マシュー・マコノヒー、『タイタニック』主役を“ある一言”で逃していた… 今明かされるキャスティングの真実

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マシュー・マコノヒー Featureflash Photo Agency / Shutterstock.com
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世界的大ヒット映画『タイタニック』の主役ジャック・ドーソン役は、もともとマシュー・マコノヒーが演じる可能性があったことが明らかになった。だが、監督ジェームズ・キャメロンの“シンプルなお願い”を拒否したことが原因で、チャンスを逃したという。PageSixが伝えている。

この驚きのエピソードは、故ジョン・ランドー(『タイタニック』プロデューサー)の死後に出版された回顧録『The Bigger Picture』の中で明かされている。米メディアのジャーナリスト、マシュー・ベロニが運営するニュースレター「What I’m Hearing」に同書の一部が掲載された。

ランドーによると、オーディションの際、マシュー・マコノヒーはケイト・ウィンスレットとともにシーンを演じ、相性(ケミストリー)を確認するテストを行った。ケイトはマシューの魅力と存在感に感銘を受けたという。しかし、問題はアクセントだった。

テキサス州出身のマコノヒーは、オーディション中に南部訛りでセリフを読み上げた。これに対しキャメロン監督は、「いいね、でも別のやり方でやってみよう」と指示。しかしマシューは、「これで良かったと思う。ありがとう」と返答し、演出の意図を拒否したという。この一言が、主役の座を逃す結果につながったとランドーは記している。

ジャック・ドーソンは、ウィスコンシン州チッペワフォールズ出身の孤児であり、ヨーロッパを旅した後、タイタニック号でアメリカに戻ろうとする青年という設定だった。この役柄に南部訛りは不自然であり、キャメロン監督としてはより中立的な発音を求めていたものと考えられる。

最終的にこの役は、当時まだ若手だったレオナルド・ディカプリオが勝ち取った。とはいえ、ディカプリオのオーディションも一筋縄ではいかなかった。2022年にキャメロン監督が『GQ』誌に語ったところによると、ディカプリオは当初、台本を読むのを拒否したという。しかし、「読まないならこの役はない」と言われて渋々応じ、最終的には見事な演技を見せて合格を勝ち取った。

キャメロン監督は当時を振り返り、「ケイトがパッと明るくなった。まるで雲が割れて光が差し込んできたようだった。『彼だ』と思った」と語っている。

『タイタニック』はその後、世界的な成功を収め、キャメロン監督はアカデミー賞監督賞を受賞。もしマシュー・マコノヒーがあの時、演出のリクエストに応じていたら、映画史は大きく変わっていたかもしれない。

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