トム・クルーズが、主演最新作『DIGGER/ディガー』のプロモーションのため来日。10月5日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われたプレスカンファレンスに、アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督とともに登壇した。
今回が通算26回目の来日となるトム。ロンドン、メキシコシティ、ロサンゼルス、ソウルを巡ったワールドツアーの最終地として、日本がグランドフィナーレを飾った。
「この役を演じられるようになるまで40年かかった」
『DIGGER/ディガー』は、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』『レヴェナント:蘇えりし者』でアカデミー賞監督賞を2年連続で受賞したイニャリトゥ監督と、トム・クルーズが初めてタッグを組んだ作品。
会見でトムは、「心から尊敬するイニャリトゥ監督とは、常に仕事がしたいと思っていました」とコメント。監督が長年温めてきた企画に自身は2018年から関わってきたと明かし、作品を完成させ、観客と共有できることへの喜びを語った。
本作でトムが演じるのは、石油採掘会社のCEOで、大金持ちかつ傲慢な権力者ディガー・ロックウェル。利益ばかりを追い求めた行動によって地球規模の危機を招き、大統領からその“尻ぬぐい”を命じられるという異色のキャラクターだ。
トム自身が「この役を演じられるようになるまで40年かかった」と語るほど、これまでのキャリアとは大きく異なる役柄となっている。
6時間の特殊メイク スタッフが“普通のトム”を見て驚くほど役に没入
ディガーというキャラクターを作り上げるうえで、大きな要素となったのがその外見だ。
イニャリトゥ監督によると、トムが劇中の姿になるまでには約6時間の特殊メイクが必要だったという。しかも本番だけではなく、キャラクターを見つけていくため、リハーサルの段階からメイクを施して役作りを進めていた。

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頭髪やアクセントまで普段とは大きく異なるディガー姿のトムに、スタッフもすっかり慣れてしまったそう。ある日、トムが普段の姿でスタジオに現れた際には、スタッフが「トムだ!」と驚いたというエピソードも明かされた。
トム自身も、完成した姿を初めて鏡で見た時について「とても楽しかった」と振り返る。
メイクがドラマチックすぎないか、コミカルになりすぎないかなど試行錯誤を重ねながら、身体の動きや声まで含めてディガーという人物を作り上げていったという。
俳優人生45年で最長級の台詞にも挑戦
今年で俳優人生45年を迎えたトムだが、本作ではキャリアの中でも特に長い台詞にも挑んだ。
記者から「俳優人生の中でも一番の長台詞だったのでは」と尋ねられると、トムは「最も長く、それだけではなく肉体的にも動きも多くて、とても楽しい経験でした」と回答。
台詞を覚えること自体については「ただ暗記するだけ」としながらも、実際の演技は単なる暗記ではないと説明。監督を“指揮者”、俳優を“ジャズの演奏者”にたとえ、「何を伝えているのかというのをともに探求しています」と語った。
劇中には約10分にわたるモノローグも登場。トムはこの場面について、演じるのが待ち遠しかったと明かしており、イニャリトゥ監督によれば、第4テイクで完璧な演技を披露したという。
監督は「これ以上よくすることはできない」と判断し、その場で撮影終了を告げたほどだった。
イニャリトゥ監督「トムは人生のオリーブオイル」
初タッグとなったトムについて、イニャリトゥ監督は演技だけでなく、撮影現場での存在感も絶賛した。
「トムは本当に懐が深い」と語り、大きなプレッシャーを背負いながらも、自身がよく笑い、周囲まで笑顔にしていたと説明。「まるで人生のオリーブオイルのようでした」とユニークな表現で称えた。
さらに監督は、ディガーという騒々しく、不条理で巨大な人物を演じられる俳優として「想像できたのはトム・クルーズだけだった」とコメント。繊細さやもろさまで表現したトムの演技に驚かされたと明かしている。
一方のトムも、イニャリトゥ監督の作品を何度も見てきたと語り、「監督と撮影で時間をともにできたことはとても幸せでした」と初タッグを振り返った。
アクションスターとして世界を魅了し続けてきたトム・クルーズが、俳優人生45年の経験を注ぎ込んで挑んだ新境地。『DIGGER/ディガー』は10月9日(金)より全国ロードショー。
公開情報

『DIGGER/ディガー』
10月9日(金) 全国ロードショー
(C) 2026 WBEI and Legendary





