「ピアノ・マン」「オネスティ」など数々の名曲で知られるビリー・ジョエル(77)が、脳の病気の影響で現在は車の運転もライブ活動もできないことを明かした。復帰できるかどうかは今後の検査次第だといい、長年愛用してきた70台以上のオートバイを手放す決断もしている。
ビリーは2025年5月、脳内に脳脊髄液がたまる「正常圧水頭症(NPH)」と診断されたことを公表し、予定していたコンサートをすべてキャンセル。その後、脳の手術を受け、記憶力やバランス感覚に改善が見られたものの、音楽活動への復帰には依然として医師の許可が必要な状況だ。
医師から衝撃の説明「ライブをするたびに脳震盪を起こすようなもの」
10月15日に公開された米『The Hollywood Reporter』のインタビューで、ビリーは現在の健康状態について語った。
特に大きな問題となっているのが、長年続けてきたライブ活動だ。
ビリーによると、神経科医からは「ライブをするたびに、脳震盪を起こすようなものだ」と説明されたという。
「ロックンロールは音が大きいからね。すでにロックンロールのせいで耳も悪くなっている」と語るビリー。ステージ上では大音量の音楽だけでなく、照明や観客の熱気、パフォーマンスに伴うストレスなど、さまざまな刺激にさらされると説明した。
「ステージに立つと、本当にいろいろなことが起こる。医師からは『今はそんなことをするべきではない』と言われたんだ」
現在は医師からライブ活動を控えるよう指示されており、活動再開が可能かどうかを判断するには、さらなる検査が必要だという。
それでもビリーは、「またパフォーマンスができるようになりたい」とステージ復帰への希望を口にしている。
70台以上の愛車をオークションへ「もう手放す時が来た」
病気の影響は、音楽活動だけでなく日常生活にも及んでいる。
ビリーはインタビューで「今は運転を許可されていないんだ」と告白。正常圧水頭症によって運転に不安が生じていることから、長年愛してきたオートバイのコレクションをオークションに出品することを決めた。
かつて100台以上のオートバイを所有していたというビリーは、今回、そのうち70台以上を手放す予定だ。
「オートバイが大好きなんだ。乗ることも、運転することも、誰にも気づかれずに移動できることも好きだった」と振り返り、車体をカスタマイズする楽しさについても熱く語った。
「僕はコレクターではなく、実際に乗る人間だった。だから、もう手放す時が来たと思ったんだ」
さらに、「フロントガラスにぶつかった虫みたいな死に方はしたくないからね」と、ユーモアを交えながら安全を優先する決断について説明している。
オークションは11月20日と21日、ニューヨークで開催される予定で、収益は音楽教育や地域支援などに取り組む「The Joel Foundation」に寄付されるという。
脳手術で記憶力やバランス感覚は改善 復帰への希望は失わず
ビリーは2025年に正常圧水頭症の診断を受けた後、脳内にたまった余分な脳脊髄液を排出するための「シャント」と呼ばれる管を埋め込む手術を受けた。
今年9月には、SiriusXMの自身のチャンネル「The Billy Joel Channel」で、その経験を詳しく告白。手術によって記憶力やバランス感覚、日常生活を送るための能力が改善したことを明かしていた。
【本人映像】ビリー・ジョエル、脳手術と現在の健康状態について語る
SiriusXMが公開した映像では、ビリー本人が正常圧水頭症と診断された経緯や、手術による症状の改善、ライブ活動が体に与えていた影響について説明している。心配するファンに向けて「僕はどこにも行かない。ここにいる。まだここにいる」と力強く語る場面も収められている。
現在も理学療法を続けながら、医師の指導に従って回復に取り組んでいる。
ビリーは2024年1月、東京ドームで16年ぶりとなる来日公演を開催。約2時間20分にわたって数々のヒット曲を披露し、日本のファンを魅了した。しかし、2025年には米コネチカット州での公演中にステージ上で転倒。その後、健康上の問題からツアーの延期、さらに全公演のキャンセルを余儀なくされた。
現時点でライブ活動を再開できるかどうかは不透明だが、本人は決して希望を捨てていない。






