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【インタビュー】ヴィオレット・ウォーティアがサマーソニック出演のために来日! タイとベルギーのミックスルーツを持つ歌姫、そのルーツはテイラー・スウィフトとヴァネッサ・カールトン!? 新曲で歌った「有毒な関係性」や、今回の来日で初めて食べたもの、いつか習得したい特技まで赤裸々に語る[撮り下ろし写真あり]

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タイの「四大歌姫」のひとりに数えられるヴィオレット・ウォーティア(Violette Wautier)が、音楽フェス「サマーソニック(SUMMER SONIC)2024」出演のために来日。tvgrooveはヴィオレットを取材し、今の心境や日本への思い、曲作りや影響を受けたアーティストなどについてインタビューを行った。

ヴィオレットはタイ人の母とベルギー人の父というミックスルーツを持ち、タイ語、フランス語、英語を操るシンガーソングライター。タイ語だけでなく英語でも作詞を行い、2024年も「Dancing on a Graveyard」「Favourite Mistake」と2枚の英語詞シングルをリリースしている。

ヴィオレット・ウォーティア(Violette Wautier)インタビュー

今回はサマーソニック(SUMMER SONIC)出演のための来日ですね。週末にあなたの公演が控えていますが、今どう感じていますか?

ヴィオレット:落ち着いていられるよう努力しています!サマーソニックに至るまで、その日その瞬間を楽しみながら、興奮しすぎないように意識してます。サマーソニックでパフォーマンスすることは私の夢だったので、正直めちゃくちゃ楽しみなんです!

日本で小さな小さなライブはしたことはありますが、海外(母国タイ以外)の大型フェスも今回が初めて。だからそう…興奮しすぎないぞ…!って感じです(笑)

タイでの最高記録を更新するなど破竹の勢いで人気を獲得しているヴィオレットさんですが、ここ数年を振り返ってご自身に変化は感じますか。

ヴィオレット:もちろん変化を感じますね。歩んできた道やディスコグラフィーを振り返っても、音楽性も変わったな、成長したな、色々学んできたなと思います。私を応援して支えてきてくれた人たちも、私のことを誇りに思ってくれていると感じています!

たまに感情の波や仕事上の困難にぶつかることはありますが、大好きな音楽のためなら続けられます。今も道の途中だから、まだまだ続けるつもりです。…とはいえ、以前思い描いていたより遥かに遠くまで来られたなあとは思っています。

ご両親はタイ人とベルギー人で、さらに出生地は日本の横浜とお聞きしました。そういった複数のルーツを持っていることは、あなた自身のクリエイティヴにどのように影響していますか。

ヴィオレット:そうですね、お母さんとはタイ語、お父さんとはフランス語、みんなで話すときは英語と異なる3つの言語を使うなど、音楽も含めて東洋と西洋のカルチャーの双方に触れられる家庭で育ちました。それに日本や、日本の音楽も大好きです。すべて小さい頃から自然と触れてきたものなので正確な影響を語るのは難しいですが、それら全部が私を形づくってきたんだろうなと感じます。

日本の音楽もお聞きになるんですね!日本内外からアーティストが集まる今回のサマーソニックで、パフォーマンスを鑑賞する予定だったり、会いたいと思っているアーティストはいますか。

ヴィオレット:たくさんいますよ!マネスキン(MANESKIN)、レイヴェイ(Laufey)、imaseも楽しみです!imaseはタイでも人気ですよ。藤井 風やYOASOBIも人気です。imaseに関しては私のタイ語の曲をカバーしてくれたことがあるんです!あの時は「オーマイガー!私の歌を歌ってる!」って興奮しましたよ。

(日本には何度も来ているらしい)ヴィオレットさんは日本食がお好きということですが、今回の来日で食べた or 食べる予定の日本食はありますか。

ヴィオレット:ちょうど昨日、新しい日本食に挑戦しました!私は食を探求するのが好きなので日本に来るたびに色々な食べ物に挑戦してきましたが、それでも毎回初めての食べ物に出会いますね。今回試したのは「馬肉ユッケ」!馬肉を食べるなんて初めてでしたが、美味しかったです!

ご自身の歌の才能に気づいたのはいつ、何がきっかけでしたか。幼少から歌うのは好きだったのでしょうか。

ヴィオレット:好きだったと思います。いつも音楽が流れている家庭で育ったんです。お父さんの仕事はエンジニアですが、音楽への愛や情熱があふれる人で、いつもザ・ビートルズとかピンク・フロイドの音楽を流していました。当初の私は「はいはい古い音楽ね」って感じだったし古い人たちが聴く音楽だと思っていましたが、成長してからはお父さんの好きな音楽がすばらしい音楽だってわかるようになりましたよ。

それから、ディズニー映画もたくさん観て育ちました。観ながらディズニー・ソングを一緒に歌っていました。当時の私が上手に歌えていたかはわかりませんが、両親はいつも「最高に上手だね!!」って拍手しながら褒めてくれました。もしかしたらそれも私に影響したかもしれませんね!

ちなみにお気に入りのディズニー映画は何ですか。

ヴィオレット:今は一番好きなプリンセスでもあるラプンツェル(『塔の上のラプンツェル』)が好きですが、当時は『シンデレラ』が大好きでした!

普段拠点にされているタイでは、どのような音楽、ジャンルが主流でしょうか。世界の音楽と比べてどのような特徴があると感じますか。

ヴィオレット:主に人気なのは、ポップ音楽=T-POPですね!特徴を説明するのは難しいですが、大きく違うとは感じます、言語も違いますしね。でも私たち固有のカルチャーであると同時に、世界のカルチャーからの影響も強く感じます。

最近人々は多種多様な音楽を受け入れるようになってきたと思います。今はそれぞれの音楽が影響し合っていますよね。私も日本や韓国、フランスの音楽も分け隔てなく聴きますしね。

ヴィオレットさんが楽曲を作る際は、主に何からインスピレーションを得ているのでしょうか。

ヴィオレット:人生における私自身の経験、私の人生の各段階において得た感情、それから私自身だけではなく周囲の友達が話してくれたエピソードをもとに曲を書いてみることもあります。

周りの人々と曲を分かち合うってすごく素敵なことだと思うので、友達のエピソードから曲を作ったときは、本人に「あなたについての曲だよ」「あなたに向けて曲を書いたよ」って伝えるんです。みんな「わあ…!」って喜んでくれますよ。こうして私の音楽は生まれていきます!

ちなみに、ヴィオレットさんの音楽性に強く影響を与えたアーティストはいますか。

ヴィオレット:大好きなアーティストはたくさんいますし、ディズニー音楽も聴いていましたし、そのどれもが私を作り上げているとは思います。でも強い影響を受けた人はふたり挙げられます!

まずはピアニストのヴァネッサ・カールトン。彼女の「A Thousand Miles」が私にピアノや歌を習いたいと思わせました。それで実際に私はピアノを学びましたが、当時から目標はピアニストというより、ピアノの弾き語りができるシンガーでした。とはいえ今はまだ、ピアノで作曲することはできるものの人前でピアノパフォーマンスをする自信はありませんが…。

それから、私が14歳の時に知ったのが、テイラー・スウィフト。「え、彼女は14歳で曲を書けたんだ」って思いながら15歳になって、「私だって同じくらいの年齢なんだから曲作りに挑戦できるよね」とギターを手に取ったんです。テイラーといえば、彼女が「ERAS TOUR」の公演で日本に来た時(今年2月)は私も日本に観に来ましたよ!

そんなふたり(ヴァネッサとテイラー)が私が音楽を作ったり演奏したりし始めたきっかけですね。とはいえ、私が人生かけて聴いてきたほかのたくさんの音楽もすべて吸収して形づくられたのが私のミュージック・スタイルだとは思います。

テイラー・スウィフトのお気に入りの曲は?

ヴィオレット:好きな曲はたくさんあるので選ぶだけで罪悪感があるくらいですが…1曲だけ選ぶなら「Getaway Car」です!

 

今年ヴィオレットさんは新曲「Dancing on a Graveyard」をリリースしましたね。曲に込めた想いについて教えていただけますか。

ヴィオレット:この曲は「有毒な人間関係」について歌った曲なんです。世にはギブ以上にテイクばかりする人がいて、そういう人に無償でギブし続けてしまうことがあります。与えて与えて与えて、気づけば人生丸ごと相手に与え尽くす状況が当然になってしまって…そんな状況をドラマチックに表現したのが「Dancing on a Graveyard(墓場で踊る)」。(相手に人生を与えるだけの状況は)生きているけど死んだも同然の状況だということを表現したつもりです。

この曲はヴィオレットさんの経験をもとに作られたのでしょうか。

ヴィオレット:一部はそうですね。想像から膨らませていった部分が大半ではありますが。

もう1曲の新曲「Favourite Mistake」のミュージック・ビデオには、「ロリータ」や「ヴァージン・スーサイズ」のオマージュシーンがありましたが、これらはヴィオレットさんのお気に入りの映画でしょうか。

ヴィオレット:私には大好きな映画がたくさんあって特定のお気に入り映画は選べませんが、今回はたくさんある好きな映画の中からコンセプトに合う映画をピックアップしました。これからリリースになるEPのコンセプトとも関係があるんです!それらの映画の象徴的なシーンがミュージック・ビデオの象徴的なシーンになり、この曲をうまく表してくれました。

ちなみに音楽以外で何か特定の趣味はありますか。

ヴィオレット:泳いだりはしますがそれは健康のためだから…強いていうなら食事が趣味でしょうか。食事って趣味に入りますか(笑)

入ると思います!私も食事は趣味のひとつです。

ヴィオレット:よかった!それと、挑戦したいことはありますよ!お茶を正しい手順で淹れられるようになりたいんです。私は緑茶や抹茶が大好きで、外でもよく注文するので。単純そうに見えてどうすればいいのかはなかなかわかりませんが、いつかは家でお茶を淹れられるといいなと思います。

ヴィオレットさんはタイを拠点にしつつ、英語詞の楽曲もヒットさせていますが、今後もメインの拠点はタイであり続けるのでしょうか。それともグローバルな楽曲をリリースしながら活動の形も変化していくのでしょうか。

ヴィオレット:母国であるタイはずっと拠点だと思います!英語も好きなので英語詞の曲も出し続けるし、言語にはこだわらずにいきたいと思います。いずれフランス語とか…いつか日本語の曲か、既存曲の日本語バージョンを出したりするかもしれませんね!

おお!楽しみにしてますね!

ヴィオレット:楽しみにされちゃ、有言実行しなきゃいけなくなりましたね(笑)

最後に日本のファンやサマーソニックの観客に一言メッセージをお願いします!

ヴィオレット:「はじめまして(日本語)」。日本のファンのみんなに会えること、本当に楽しみです。私たちにとっても初めての経験になるし、みんなが一緒に楽しんでくれたら嬉しいです!

(インタビュー以上)

さらにヴィオレットは、SNS用に動画メッセージもくれた。

ヴィオレット・ウォーティア(Violette Wautier)バイオグラフィー

タイを拠点に活動するシンガーソングライター兼俳優。横浜生まれで、タイ人の母と、ベルギー人の父を持つ。2013年、19歳のときに出演したリアリティーTVショーの「The Voice Thailand」シーズン2でジョン・デンバーの「Leaving Me On a Jet Plane」のカバーをソウルフルに披露しアーティストとしての活動を開始。彼女の出演動画の再生回数は現在、5500万回を超えている。

タイ語、フランス語、英語を操り、2019年にリリースされたシングル「Smoke」では、タイ人アーティストが英語で歌唱した曲としては最高記録となる6,000万再生を記録。タイ、シンガポール、マレーシア、その他5カ国のチャートで首位を獲得し、注目の新星アーティストとなった。同様に、2020年にリリースされた初の英語アルバム『Glitter and Smoke』では、タイ、シンガポール、マレーシアを含む8カ国のアップルミュージックのチャートで1位を獲得した。2022年には、全曲タイ語のアルバム『Your Girl』をリリースし、同年8月に日本で公開された映画『プアン/友だちと呼ばせて』(原題 One For The Road)では、タイの国民的シンガーソングライターのSTAMPと主題歌「ถ้าเธอ」を担当した。2023年には、初のソロ・コンサートのチケットが2時間で完売し、2024年には全曲英語のEPリリースが予定されている。さらに、サマーソニックへの出演が決まるなど国内外での活躍が止まらないアーティストである。

女優としては、数多くの映画やテレビシリーズに出演し、2016年にはタイ版アカデミー賞と呼ばれる、スパンナホン賞で助演女優賞を受賞している。

リリース情報

シングル「DANCING ON A GRAVEYARD」配信中

2024年にリリース予定の全曲英語EPのファースト・シングルとして、ヴィオレット・ウォーティア自身が作詞作曲した「DANCING ON A GRAVEYARD」が5月23日にリリースされた。報われない愛について、キャッチーなリズムで傷つきや怒りを表している曲となっている。

シングル「FAVOURITE MISTAKE」配信中

8月8日にリリースされた本曲はヒット曲「DANCING ON A GRAVEYARD」に続くセカンド・シングル。この曲では、初の英語アルバム『Glitter and Smoke』の収録曲「Smoke」を連想される歌詞を含み、たとえ真剣な関係ではなくても、チャーミングな相手を魅了しようとする自信に満ちた女性を表現していると語る。さらに、ミュージックビデオでは、映画『ロリータ』、『ジェニファーズ・ボディ』、『ヴァージン・スーサイズ』などの名場面を再現し、魅惑的な女性を演じている。

公演情報

SUMMER SONIC2024
東京: 8月17日(土)会場:PACIFIC STAGE
大阪:8月18日(日)会場:MASSIVE STAGE
公演サイト:https://www.summersonic.com/

関連リンク

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