新学期が始まり、子供たちが長い夏休みを終え学校に戻ってきた。ところがなんと、動画共有アプリTikTokで学校の備品を盗むという動画が注目を集めているという。
最近TikTokで流行しているのが、「devious licks（ひきょうな窃盗）」と呼ばれる、小規模な窃盗で、ソープ・ディスペンサーや新型コロナウイルスのテストキット、消毒液、さらには教室の設備のような高額なものに至るまで、さまざまなものが盗まれているという。
この動画はリル・Bの楽曲「Ski Ski BasedGod」に合わせて編集されたもので、すでにTikTok上には10万本ほど投稿されている。さらに「#deviouslick」というハッシュタグで1億7500万回以上の再生を記録しているという。
Teens need to stop with this #DEVIOUSLICK trend from #TikTok . These are acts of theft and vandalism all for a spotlight on social media. I can't believe this is actually a thing! 🤬😢 #whatwilltheythinkofnext pic.twitter.com/6RRNVMuAku
— Master J 💙 (@crjuenemann) September 14, 2021
事態を重く見たTikTok側は9月15日、検索結果に制限をかけ、「#deviouslick」のハッシュタグを削除した。また視聴者たちに対して、教師達に思いやりを持った行動をとるよう呼びかけている。
TikTokの広報担当者はTechCrunchに対し、「我々のコミュニティは安全かつ責任の伴うものでなければなりません。犯罪行為を推奨するものや、実際に行っているような映像は一切受け付けないのです」と語り、「我々はすでに該当の動画を削除しました。またこのような行為に結びつくと考えられるハッシュタグや検索結果にも制限をかけています」とつづけた。
この動画のどこまでが演出で、どこまでがリアルなのかを見極めるのは困難だが、実際に流行してしまっているという現実は全国の両親や教員達にストレスを与えるものとなっている。
なおラスベガスの中学校からは、生徒たちが制限速度の標識や火災報知器、ソープティスペンサー、さらには教室のプロジェクターを盗んだとの報告があがっているという。またオレゴンのある高校では、学校内に配置されているソープディスペンサーすべてが盗まれたとのことで、感染症対策に頭を悩ませているようだ。
