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『ロミオとジュリエット』主演オリヴィア・ハッセー死去-16歳で世界的スターに、73年の生涯を愛と芸術に捧げる

オリヴィア・ハッセー(Kathy Hutchins / Shutterstock.com) FILMS/TV SERIES
オリヴィア・ハッセー(Kathy Hutchins / Shutterstock.com)

1968年の映画『ロミオとジュリエット』で16歳のジュリエット役を演じ、世界的スターとなった女優オリヴィア・ハッセーの死去が報じられた。享年73歳。

愛する人々に見守られ、安らかな最期

オリヴィア・ハッセーは12月27日、愛する家族に見守られながら、自宅で安らかに息を引き取った。SNSで公開された家族のコメントによると、「温かさと知恵、そして純粋な優しさで、周囲の人々の心に触れた素晴らしい人物」であり、その人生は「芸術への情熱と愛、そして動物への優しさに満ちていた」という。

16歳で演じたジュリエット、その後の人生

1951年4月17日、アルゼンチンのブエノスアイレスで生まれたハッセーは、幼少期にロンドンへ移住。13歳から演技を始め、フランコ・ゼフィレッリ監督の『ロミオとジュリエット』で主演を務めた。この作品は、シェイクスピアの原作に近い年齢の俳優を起用した初めての映画として注目を集め、大きな興行収入を記録。ハッセーは16歳、ロミオ役のレナード・ホワイティングは17歳だった。

2018年に出版した回顧録『The Girl on the Balcony』で、ハッセーは「一夜にしてスーパースターになり、私にはその準備ができていなかった」と当時を振り返っている。

多彩な役柄と私生活、そして闘病

その後も舞台や映像作品で活躍し、1977年には『ナザレのイエス』でマリア役を演じた。1974年のホラー映画『暗闇にベルが鳴る』や、1990年の『IT/イット』にも出演。2015年の『ソーシャル・スーサイド(原題)』を最後に、2016年に引退した。

2008年に乳がんと診断され、乳房切除手術を受けて一時は寛解。しかし2018年には新たな腫瘍が見つかったことを明かしている。

ハッセーは、自身のキャリアを振り返り「女優としてもっと挑戦的な役に挑むべきだったかもしれない。でも、人生を楽しみ、3人の子供を育てることを選んだ。その時は、キャリアより家族が大切だった」と語っている。

現在は夫のミュージシャン、デヴィッド・グレン・アイズリー、3人の子どもたち(アレックス、マックス、インディア)、孫のグレイソン君に見守られていた。

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