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ネットフリックスの話題作に元チェス王者が怒り心頭、高額の損害賠償を請求!「著しい性差別」・・ 「クイーンズ・ギャンビット」最終話で問題視されているセリフとは

「クイーンズ・ギャンビット」 NEWS
「クイーンズ・ギャンビット」

Netflix(ネットフリックス)のオリジナルドラマ「クイーンズ・ギャンビット」のあるセリフに、チェス王者が激怒。名誉を傷つけられたとして、Netflixを相手取り損害賠償訴訟を起こしたことが明らかとなった。

「クイーンズ・ギャンビット」は、1983年に出版された同名小説が原作。1950年代~1960年代の男性優位のチェス社会で、アニャ・テイラー=ジョイ演じるエリザベス・ハーモン(ベス)が依存症に苦しみながらも、世界的なチェスプレイヤーに上り詰める姿が描かれている。

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同作は、昨年Netflixにて配信がスタートするや、ドラマファンや批評家から高い評価を獲得。Netflix史上“もっとも視聴されたリミテッド・シリーズ”として新記録を樹立したほか、現地時間9月19日に開催される第73回エミー賞授賞式では、作品賞、主演女優賞など計18部門にノミネートされている。

米Deadlineなどによると、現地時間9月16日、ジョージア出身の女性チェスプレイヤーノナ・ガプリンダシヴィリ(80)は、「クイーンズ・ギャンビット」内でのあるセリフが「著しく性差別的であり、(自身を)軽視している」として、Netflixを提訴。500万ドル(約5億5,000万円)もの賠償金を求めている。

「クイーンズ・ギャンビット」の最終話で、ベスは1968年にソ連で開かれたトーナメントに参加。その際、アナウンサーが「彼女(ベス)の特筆すべきところは性別だけですが、ソ連にはノナ・ガプリンダシヴィリがいます。ですが女子王者の彼女は男性と対戦したことがありません」と紹介するシーンがあるのだが、ガプリンダシヴィリはこのセリフに異議を唱えている。

女性として初めてグランドマスター(チェス選手の最高位)となったガプリンダシヴィリによれば、前述のトーナメントが行われた1968年までに彼女は50人以上の男性プレイヤーと実際に対戦を行っていたという。

このため、ガプリンダシヴィリはNetflixが作品を盛り上げるために事実を捻じ曲げたと激怒。「壊滅的な虚偽であり、何百万という視聴者の前で業績を貶め、台無しにした」「女性を鼓舞する作品のはずが、結果的に同じ時代に世界を舞台に男性と対峙し打ち負かした、本物の女性先駆者に屈辱を与えた」とし、賠償金に加え、セリフの削除も求めている。

ガプリンダシヴィリの訴えについて、Netflixは彼女の功績に敬意を表しつつも、「先方の主張には何の妥当性もありません。精力的に反論をしていきます」とコメント。争う姿勢を見せている。

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