(ショーヴィン)をなんとかしろよ!」「死んでしまう」などと叫び、フロイドさんを助けるよう訴え続けたがタオはそれを無視。フロイドさんの意識が不明になったことも確認しているようだが、それでも何も行動していないことがわかる。

TMZは「このビデオで、警察当局が抱えている問題が強調される。先輩警官が度を超えた暴力や無抵抗な市民を殺している時でさえも、後輩が入り込めないということだ。この警察内での文化が根本的に変わらない限り、このような殺人は終わらないだろう」と、警察内の厳しい上下関係により、後輩の警官が口を出せなかったことも事件の原因となっていると伝えている。

無抵抗の被害者を拘束し、首を膝で押さえつけたデレク・ショーヴィンは、フロイドさんが「息ができない」と、ずっと助けを求めたにもかかわらず、それに応じず死に至らしめた。また人種差別の象徴ともいえるこの事件に対し、全米各地で「黒人の命は重要だ(#BlackLivesMatter)」の抗議デモが行われている。

デレク・ショーヴィンは事件直後に免職処分となったが、その後第3級殺人と第2級過失致死の容疑で逮捕され、拘束されていた。しかし今回第3級よりも罪の重い第2級殺人容疑が適用されたことが明らかになった。

ショーヴィン以外にも現場にいた元警察官のトーマス・レーン(37)、トウ・タオ(34)、J・アレクサンダー・クーン(26)の3名も、第2級殺人のほう助容疑で逮捕/拘束された。3人はフロイドさんを取り押さえる手助けをしたとされている。しかしトーマス・レーンは逮捕からちょうど1週間後に75万ドル(約8000万円)の保釈金を払い、刑務所から釈放されたことが明らかとなっている。

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