映画『ナチュラルウーマン』でアカデミー賞外国語映画賞を受賞したチリの映画監督、セバスティアン・レリオが11月6日(現地時間)、死去した。52歳だった。
訃報は、パートナーで俳優のアマリア・カッサイのInstagramを通じて家族が発表した。チリ公共放送TVNなどによると、家族は声明で「セバスティアン・レリオが健康上の理由により亡くなったことを、深い悲しみとともにお知らせします」と報告。「私たちは今、深い悲しみの中にいます。彼の思い出は永遠に私たちの心に残るでしょう」と追悼し、プライバシーへの配慮を求めた。具体的な死因は明らかにされていない。
『ナチュラルウーマン』でアカデミー賞を受賞
レリオ監督は1974年、アルゼンチン生まれ。幼少期にチリへ移住し、映画監督としてのキャリアを築いた。
2013年の『グロリアの青春』で国際的な注目を集め、2017年にはトランスジェンダー女性が直面する差別や喪失を描いた『ナチュラルウーマン』を発表。同作は2018年の第90回アカデミー賞で外国語映画賞を受賞し、チリ映画として初めて同部門での受賞を果たした。
その後も、レイチェル・ワイズとレイチェル・マクアダムス主演の『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』、フローレンス・ピュー主演のNetflix映画『聖なる証』などを手がけた。
ジュリアン・ムーアの熱望で実現したリメイク
レリオ監督とハリウッドの結びつきを象徴する作品のひとつが、ジュリアン・ムーア主演の『グロリア 永遠の青春』だ。
同作は、監督自身が手がけた『グロリアの青春』の英語版リメイク。日本の配給会社キノフィルムズによると、オリジナル版にほれ込んだジュリアンがリメイクを熱望したことから企画が実現したという。
レリオ監督はジュリアンの熱意に心を動かされ、主演を引き受けるなら自分も監督を務めると提案。こうして、監督と主演女優が再び女性の人生と恋愛を描く作品が誕生した。
レリオ監督は亡くなる直前まで、チリの作家アレハンドロ・サンブラの小説を映画化する新作『Poeta Chileno(原題)』の制作に取り組んでいた。撮影は今年9月に始まっており、作品の今後については明らかになっていない。





