イギリスのポップデュオ「バーズ・アンド・メロディ」にインタビュー! イジメ問題について力強いメッセージを呼びかける

「バーズ・アンド・メロディ」(左:レオンドル、右:チャーリー)

イギリスのポップ・デュオ「バーズ・アンド・メロディ(Bars and Melody)」が2020年1月、日本ツアーのため来日を果たした。

「バーズ・アンド・メロディ」はチャーリー(21)とレオンドル(19)から二人組の音楽グループ。ふたりは、2014年にイギリスの人気オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」に出演し、イジメ反対のメッセージを込めたオリジナル楽曲「Hopeful」を披露。自身がイジメを受けた実体験をもとに作られた、リアルで力強い楽曲に審査員はじめ観客も感動。見事予選を通過し、これをキッカケに世界的に注目されるようになった。

そんな「バーズ・アンド・メロディ」が日本ツアーのため再来日を果たした。TVグルーヴは単独インタビューを実施。結成の経緯、「ブリテンズ・ゴット・タレント」でのエピソード、イジメ問題についてなどたっぷりと語ってもらった。


――もう日本には何度も来られているようですが、今回の来日ではどこへ遊びに行きましたか?

チャーリー:2日前の夜に着いたばかりだから、まだ観光はあまりできていないんだけど、今回の来日は、まったりしているんだ。日本に来るとまるで自分の家のように落ち着くんだ。もう4回目の来日で、色んな場所やレストランを思い出したりして、そういうのが好きなんだ。来るたびに日本のことが好きになっていくね!

レオンドル:ぼくのお気に入りの場所は原宿だよ!

――お二人の結成の経緯について聞かせてください。

チャーリー:ぼくたちは2012年とか2013年に出会ったんだ。まだ若かったよ(笑)。ぼくたちはお互いSNSに、歌ったりラップしている動画を投稿していたんだけど、動画を通して知り合うチャンスがあって、一緒にカバー曲をやろうってなったんだ。だからさらに…。

レオンドル:ふたりの間には何か特別なものがあったね(笑)!

チャーリー:それで一緒にコラボしようってなったんだ。

チャーリー

――「バーズ・アンド・メロディ」というグループ名になった由来は?

レオンドル:単に「チャーリー&レオンドル」とはなりたくなくて、もっとキャッチーな名前にしたいと思ったんだ。「バーン!」とか「ワー!」みたいな。それで「バン(BAM)」っていいよねってなって、それで「バーズ・アンド・メロディ(Bars and Melody)」にしたんだ。

レオンドル

――お二人はサイモン・コーウェルがプロデュースするイギリスのオーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」で注目を浴びましたね。オーディションの時のことを覚えていますか?どんな心境でしたか?

レオンドル:とても興奮していたのを覚えているよ!もうどうなるかわからなかったから、まるで深さがわからないプールに飛び込むような感じだったね!クレイジーだし、エキサイティングだった。ステージに立つことができて、そして今こうやって活動できているから本当に光栄だね。

【動画】「ブリテンズ・ゴット・タレント」に初出場した時の「バーズ・アンド・メロディ」

――オーディションに出てから一気に人生が変わったんじゃないですか?

チャーリー:もう0から500に跳ね上がるくらい変わったよ(笑)。一番怖くて大変だったのが、それまでは誰もぼくのこと知らなかったのに、放送日の翌日、親戚のおじさんとお店に入ったら、そこに並んでいたすべての新聞の一面がぼくたち「バーズ・アンド・メロディ」のことだったんだ!「これって現実なの!?」って思ったよ(笑)。でも大体のことは適応できたよ。ショーは準備万端で挑むことができていたし、ファンもすでにぼくたちのことをよく見ていたし、すべての経験がすばらしかったね。ただいきなり有名になり過ぎたことだけちょっと困ったよ!

レオンドル:ぼくたちはごく普通の男の子たちだったから。ぼくたちはファンたちにとっていいお手本とならなければいけなかったし、今でもそうしようと心がけているよ。

――サイモン・コーウェルからアドバイスはもらいましたか?

チャーリー:彼はいつもぼくたちに「自分らしくいなさい」と言ってくれるんだ。実際、彼に数か月前会ったんだけど、今でも彼は同じアドバイスをしてくれるね。「君たちのことが大好きだよ。自分らしくいることが大切だよ」ってね。まさにその通りだと思う。音楽業界では多くのアーティストが自分を見失ってしまうけど、ぼくたちは自分たちらしさを失わないように心掛けている。そしてぼくたちにとっては、音楽という存在が、自分らしさを見つける手助けをしてくれるんだ。

――サイモン・コーウェルは辛口審査員として知られていますが、彼は怖くないですか?

チャーリー:めっちゃ怖かったよ(笑)。彼はすごく正直で、それこそが彼の役割だと思う。超正直だからね(笑)。「ブリテンズ・ゴット・タレント」の準決勝を見てくれたらわかると思うけど、彼はぼくたちに「良かったよ。でももっと強くなれると思う」って言ったんだ。ほとんどの人はビビっちゃうだろうけど、ぼくにとっては、それは背中を押してくれるコメントだったんだ。サイモンにはすごいオーラがあるんだ。彼が部屋に入ってくると、部屋の空気が変わるんだよ。本当に彼は実力者で、彼が話す一語一句がすごく重みがあるんだ。

レオンドル:あとサイモンはいい声してるんだよ(笑)!彼の声も好きなんだ(笑)!

サイモンとのスリーショット↓↓

――厳しいけど愛情があるということですね。

チャーリー:まさにそうだね。彼は本当にすばらしい存在だよ。ぼくたちは彼のボーイズって感じで、いつも会えば、かわいがってくれるし。でもある意味クレイジーだよね。レオにとってもそうだけど、「ブリテンズ・ゴット・タレント」はイギリスでは一番といっていいくらい有名な番組で、みんなこの番組を見ているからね。誰もがサイモンのことを知っているんだ。テレビに映る彼は、正直すぎて怖いイメージもあるけど、いざショーに出演してみると、ぼくらへの対応はすばらしいんだ。サイモンはあたたかく迎え入れてくれて、ステキで優しくて思いやりがあって…それはぼくにとって見たことのないサイモンの一面だった。たぶん彼は自分の息子のエリックにはもっと優しいと思うけどね(笑)。とにかくサイモンはすばらしい人なんだ。

――オーディションでも披露した「Hopeful」はイジメを乗り越えるという、とてもリアルでポジティブな素晴らしい楽曲ですね。お二人は現代のいじめ問題についてどう思いますか?

レオンドル:若い世代の人々にとって、イジメというとそこに捕らわれて抜け出せなくなるものだと感じてしまうと思う。それこそが大きな問題なんだ。子どもたちは毎朝起きて、学校へ行って帰宅する。そしてまた学校へ…。「学校は辞められない。だって社会のルールとして行かなきゃいけないから」そういう強制観念があるから抜け出せないと感じてしまうんだ。だからぼくたちは「Hopeful」を作ったんだ。ぼくたちは学校に通ってイジメを受け、捕らわれて孤立してしまって、とにかく誰かの助けが必要になるという経験をしたんだ。ぼくたちは同じような経験をしている人たちの助けになりたいと思ったんだ。「Hopeful」がイジメで悩む人たちに影響を与えることができてよかったよ。初めて日本に来た時、日本も大きなイジメ問題を抱えていることを知ったんだ。だからぼくたちは「手助けするよ」「独りじゃないよ」と声をかけ、コミュニティーを作って共に立ち上がることが大切だと感じたんだ。

――どうしたらいじめがなくなると思いますか?

チャーリー:それには“気づき”が必要だと思うんだ。レオが言ったように、人々はそこに捕らわれてしまっている。問題なのはイジメというのはどんな年齢でも、どこにいても起こることで、何がイジメかを特定することは難しいんだ。それは人を罵るとか、暴力をふるうとかだけじゃない。もっと問題の根本は大きいんだ。完全にイジメをなくすことは難しいけど、もっとみんながイジメに気づいて、声をあげることが許される環境をまわりも作ってあげることが大事だと思う。ぼくたちなんかは学校でイジメに遭っていることを言うということは恥ずかしいと感じていた。でも大事なのは、いじめられている子が、その抜け出し方を知ることなんだ。そこが一番の問題だからね。単に「完全にいじめをやめようよ!」と呼びかけんじゃなくて、もっと現実的なのは「いじめを受けたらどう対処すればいいのか」について考えることなんだ。どう振る舞えばいいのか、どう見たらいいのか、それが一番大事なことだと思う。どうすればいいか、についての知識を与えることで、どう声をあげたらいいかもわかってくると思う。

レオンドル:現在イギリスでは、たくさんの子供たちがイジメに反対する声をあげているんだ。もし学校でイジメを受けたとしても、その反対運動をしている人たちのところに行けば、彼らが手助けしてくれるよ。昔よりもとてもいい環境になってきていると思う。

――去年10月には新曲「Lighthouse」をリリースされましたよね。こちらはどんな楽曲になっていますか?

レオンドル:世界中どこに行っても、家族や友だちとたくさん電話をするんだよね。だから遠くへ行ってさみしくなっても、家族や友だちは「ぼくのLighthouse(灯台)だよ」というメッセージなんだ。

【動画】バーズ・アンド・メロディ「Lighthouse」

――今後アルバムの予定はありますか?

チャーリー:あるよ!もうすぐアルバムをリリースするんだ!ついにだよ!本当にみーんなに感謝さ!前作のアルバムから3年も経っているからね。本当に長い長い道のりだった。新作アルバムは今年の3月にリリースされるんだ。本当に一生懸命制作に力を注いできたよ。アルバムがほぼ完成しかけても、さらにそこから色々変更したりもした。当初はアルバムのタイトルも違って、全てのトラックも違ったんだ。ぼくが18歳でレオが16歳の時に制作をスタートして、今ぼくは21歳、レオは19歳だからね。その数年で音楽性も変わったし、より多くのことを経験した。ぼくたちはさらに成長したし、音楽を通して伝えるメッセージもより深いものになった。みんなに聴いてもらうのが本当に本当に楽しみだよ。

レオンドル:アルバムのタイトルは「Sadboi」というんだ。ツアーもして、また日本に来るつもりさ!

「バーズ・アンド・メロディ」(左:チャーリー、右:レオンドル)

――新アルバムのテーマはありますか?

レオンドル:テーマは「憂鬱(ゆううつ)」だね。人々はちょっと落ち込んでいるように見えるからさ。ぼくがもっと子供の時は、みんな幸せそうでまさに太陽とレインボーみたいだった。でも年齢を重ねると、今まで見なかった、世界の違った一面を見るようになったんだ。それってちょっと怖いよね。だからぼくは「みんなもっと自分の気持ちを人に伝えるべきだ」と感じたんだ。ぼくたちが音楽を通じてやっているようにね。だからアルバムのタイトルも「Sadboi(悲しい少年)」なんだ。タイトルはそうだけど、アルバムはある種のコミュニティーを作り上げていて、君が孤独に感じても君はひとりではないことを伝えているんだよ。

チャーリー:そしてコンセプトとして「ダメな時があってもいいんだよ」ということを伝えているんだ。現代のSNSでは、完璧でいることを期待されたり、いつでもハッピーでいなきゃいけないように感じさせられるけど、それってハイライトでしかないんだ。ツラくてダメになってしまう時もあるよ。それでいいんだ。それが人生なんだよ。陰と陽のようにね。ポジティブもあればネガティブもある。だからアルバムタイトルも「Sadboi」だけど、全然悲しい時もあって大丈夫なんだよ。

――ふたりはもう6,7年以上一緒に活動していますよね。お互いの好きなところと直してほしいところを教えてください。

レオンドル:本気でこの話するの(笑)?

チャーリー:カップルのセラピーみたいだ(笑)。オッケー、レオぼくの目を見て(笑)。まずレオのヘアスタイルが大好きだよ!レオの直してほしいところか…。むずかしいなあ…。何も変えなくていいよ!いや、あるけど…(笑)。

レオンドル:わかった、チャーリーはいつも楽しいことをするのが好きなんだけど、ぼくは部屋にこもって映画とか見るのが好きなタイプなんだ(笑)。

チャーリー:たしかにぼくはアクティブなんだよね!

レオンドル:ぼくはめんどくさがり屋だから(笑)。でもチャーリーのアクティブなところが好きだよ!ぼくを外に連れ出してくれるからね。まさにぼくたちも陰と陽だね(笑)!

チャーリー:ぼくたちは真逆なところもあるんだけど、いいバランスなんだ!レオは仕事でもプライベートのことでも全てにおいてとてもいい理解者なんだ。ぼくがつまらない話をしても、しっかり聞いてくれるからね。

――まさに真逆な性格で、いいバランスがとれているんですね。

チャーリー:そうなるまで時間はかかったけどね(笑)!ぼくたちは共に成長しているから。ぼくの方が2歳上で、出会った当初は彼はまだまだ子供で、ぼくたちの関係は、いろいろたいへんなこともあった。でも今ではお互いすごく強い友情関係が結べていると思う。ぼくたちは同じ土俵にいて、同じ目標を掲げ、何を求めているか、お互いが知っている。ぼくたちの友情は健康なものである必要があるんだ。だって彼はぼくの親友だけど、たとえ親友同士でも毎日一緒に仕事をするって難しいことなんだよね。ぼくは自分のことより彼のことを見ていると思う(笑)。お互いをしっかり理解することが活動を続けていくうえでも大切なことだと思うんだ。

レオンドル:友だちって、ずっと友だちのままでいる人もいれば、去っていく人もいる。でもぼくたちはこの先もずっと「バーズ・アンド・メロディ」であって、ぼくたちの友情は終わらないものだと感じるのはうれしいね。…そう願ってる(笑)。

――今夜は来日公演が行われますよね。意気込みはいかがですか?

チャーリー:超楽しみだよ!東京公演はソールドアウトしているしね!超うれしいよ!これまで日本には4回来ているけど、2回公演をして、2回目のツアーは緊張していたんだ。みんな1回目のツアーを知っているから、普通は1回目よりよくなるものだからね。でもその緊張がなくなるくらい、ビッグになっていいものになったんだ。大阪と名古屋も完売寸前だし。本当楽しみだよ!

――最後にTVグルーヴの読者へメッセージをお願いします。

TVグルーヴの読者のみなさんこんにちは、「バーズ・アンド・メロディ」です!今、日本に来ているよ。ファンのみんな、いつも応援ありがとう。ぼくのファンじゃない人たちは何しているわけ(笑)?アリガトウゴザイマス!またすぐ会いましょう!

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