サンドリンガム邸で毎年行われるイギリス王室のクリスマス行事。世界中が注目する教会での礼拝の裏側について、ウィリアム皇太子が興味深いエピソードを語った。
家族全員で向かい合って座る聖マグダラのマリア教会での礼拝
「家族が向かい合って座るんです。幼い頃から、向かいに座るいとこたちの顔を見ていると、真面目な表情を保つのが難しいときがありました」とウィリアム皇太子は2021年のポッドキャストで語っている。この発言は、ピーター・フィリップス氏やザラ・ティンダル氏、そしてベアトリス王女とユージェニー王女を指していると考えられる。
「礼拝中に何度も笑いをこらえきれなかったことがあります。幸い、誰も撮影していないので見逃してもらえますが」と続け、「クリスマスの日は、笑って楽しむのも良いものです」と振り返った。
サンドリンガム邸での宿泊事情
王室の私邸であるサンドリンガム邸での宿泊については、意外な実態も明らかになっている。『デイリー・メール』紙のレベッカ・イングリッシュ記者によると、快適に宿泊できる人数は16~18人程度だという。しかし今年は45人もの家族が集まる予定とのことで、スタッフの部屋を提供してもらうこともあるという。
「古くからあるベッドスプリングのきしむベッド」と表現される寝具や、スタッフルームでの宿泊を余儀なくされる王族の姿は、私たちが想像する華やかな王室のイメージとは少し異なるかもしれない。
懐かしい思い出が詰まった教会への道のり
教会までの道のりについて、ウィリアム皇太子は「祖父(フィリップ殿下)は本当に速く歩いていて、私たちは短い足で必死に追いかけていました」と懐かしむ。また、ノーフォークの地域を象徴する松の木々と、冬の松の香りについても「とても心が落ち着きます」と語っている。
25年以上続くこの伝統的な行事。世界中が注目する荘厳な儀式の裏には、どの家族にも見られるような和やかな交流が息づいているようだ。
フリーライター(tvgroove編集者兼ライター)。2019年に早稲田大学法学部を卒業。都庁職員として国際業務等を経験後、ライター業に転身。各種SNS(Instagram・X)においても映画に関する発信を行いながら、YouTubeチャンネル「見て聞く映画マガジンアルテミシネマ」にて映画情報・考察・レビュー動画などを配信したり、映画関連イベントの企画・運営も行っている。