第97回アカデミー賞授賞式において、故シャナン・ドハーティーの名前が「In Memoriam(追悼セグメント)」で取り上げられなかったことに、かつて『ビバリーヒルズ高校/青春白書』で共演したジェニー・ガースが憤慨している。
「ありえない!」アカデミーを批判
ジェニー・ガースは、3月5日にTMZが公開した動画の中で、「シャナンの名前が追悼コーナーになかったのはひどすぎる」と強く批判した。さらに、「アカデミー賞側が謝罪するべきか?」との質問に対しては、「そうかもしれない」と答え、不満をにじませた。
シャナン・ドハーティーは昨年7月13日に53歳で死去。彼女は長年、乳がんと闘い、最終的に脳へ転移して亡くなった。死亡時期が授賞式の直前であれば、編集の都合上、追悼コーナーに間に合わなかった可能性もあるが、シャナンは約8カ月前に亡くなっており、その言い訳は通用しない。
第97回アカデミー賞授賞式「In Memoriam」
なぜシャナン・ドハーティーは無視されたのか?
今回の件について、アカデミー賞側から明確な説明はない。しかし、一部では「シャナンのキャリアの大半がテレビ作品だったため、映画業界を称えるアカデミー賞では優先されなかったのでは?」という推測がなされている。
たしかに、彼女の映画出演歴は『ヘザース/ベロニカの熱い日』(1989年)や『モール・ラッツ』(1995年)など数本に限られ、主にテレビドラマの世界で活躍した。しかし、それでも彼女は40年以上にわたるキャリアを持ち、多くの視聴者に愛された存在であったことは疑いようがない。
実際、彼女の死を惜しむ声は多く、ファンは「テレビ俳優だからといって無視するのはおかしい」と憤っている。
『ゴシップガール』ミシェル・トラクテンバーグもリスト外に
さらに、今回のアカデミー賞の追悼コーナーでは、今年2月26日に亡くなった女優ミシェル・トラクテンバーグの名前も取り上げられなかった。
彼女は1996年の映画『ハリエットのスパイ』で主演を務め、その後も『インスペクター・ガジェット』(1999年)、『ユーロトリップ』(2004年)、『ブラック・クリスマス』(2006年)、『セブンティーン・アゲイン』(2009年)といった映画に出演している。
しかしながら、ミシェルもまたテレビドラマ『バフィー 〜恋する十字架〜』や『ゴシップガール』での活躍が印象的だったため、アカデミー賞側は彼女をリストから外した可能性がある。
曖昧になる映画とテレビの垣根
ジェニー・ガースの憤りは、単なる個人的な感情ではない。映画とテレビの垣根がますます曖昧になっている現代において、テレビ界で活躍した俳優を軽視するアカデミー賞の姿勢に対する疑問を投げかけている。
かつてハリウッドは映画を頂点とし、テレビはその下に位置づけられる風潮があった。しかし、現在ではストリーミングサービスの普及によって、映画とテレビの区別が曖昧になってきている。そうした時代の変化を考慮すれば、シャナン・ドハーティーやミシェル・トラクテンバーグのような俳優を追悼リストから外すことは時代遅れの判断ではないだろうか。
ファンや関係者からの批判を受け、今後アカデミー賞側がどのような対応を取るのか注目される。

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