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カミラ・カベロ − フィフス・ハーモニーからの脱退…そして彼女の第二の人生がはじまるまで【崖っぷちから這い上がったセレブたちVol.20】

カミラ・カベロ COLUMNS
カミラ・カベロ

オーディションで落ちた5人の女の子を“寄せ集め”たグループ、フィフス・ハーモニーは予想を裏切り大成功。その中でも、メンバーの誰よりはやくソロ・アーティストとしての活動をはじめたのが、カミラ・カベロだったの。でもそのチャレンジ精神が、グループ内に軋轢(あつれき)をもたらすことに…。大人気ガールズ・グループにいったいなにがおこったのか、がっつり深堀りしちゃうわよ!

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セレーナ・ゴメス

はじまりはソロ曲の大ヒットから

2015年、のちに恋人となるショーン・メンデスとのコラボ曲「アイ・ノウ・ホワット・ユー・ディド・ラスト・サマー」が大ヒットとなったカミラ。フィフス・ハーモニーのメンバーの中ではじめてのソロ曲を出し、大成功を収めたことからでてきたのが、「カミラはグループを脱退するのでは?」というウワサ。

ちょうどそのころ、雑誌のインタビューで「グループが解散することはあると思うか」と質問されたカミラは、こんなことをいっていたの。「メンバーはみんなそう思っているんじゃないかな。いま、すべてが上手くいってると言ったらウソになるもの」「楽曲や、ミュージック・ビデオに関してみんなが納得してるわけじゃないわ。こういったグループで、全員が満足するものをつくるのはむずかしいの」

この発言が「カミラ脱退」のウワサに拍車をかけたのはいわずもがな。そして、2015年12月、フィフス・ハーモニーの公式ツイッターにアップされたメンバーの写真にカミラが登場しなかったことから、彼女がメンバーと不仲なのでは?という憶測も流れはじめるの。

▼「夜中のセッション」というコメントとともにアップされた写真にカミラの姿はなし

一連の出来事から、「やっぱりカミラはグループを脱退しようとしてるんだ!」と信じたファンがたくさんいてね。それ以来、カミラのSNSに大量のコメントが押し寄せて大炎上することに。もちろん、中には誹謗中傷もたくさんあったみたいね。カミラはグループ脱退のウワサを否定するとともに「ヘイトがたくさんきていて、怖くて(ツイッターの)メンションがみれない。すごい深刻な状況よ」とツイート。精神的にかなり「崖っぷち」においこまれてしまったみたいなの。

終わりのはじまり

2016年にはいると、カミラ以外の他のメンバーもグループの未来について語りはじめるように。「10年後も一緒に活動しているとは思わないわ。でもこのグループでワールド・ツアーをしたいし、グラミー賞もいくつか獲れたらうれしいな」と語ったのは、メンバーのひとりローレン・ハウレギ。ノーマニ・コーディは、「私たちはそれぞれが個人として、ちがうビジョンや目標を持っているの。もちろんその前にフィフス・ハーモニーとして成しとげたいことがたくさんあるけどね」と発言。

▼もともと独立心が強い5人組だったのかも?

 

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フィフス・ハーモニーは、もともとソロ歌手になりたくて「Xファクター」のオーディションを受け、残念ながら落ちてしまった5人で結成されたグループ。その成り立ちを考えれば、メンバーが、グループとしてより個人で輝きたいと思うのは当然だったのかもしれないわね。ただ、カミラがほかのみんなより少しだけ足早にその道をあるきだしちゃった、ってことだったのかしら。

でも皮肉なことに、そのころフィフス・ハーモニーはグループとして人気絶頂期。2016年にはセカンド・アルバム「7/27」をリリース。アルバムからのシングル・カット「ワーク・フロム・ホーム」はビルボードのシングルチャート「HOT 100」で初のトップ10入り、という快挙を達成するの。

▼2016年のビルボード・ミュージック・アワードで「ワーク・フロム・ホーム」をパフォーマンス。このころにはミュージック・アワードでは常連に

そしてカミラのソロ活動が、グループでの活動と同じくらいの成功を収めはじめたのも事実。2016年、iHeartRadioが主催する「マッチ・ミュージック・ビデオ・アワード」で、カミラはグループとして2冠、そしてソロ・アーティストとして2冠の計4冠を達成。

この直後、メンバーのひとりローレン・ハウレギの母親、クララが「はっきりさせておきましょう。(カミラがソロで獲得した2つの賞は)フィフス・ハーモニーのおかげよね」とツイートしてね。カミラの成功は、彼女個人のものというよりフィフス・ハーモニーに根ざしたものだ、という考えを強調したの。これをきっかけにまたしてもグループの不仲説、そしてカミラの脱退説が火をふいてしまったのよね。

不仲説に翻弄されるメンバーたち

いまだに、“メンバー4人” vs “カミラ・カベロ”の構図で語られることの多い、フィフス・ハーモニーの不仲説。でも、じつは5人ともがこのスキャンダルでツラい思いをしていた、というのが本当のところなのではないかしら?

2016年、とあるインタビューで「メンバーそれぞれの“いいところ”を教えて」といわれたノーマニ・コーディ。そのとき彼女が他のメンバーと比べて、カミラの“いいところ”をあまり言わなかった、としてカミラのファンの逆鱗(ぎゃくりん)にふれる事件があってね。

【動画】ノーマニがインタビューをうけた実際の映像。カミラについて語るのは1:34ごろから

これが原因でノーマニのSNSは大炎上。黒人である彼女には、かなり人種差別的な誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)が大量にあったみたいなの。最終的にノーマニはSNSをストップしなければいけないほどに追い込まれてしまってね。これにたいしては、カミラまでもが「だれに対しても、差別的な発言はやめて」とSNSでノーマニを擁護(ようご)するなど、事態は混乱をきわめるように。

こんなことがつづいて、メンバーの精神状態もかなり不安定になってしまったみたい。9月には、ミズーリ州のセントルイスで開かれたコンサート中に、カミラが突然退場。のちにスナップチャットで「不安発作に襲われた」と説明してね。別のステージではローレンが「ノー・ウェイ」のパフォーマンス中に、とつぜん泣き出し歌えなくなる、なんてアクシデントも起こったわね。このころには、5人とももう、精神的に極限状態に追い込まれてしまっていたんじゃないかしら。

【動画】パフォーマンス中に泣き崩れるローレン

「脱退」は寝耳に水だった!?

2016年の12月、ついにフィフス・ハーモニーが公式ツイッターで、カミラの脱退を発表。「4年半いっしょに活動してきましたが、カミラがグループを去る決断をした、と彼女の代理人から連絡がありました。カミラの今後の活躍を祈っています」という声明が出されたの。

▼フィフス・ハーモニーが出した声明(原文)

それにびっくりしたのがカミラ。どうやら彼女はその時点ではグループを脱退する予定はなかったみたいなの。「今夜この声明がだされるとは知りませんでした」「来年もソロ活動はしていくつもりでしたが、グループをこのようなカタチでやめる予定ではありませんでした」「ツアー中に、将来についてみんなでよく話し合ったんです。4人は私の気持ちをよく知っていたはず。“代理人から連絡があった”というのは事実ではありません」翌日に出した声明でこのように述べたカミラ。双方の言い分がまったく異なる事態になってしまったの。

▼カミラが出した声明(原文)

そういえば、メンバーのひとりダイナ・ジェーンは、ワン・ダイレクションのハリー・スタイルズから、“グループ解散を避けるため”にかつてこんなアドバイスをもらったらしいわよ。「メンバーの5人が親しい友だちでいて、同じ考えをもっていることが大事だよ」「だっていろんな人がやってきては、メンバーを引き抜いていこうとするから」ってね。

▼ハリーにいいアドバイスをもらったハズが…

同じような成り立ちで結成され、商業的な大成功を収めたという意味で、ワン・ダイレクションとフィフス・ハーモニーはとても似ているグループ。そしてやがてメンバーのひとりが脱退してしまう、というところまでそっくりなのは…偶然なのかしら?なんて思っちゃったわ。ハリー・スタイルズのアドバイスも今となっては、なんだかちょっと、虚しく聞こえちゃうわね。

新たな旅立ち

衝撃的な脱退のニュースとそれにまつわる様々な憶測に翻弄(ほんろう)されながらも、5人は前を向いてあるき始めるの。4人になったフィフス・ハーモニーは、新メンバーを入れることなく、シングル曲「ダウン」をリリース。

▼「ダウン」のMV

 

一方カミラは、シングル曲「アイ・ハブ・クエスチョンズ」をリリース。「とあるひとりの友達に向けて歌った曲」とカミラが発言したことで、これがフィフス・ハーモニーの脱退騒動にからんだ歌である、と考えた人が多かったみたいね。

Why did you leave me here to burn?
I’m way too young to be this hurt
I feel doomed in hotel rooms
Staring straight up at the wall
Counting wounds and I am trying to numb them all

どうして私をここで破滅させるの?
こんなに傷つくには私はまだ若すぎる
ホテルの部屋に ひとり取り残されて
壁をみつめたまま
傷をかぞえながら
なんとか痛みを感じないようにしてるの

▼「アイ・ハブ・クエスチョンズ」の音源

信頼していた友人に裏切られたショックと悲しみを表現したこの曲。ファンのあいだでは、フィフス・ハーモニーの中でもとくにカミラと仲がよかったダイナを思って作った歌、といわれているそうよ。もちろん真相は闇の中、だけどね。いずれにせよ、ずっと「自分のリアルな気持ちをさらけだした歌を歌いたい」と願っていたカミラ。この一連の騒動で感じた気持ちを歌というアートに昇華したのは、さすが、としかいいようがないわね。

▼ふたりの友情について書いたものだった?

それぞれの考え方や目標をもつ個人が、グループとして長く活動していくということ…じつは外野が思っているよりも、うんとむずかしいことなのかも。さて、大変な時期をのりこえて、別々の道を歩むことになったカミラとフィフス・ハーモニー。カミラの未来には今後一体どんなことが起こるのかしら?続きは次回。お楽しみに!

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