2020年冬のプレスツアーで入手した吉報第2弾! ハイディ・クルムとティム・ガンがアマゾンで「Making the Cut」制作 配信開始は3月27日! 

第5回目から、「Making the Cut」の舞台は東京に移る。司会・審査員のハイディ・クルム(左)とメンターのティム・ガン

日本でもお馴染みの「プロジェクト・ランウェイ」は、米国では2004年12月1日にケーブル局Bravoに登場したリアリティー番組です。未来のファッションデザイナーを発掘すべく、10数名のデザイナーがテーマ別勝ち抜き戦を繰り広げるもので、2009年にはエミー賞リアリティー部門の最優秀コンペティション番組賞、2013年には司会のハイディ・クルムとメンターのティム・ガンが最優秀ホスト賞を受賞するなど、人気リアリティー番組として長年君臨してきました。

とは言うものの、Bravo局で放送したのは僅か5年!プロデューサーであったハーヴェイ・ワインスタインが、当時数少ない独立ケーブル局だったLifetimeに放送権を移そうとして、(Bravo局を傘下に収める)NBCユニバーサルから契約違反で訴えられました。ユニバーサルが勝訴したため、ワインスタインは多額の罰金を支払った上で、2009年から2017年まで放送局を移すことに成功。しかし、Lifetime局が昨今横行している合併吸収劇に巻き込まれ、NBCユニバーサル傘下に入るどんでん返しが起こりました。又、時を同じくしてワインスタイン社が倒産し、「プロジェクト」の制作・放送権がBravo局に戻って来たのです。これで一件落着かと思いきや、2018年に肝心のクルムとガンが、「プロジェクト」シーズン17には復帰しないと発表。名コンビに代わって司会・審査員にはカーリー・クロス、メンターにクリスチャン・シリアーノが起用されて、2019年にBravo局に復帰を果たして、現在に至っています。

「Making the Cut」のタイトルで、アマゾン・オリジナルとして制作を許されたクルム(左)とガン。エッフェル塔の前でファッションショーを開催する等、金に糸目をつけぬアマゾンを嬉々として語った「珍コンビ」。但し、番組内の意味不明のコントは頂けないのでシーズン2からは省いて欲しい!

 

2020年1月14日、アマゾンのパネル・インタビューに駆けつけたクルムとガンは、「Making the Cut」のタイトルの元、ファッション・リアリティー勝ち抜き戦番組を制作したと発表しました。モデルとパーソンズ美術大学ファッションデザイン学科の元学部長の組み合わせは珍奇ではないと思うのですが、何故か「珍コンビ」と呼ばれる二人は口々に「元々、トップの座に選ばれた作品を放送直後に市販することが目的で始めた番組だけど、真似事をさせてもらっただけで、私達の構想からは程遠いものになってしまった」と18年に「プロジェクト」を降板した経緯を語りました。クルムは、「アマゾンはお金持ちだから、贅沢三昧させてもらえて、最高!!」とプロデューサー冥利に尽きる様子でした。因みに、「Making the Cut」シーズン1の舞台は、ニューヨーク、パリ、東京の3箇所で、エッフェル塔やセーヌ河畔など、名所で作品の発表会を開催しています。

 

 

金に糸目をつけぬアマゾン・オリジナル・ファッション・リアリティー勝ち抜き戦の特徴は以下です。

1)ファッションデザイナーであると同時に起業家としての素質が求められる

シーズン1では、全世界から集まった現役ながら’知る人ぞ知る’ファッションデザイナー12人(24歳~64歳)が100万ドルの賞金とアマゾン専属の次世代のデザイナーの地位を賭けて、勝ち抜き戦に挑戦します。「プロジェクト」よりデザイナーであると同時に起業家としての素質が求められます。従って、製図や縫製など、デザイナーの基本には重きが置かれません。デザイナーが型紙と布地に縫製指示を残してアトリエを去ると、夜通しでプロの縫い子が縫製を仕上げてくれると言う仕掛けになっています。中には、製図ができないとか、デザインのみに没頭してきたから縫製が苦手と言うデザイナーもいますが、早々に退場の憂き目に遭います。

2)賞金100万ドルとアマゾン専属デザイナーの地位を目指す

毎回、オートクチュール1~2着と既製服を必ず1着作らなければならない点が「プロジェクト」とは異なります。審査員が選んだ作品は、毎回放送後すぐにアマゾンの「Making the Cut」店で購入できる仕組みになっている為です。既製服とは、職場や遊びに着用できるデザインと言う意味で、一般人が買って手軽に着用できることが原則です。要は、将来売れ筋を量産してくれるアマゾン専属のデザイナー(=商品提供者)を100万ドルで買う、アマゾンの世界制覇政策の一環なのです。

セーヌ河畔で開催されたファッションショー。この日の審査員は、左からクルム、ジョゼフ・アルタザーラ、カリーヌ・ロワトフェルド、ナオミ・キャンベルの5人

 

「Making the Cut」の審査員は、クルムに加えて4人。ファッションデザイナーのジョゼフ・アルタザーラ、仏版「ヴォーグ」元編集長のカリーヌ・ロワトフェルド、タレント/起業家のニコール・リッチー、スーパーモデルのナオミ・キャンベルです。ピンチヒッターとして、インフルエンサー、デザイナー、タレントなどが登場する回もあります。

この回の既製服として選ばれたドレスの縫製を入念にチェックするリッチー(手前)とキャンベル(中央)

 

「プロジェクト・ランウェイ」を欠かさず観ていた時、毎回審査員が太鼓判を押す作品が余りにも玄人目線で選ばれていることが不満でした。「そんな格好で、どこへ行くの?」と仰天するものばかりで、「あれなら私も着たい!」と思った試しがありません。「Making the Cut」の審査員も私が想像する既製服=職場や遊びに気軽に着用できるデザインを選んでくれるとは思えません。従来通り、「えー、あんな服誰が着るの?」の繰り返しではないかと. . .尤も、玄人にとって職場は芸能界(ファッションショー、レッドカーペット、きらびやかなイベント等々)ですから、目立つためには奇妙奇天烈=これまでに目にしたことがない斬新さを求めるのは当然なのかも知れません。

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