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Vol.37 アン・ハサウェイの「ゲット・リアル」

2002年12月26日
今年もあっという間に師走になってしまいました。みなさん、お忙しくお過ごしのことと思います。私も例年のごとく大パニック状態!! いや、もちろんお仕事も忙しいのですが、12月といえばクリスマスの季節、そしてゴスペルの季節!ということで、毎週のようにどっかのステージで歌うか、ゴスペルのコンサートを見に行ってます。そして忘年会では余興としてサルの格好で(!)、「ザ・モンキーズ」の曲を歌う予定。その練習もあったりして、なんだかもう大変なことになってます。(^^;;)

今回は前回の続きを書くつもりだったのですが、ちょっと予定を変更しまして、いま私が翻訳を担当させていただいている番組のことを紹介しちゃいますね。最後に、先日のアメリカ旅行で買ってきたおみやげプレゼントの応募方法もありますので、ちゃんと読んでくださいね!

いま私が翻訳中の番組は12月16日から放送が始まったばかりの番組、「ゲット・リアル」。CSN1チャンネルで月曜18:00 、火曜12:15、23:15、水曜 28:15に放送中です。主役はいま「ラックス」のCMで長く美しい髪をキラキラさせながらにっこり笑っているアン・ハサウェイ。30代後半の夫妻とティーンエイジャーの子供3人、そしておばあちゃんという6人構成の家族の日常を描いた物語で、全体的にコメディタッチではあるものの、扱う題材はけっこうシリアスです。夫婦間の心のすれ違いや身近な人の死がテーマとなり、笑いながらもいろいろと考えさせられます。

舞台は、いかにも!という感じのアメリカの中流家庭なのですが、なんだか悩みの内容は日本とよく似てるなあ、と感じることが多いのが興味深い点です。たとえば高校三年生の長女メーガンは、優等生で大学にも推薦で受かっているのですが、突然「1年勉強を休んで進路を考え直したい」と言い出して親を困らせます。とくに母親のうろたえかたは大変なもの。「そんなことしたら、お友達に1年遅れることになるわ!」「あなたの人生の計画はどうなるの?」「就職に影響が!」などと大騒ぎです。私は、アメリカ人って、こういうことに寛容なんだとばかり思ってたので、この反応にはちょっと驚きました。「アメリカでは高校や大学を卒業した後、進路を決める前に1年間休んだりするのはめずらしいことではない。日本のように、卒業と同時に一斉に就職することもない」ってよく聞くんですけどねえ…!? 

そしてメーガンがおへそにピアスを入れたときには、パパが「なんだそれは!やめなさい!」と目の色を変えて怒ります。あれれ?アメリカの個人主義はどこに行ったのー? 唯一、夫妻の叱りっぷりに勢いがなくなるのがセックスに関する問題。なぜかというと、ママは18歳のときに妊娠して「できちゃった結婚」をしてるからなのです。いくら叱っても「なんだよ、ママなんかメーガンの年で妊娠したくせに」と、子供たちに冷めた目で言い返されるのがオチ。次男のキャメロンなんか平気で自分の部屋に女の子を連れ込み、エッチしてます。夫婦で「君が注意しろよ」「あなたが叱ってよ!」とモメてるのがおかしいです。

翻訳していると、その世界に没頭してしまう傾向のある私は、このドラマにもどっぷり漬かりきってます。毎日毎日彼らの悩みを聞いては「このセリフは、どういう気持ちでこう言っているんだろう。日本語だったらなんて相談するだろう」なんて1日中考えているのですから、無理もないですよね。ちょっとオタクっぽい次男坊が切ない恋をして目をうるませると、一緒になって目頭を熱くさせながらパソコンのキーボードを叩いている私です。

全体的にテンポよく、かつ丁寧に作りあげられており、家族6人の物語が互いにからみ合っていく構成は見事。音楽の使い方も印象的で、歌詞が重要な意味を持っているので、字幕で歌詞も訳すことにしました。とても質の高いドラマだと思いますので、CSN1をご覧になれる方、どうぞ見てみてくださいね!

★ 「ゲット・リアル」紹介のページはこちら

それでは楽しいお正月をお迎えください!(^o^)丿