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白人警官に殺害されたジョージ・フロイドさん、警察内できわめて不適切なジョークに使用された可能性 米ロス警察が内部調査、「一切容赦しない」 [写真あり]

ジョージ・フロイドさん NEWS
ジョージ・フロイドさん

昨年5月25日、ミネソタ州ミネアポリスで、無抵抗であったにもかかわらず警察に首を圧迫され死亡したアフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさん。彼の事件を不適切なジョークにした画像が警察内で出回ったといわれており、現在調査が行われている。

2020年5月25日ミネソタ州ミネアポリスで、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんが警察官のデレク・ショーヴィンに7分以上にわたり首を圧迫され、そのまま亡くなるという悲惨な事件が起きた。

無抵抗の被害者を拘束し、首を膝で押さえつけた警察官は、フロイドさんが「息ができない」と、ずっと助けを求めたにもかかわらず、それに応じず死に至らしめた。またフロイドさんが黒人で、警官が白人であったことから、人種差別の象徴ともいえるこの事件に対し、全米各地で「黒人の命は重要だ(#BlackLivesMatter)」の抗議デモが活発化した発端ともなった。

今回The Guardianなどの報道によると、警察官の間でジョージ・フロイドさんの画像を使いバレンタイン風のミーム(ジョーク)画像が出回ったという。その画像にはフロイドさんの写真と、「あなたは私の息さえも止める(You take my breath away)」と書かれていた。

フロイドさんは殺害される前、何度も警察官に「息ができない(I can’t breathe)」と訴えかけていた。今回ジョークに使われた「You take my breath away」というフレーズは、英語で「あなたを見ると息が止まる」「息をのむほど美しい」「息をのむ」などといった意味合いであり、本来は恋愛などによく使われる。しかし今回はフロイドさんの最後に発した言葉とかけてジョークとして使われたといい、真実であればきわめて不適切な使いかただ。

このジョークを受け、米ロサンゼルスの警察と地区検事は内部調査を開始。地区検事のジョージ・ガスコン氏はツイッターにて「黒人男性が警察官に殺害されたことを祝福するという行為は、人間性に大きく欠けている。私たちが守り、尽くすと誓ったコミュニティ―に対し、警察権力が問題的で人種差別的な認識を持っているということが今回のバレンタインのジョークで強調された」とコメント。今後警察によりこのようなことがあったかを調べていくと書いた。

https://twitter.com/GeorgeGascon/status/1361381068042043393

このジョークは、警察官のひとりが告発したことにより発覚。米時間2月15日にこの告発した警察官の聴取を行うという。

ロス市警部長のマイケル・ムーア氏は「この調査は告発内容の正確性を確かめるとともに、人種差別的価値観を一切容赦しないといった態度を強化するためのものです」とコメントしている。

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