R&B歌手ブランディが、モニカとの共同ツアー「The Boy Is Mine」のシカゴ公演中に突然ステージを離れ、観客の間で物議を醸している。
2025年10月18日、シカゴのユナイテッド・センターで行われた公演にて、ブランディは自身の代表曲「Baby」を披露中に「ちょっと待って、準備が必要なの」と言い残し、ステージ裏へと姿を消した。その後、音響スタッフと話す様子が目撃されたが、彼女はステージに戻ることなく公演を終えた。
約30分後、モニカが単独でステージに登場し、残りのパフォーマンスを務めたものの、二人の代表曲「The Boy Is Mine」は披露されなかった。観客の多くは困惑し、SNS上では「プロ意識に欠ける」「観客への説明が必要だった」といった批判が相次いだ。
一方で、ブランディは後日、メディアに対して「脱水症状とめまいを感じた」と説明。数週間にわたる厳しいリハーサルの疲労が原因であり、医師の診察を受けたことを明かした。また、「技術的な調整が必要な中で、ベストを尽くそうとしたが、音響面で完全に噛み合わなかった」とも述べている。
ブランディはモニカに対し「プロフェッショナルに対応してくれて感謝している」と謝意を示し、翌日のインディアナポリス公演には復帰する予定であると発表した。
なお、ブランディは2022年にも体調不良で入院しており、今回の件も健康面の問題が背景にある可能性が高い。ツアーは10月17日にオハイオ州シンシナティで始まり、12月14日にフロリダ州ジャクソンビルで終了予定である。
ブランディは、1979年2月11日生まれ、アメリカ・ミシシッピ州マコーム出身のR&Bシンガー、女優、音楽プロデューサー。1994年、15歳でデビューアルバム『Brandy』を発表。1998年にはモニカとのデュエット曲「The Boy Is Mine」がBillboard Hot 100で13週連続1位を記録し、グラミー賞も受賞。代表曲「Have You Ever?」でも全米1位を獲得するなど、90年代後半を代表する女性アーティストとして活躍。1997年にはディズニーのテレビ映画『シンデレラ』で主演を務めるなど、女優としても活躍。これまでに世界で2,500万枚以上のアルバムを売り上げている。