世界中のファンを感動させた、ドラマ『フレンズ』のチャンドラーとモニカの結婚式。しかし、その名シーンの裏側では、チャンドラーを演じた故マシュー・ペリーの家族が、複雑な思いを抱えていたという。
2023年10月に54歳で亡くなったマシュー・ペリーの妹、ミア・ペリー・ボウィックが、米People誌のインタビューで当時を振り返った。長年にわたってアルコールや薬物への依存症と闘っていた兄が、現実の人生でも結婚し、家庭を築くことができるのか。家族は大きな不安を抱えていたという。
『フレンズ』結婚式の名シーン 家族が抱えていた複雑な思い
2001年に放送された『フレンズ』シーズン7の最終回では、マシュー演じるチャンドラー・ビングと、コートニー・コックス演じるモニカ・ゲラーが結婚。長年の友情から恋愛関係へと発展した2人が夫婦になる場面は、シリーズを代表する名シーンのひとつとなった。
しかし、妹のミアにとって、その結婚式は喜びだけでは語れないものだった。
「あの結婚式を見たとき、私たちはみんな、兄が人生でそれを望んでいると知っていました。兄はパートナーを、そして子どもを望んでいたんです」
ミアによると、当時のマシューは依存症の治療を受けたばかりで、アルコールや薬物の問題は深刻な状況にあった。家族もそのことを理解していたため、将来がどうなるのか分からないという不安が常につきまとっていたという。
ドラマの中で幸せそうに結婚するチャンドラーの姿は、マシュー自身が現実の人生で手に入れたいと願っていた未来でもあったのだ。
結婚式の撮影直後、マシュー・ペリーは治療施設へ戻っていた
実は、マシュー自身もこの結婚式の撮影について、2022年に出版した回顧録『Friends, Lovers, and the Big Terrible Thing』で衝撃的な舞台裏を明かしていた。
それによると、モニカとの結婚式の撮影を終えたマシューは、付き添いのスタッフが運転する車に乗せられ、そのまま依存症の治療施設へと戻ったという。
世界的な人気ドラマで最も輝かしい場面のひとつを演じながら、私生活では依存症との厳しい闘いを続けていたマシュー。本人は回顧録の中で、『フレンズ』出演中の体重の変化からも、当時のアルコールや薬物の使用状況が分かると明かしている。
マシューはその後も長年にわたって依存症と向き合い、回復を目指す一方、同じ問題に苦しむ人々を支援する活動にも取り組んだ。
結婚と子どもを望んでいたマシュー 婚約するも破局
マシューは生前、ジュリア・ロバーツやリジー・キャプランらと交際していたことでも知られている。
2020年には、文芸マネージャーのモリー・ハーウィッツとの婚約を発表。しかし、翌2021年に破局した。
マシューは回顧録の中で、当時薬物の影響を受けており、プロポーズしたことさえ覚えていなかったと告白している。
妹が明かしたように、人生のパートナーや子どもを望んでいたマシューだったが、その願いがかなうことはなかった。生涯結婚せず、子どもを持つこともないまま、2023年10月28日に54歳で亡くなった。死因はケタミンの急性作用による事故死と判断された。
妹が初めて語る素顔 Netflixで新ドキュメンタリー公開へ
今回のミアの証言は、10月27日からNetflixで配信される新ドキュメンタリーシリーズ『The One About Matthew Perry(原題)』に合わせたもの。
全3話からなる同作では、『フレンズ』で世界的スターとなったマシューの華やかなキャリアだけでなく、依存症との闘い、回復に向けた努力、そして家族や親しい友人たちが知る素顔に迫る。
【動画】マシュー・ペリーの知られざる人生に迫る Netflixドキュメンタリー『The One About Matthew Perry』予告編
ミアもこの作品に参加し、兄の死後初めて詳しく思い出を語っている。作品には、ペリー家が保管してきた未公開の写真や映像も使用されるという。
マシューの死からまもなく3年。世界中を笑顔にしたチャンドラー役の俳優が、人生で何を望み、どのような苦しみと向き合っていたのか。家族の証言によって、その知られざる一面が明らかになろうとしている。






