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益々猛威を振るうパンデミックに翻弄される米テレビ業界 ー コメディ、ドラメディー編

ビカミング・ア・ゴッド COLUMNS
新型コロナウィルスに抹殺された「ビカミング・ア・ゴッド」。キルスティン・ダンストの体当たりの演技が観られないとは!残念無念。

9月15日に「パンデミックがもたらしたパラダイムシフトですっかり様変わりした米国テレビ業界 もう始まっている「ニューノーマル」とは?」でお知らせした新型コロナウィルスと言う名の「天災」が、テレビ業界にもたらしたパラダイムシフト。あれから3ヶ月足らずの現在、我等が英雄アンソニー・ファウチ博士の予測通り、3月のロックダウン当時など比べ物にならないほどの猛威を振るっています。

インフルエンザの季節に突入した事、温度が下がって屋内で人が集うようになった事などに端を発した感染拡大です。又、CDCや州・市当局からの再三の勧告を無視して、感謝祭(11月26~29日の4連休)に家族や親戚一同が集まって祝った為、12月に入ってわずか5日間で100万人の感染者を記録しています。そこで、カリフォルニア州では、12月6日深夜から9ヶ月振りの外出禁止令が発令されましたが、時既に遅し!の感は否めません。

コロナ禍がもたらしたテレビ業界の「ニューノーマル」では、2020~21年シーズン秋の新番組や継続番組のシーズン開始日をお知らせしましたが、今回はコロナ禍の犠牲になった番組をご報告します。

「ビカミング・ア・ゴッド」

「ビカミング・ア・ゴッド」ー 2019年10月22日、「Showtime『On Becoming a God in Central Florida』はトランプ悪政下で苦しむ良識人の絶望感と疲労困憊を描写?キルスティン・ダンストが好演するフロリダ・ノワールに、時を得たカタルシスを見出す」でご紹介

米国内の放送日:Showtime局2019年8月25日~10月20日

悪徳マルチ商法(米国では一般にピラミッド商法と呼ばれる)に夫を奪われた腹癒せに、未亡人クリスタルが創始者と組織全体に殴り込みを掛けるフロリダ・ノワール(犯罪ドラマ)+ブラックユーモア劇です。キルスティン・ダンストの体当たりの演技は、トランプ悪政下で苦しむ良識人の絶望感、疲労困憊に訴えて、視聴者の共感を買いました。

2019年9月にシーズン2更新が発表されていましたが、2020年10月にShowtime局は打ち切りを発表しました。パンデミックの影響でキャスト、撮影班、スケジュールの調整がとれず、更新撤回の声明が発表され、本シリーズは呆気なく一巻の終わり!となってしまいました。コロナ禍の最も悲惨な犠牲者となってしまいました。クリスタルの聖戦の行く末を楽しみにしていたのに. . .それは余りにも酷と言うものですよ!

「Claws」

「Claws」ー 2017年7月24日「ネイルサロンのソプラノズ!?5人の強かな女の波瀾万丈の生き様は現実逃避に持ってこい!演技派ニーシー・ナッシュ、キャリー・プレストンが光る『Claws』」でご紹介

米国内の放送日:TNT局2017年6月11日~2019年8月11日

暴力団の手先になるしか伸し上がる手がない、ネイルサロンで働く5人の強かな女達は、人種・階級差別、男尊女卑等の手枷足枷を付けられても、そうそう簡単には凹みません。フロリダの炎天下で繰り広げられる奇妙奇天烈な犯罪や惨殺シーンと、ネイルサロンやプールサイドでのダンスシーンとが同時進行する明暗のコントラストが面白い、現実逃避に最適のフロリダ・ノワール(犯罪ドラマ)+ドラメディーです。

今春ニューオーリンズで中断となっていたシーズン4は、10月になって再開されました。しかし、11月に撮影班の一人がコロナ陽性と判明したため、安全を期して2週間撮影を停止。現在、ニューオーリンズで順調に撮影が進んでおり、今月末には撮影完了となる予定です。但し、期待の最終シーズンの放送開始は、2021年としか発表されていません。又、コロナの影響で、内容に大きな変化があるのかなども、現時点では不明です。キャストが全員集合していると聞いたからには、有終の美を期待しても良いですか?お願いしますよ!

「サバヨミ大作戦」

「サバヨミ大作戦」ー 2015年3月27日「サットン・フォスターのTV復帰作は『Younger』」でご紹介

米国内の放送日:TV Land局2015年3月31日~2019年9月4日

アラフォーのバツイチママが歳を偽って、大手出版社に返り咲いたものの、マーケティング部長の26歳のアシスタントとしてサバヨミを維持して行く、危なっかしい綱渡り生活を面白おかしく描くコメディ。

クリエイターは「セックス・エンド・シティ」や「エミリー、パリへ行く」で最近話題になっているダーレン・スター。今回言及する作品の中で最も長続きしているコメディで、シーズン7の制作・撮影は、今春を予定していましたが、コロナ禍で不可能となりました。尤も、「エミリー、パリへ行く」はパンデミックでパリが閉鎖される前に撮影を完了したとスターが発言したことを鑑みると、「エミリー、パリへ行く」の編集・完成に全力を注いでいて、「サバヨミ大作戦」は後回しにされたのでは?と勘繰ってしまいます。

デビー・マザールがコロナに感染した為、本年10月中旬まで撮影を延期していましたが、現在進行中。スターは、「シーズン7を以って『完』とする予定だが、まだ二通りの結末のいずれにするかは決めかねている」と発表。但し、「何れにしても、有終の美を飾る!」と自信満々です。既に、ヒラリー・ダフが演じるケルシー・ピータース主演のスピンオフの話が出ていることから、シーズン7で完了はほとんど間違いないものと思われますが、肝心の放送開始日は2021年と雲をつかむような話です。いくら待ち遠しい作品でも、2年も観ていないと、辛抱強い私でさえもうどうでも良くなってしまうのですが. . .

「NYガールズ・ダイアリー 大胆不敵な私たち」

「NYガールズ・ダイアリー 大胆不敵な私たち」ー 2020年10月13日「Wokeなキャラにつき合い切れないロマコメファンにお薦め!『LOVE LIFE』は 飄飄としたダービーがたおやかなアラサーに成長する過程を描く」の中でご紹介

米国内の放送日:Freeform局2015年6月20日~2020年7月16日

人気女性誌の編集部で働くライター、スタイリスト志望のアシスタント、ソーシャルメディア・ディレクターの仲良しミレニアム・トリオの友情、恋愛、仕事を描くドラメディーです。ミレニアル女子たちが現実に遭遇するであろう数々の問題を提起し、SNSで拡散・共有するための器として制作されたもの。

他の作品と比べると、シーズン4の最終回が放送されたのは、今年7月とまだ記憶に新しいドラメディーですが、やはりこれ以上撮影できない!と判断した時点で、第16話をフィナーレ回とするために、各キャラを崖っぷちから突き落とす極端な手立てが講じられました。尻切れトンボ感は否めませんが、ショーランナーのウェンディ・ストレーカー・ハウザーは、「まだ先があるから、ここでドカーンと爆弾を落としたかった」と公表しています。

問題は、その「先」があるのかどうかなのです。12月10日現在、シーズン5更新の発表がありません。元々、視聴率の低い番組で、Freeform局がここまで更新して来た事自体謎だと、業界では言われています。今シーズンは、シーズン3より更に37%も視聴率が低下しており、また折からソーシャルメディア・ディレクターを演じるアイシャ・ディーが、「ライター、逸話監督、ヘアーをはじめあらゆる部門でダイバーシティに欠ける」とツイート告発したり、「シーズン4のキャットは、信念も何もない別人に成り下がってしまった!」と公に物申したことを見ると、局が更新に踏み切るには、抜本的調整が必要になるものと思われます。「ディーとの会話を進めて行きたい」と局は対応していますが、ミレニアム・トリオを解散して、超Wokeなキャットのドラメディーを制作するのでしょうか?私はサットン(メーガン・フェイヒー)のファンなので、サットンを主役にしたスピンオフを作って欲しいのですが. . .益々、視聴率が割れる?御もっとも。前途多難な「NYガールズ・ダイアリー」です。

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