歌手のビリー・ジョエル(77)が、正常圧水頭症の治療のため脳の手術を受けていたことを明かした。手術によって記憶力やバランスなどは改善したものの、その後もライブを行うことで脳に負担がかかっていたといい、医師から活動を控えるよう告げられたという。
米Page Sixなどによると、ビリーは9月9日に放送されたSiriusXMの自身のチャンネル「The Billy Joel Channel」で、病気の診断から手術、現在の回復状況について詳しく語った。
ビリーは2025年5月、「正常圧水頭症(Normal Pressure Hydrocephalus/NPH)」と診断されたことを公表し、予定されていたコンサートをすべてキャンセルしていた。
正常圧水頭症は、脳の内部に脳脊髄液がたまることで、歩行やバランス、記憶などに影響が出ることがある疾患。ビリー自身も最初に異変を感じたのはバランスだったという。
「バランスがよくないことに気づいた。船に乗っているような、体が揺れているような感覚があった。足元が安定しなかった」と当時を振り返っている。
当初は手術を拒否「でも調べてみたら…」
神経科医から手術を勧められたビリーだったが、当初は乗り気ではなかったという。
しかし自身でも治療について調べ、手術によってバランスや記憶が改善する可能性があることを知ったことで決断。脳内にたまった余分な脳脊髄液を排出するための「シャント」と呼ばれる管を埋め込む手術を受けた。
「年齢のせいなのか、病気のせいなのか判断するのは難しい」としながらも、記憶を失いたくなかったため手術に同意したと説明。結果については「実際に改善した」と語っている。
手術後は、記憶やバランスだけでなく、日常生活を送るための能力全般にも改善を感じたという。
「ライブのたびに脳震盪のような状態」
一方、回復への大きな障害となったのが、ビリーの仕事そのものだった。
医師からは、大音量でロック音楽を演奏するライブ活動によって、ステージに立つたびに「脳震盪のような状態」になっていると説明されたという。
ビリーは医師から言われたことについて、「僕の仕事は、とても大きな音でロックンロールを演奏することだから、それがショーをするたびに脳震盪のような状態を引き起こしていた」と明かした。
さらに、ライブを続けることで脳の神経にダメージが加わり、より多くの脳細胞を失う可能性があると説明されたという。
そのためビリーは、「今はこれをやるべきではない。まず良くならなければならない」と判断し、ライブ活動から距離を置くことを決めた。
【本人音声】ビリー・ジョエル、自ら現在の体調と回復について語る
SiriusXMが公開した映像では、ビリー本人が正常圧水頭症の症状や手術、ライブ活動が体に与えていた影響、そして現在の回復状況について自身の言葉で語っている。「僕はどこにも行かない。ここにいる。まだここにいる」と力強く話す姿も見ることができる。
現在は理学療法で回復へ「僕はどこにも行かない」
現在のビリーは理学療法を受けながら、医師の指示に従って回復に取り組んでいる。
2025年3月には、米コネチカット州で行われた公演中にステージ上で転倒。その後、複数の公演を延期したのち、同年5月に正常圧水頭症の診断を公表し、残っていたツアー日程をすべてキャンセルしていた。
長期にわたってステージから離れていることからファンの間では今後を心配する声もあるが、ビリー本人は今回の放送で力強い言葉を残している。
「僕はどこにも行かない。ここにいる。まだここにいる」
手術を経て、現在も回復への道を歩んでいるビリー。ステージ復帰の具体的な時期については明らかにしていないが、まずは自身の健康を最優先に治療を続けている。







