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Vol.43 SOHOはつらいよ

2003年9月17日
こんにちは、SIGGYです。

ちょっとご無沙汰してしまいました。みなさーん、私のこと、覚えてますかー!? (^^;;) 実は、この夏はいろいろと大変な目に遭っていました。…といっても、引越ししただけなんですが。我が家にとっては、6年ぶりの引越しで、これがもー、死ぬほど大変でした。

うちの家族構成は旦那さんと私、たった2人なのに、我が家には驚くほどの荷物があります。レーザーディスク、DVD、CD、ビデオテープ、本とマンガ、仕事の資料や書類だけで、なんとトラック1台分もありました。家電類もうんざりするほど多くて、ビデオデッキは仕事用と普段用で合計6台もあるし、パソコンとプリンタは2台ずつ、レーザーディスクプレーヤー、DVDプレーヤー、各種ゲーム機などなど、とにかくものすごい量です。そして、夫婦で買いためた、くだらないおもちゃやフィギュアのコレクションも山ほど…。(^^;;) 引越し荷物の搬出作業を見ていた大家さんに「その家の中に、よくそれだけの量が入ってたねえ」と驚かれてしまった私たちの荷物は、結局、引っ越し屋さんのトラックが3往復して運びました。合計で7トン分くらいあったようです。

うちの荷物の多さは、やっぱり、私が家で仕事しているから、ということが大きな原因なんですよねえ…。(単に、貧乏性でモノが捨てられない、ということも原因の1つなんですが…。) とゆーことで、今日はSOHOの大変さについて語って(愚痴って?)みたいと思います。

インターネットの広告や、新聞の折込チラシには「ご自宅のちょっとしたスペースを使って、楽に稼げるSOHO、あなたも始めてみませんか?」とかいう魅惑的な宣伝が溢れていますが、SOHOってのはそんなに甘いもんじゃありません。私のような仕事なら、どんどん増える紙と本とビデオテープとの戦いです。(^^;;) 机の周りは原稿と、ビデオテープの山、山、山。そして、本棚に並ぶ資料は辞典や、地図や、ガイドブックをはじめ、スポーツのハウツー本、宗教や文化に関する本、各種図鑑類などなど、ありとあらゆる分野の本が溢れかえっています。

SOHOというスタイルで働く場合、資料を収納する棚や作業のための机を確保できるスペースが必要ですが、その分の家賃は(あたりまえですが)自己負担になります。光熱費も、インターネット接続費も、電話代も、ファックス代も、宅急便代も、もちろん全額負担。会社員なら、就業時間中に使うものは、トイレットペーパーだって全部会社が買ってくれますよね。OL時代は考えてもみませんでしたが、会社を辞めてみると、これはすごいことなんだなあ、と気づきます。それに、会社員なら有給休暇ももらえるし、夏休みもゴールデンウィークも年末年始も、休みの日があったからといって、毎月の給料が減るわけではありません。でも、フリーランスだと、休めば休んだだけその月の収入はばっちり減ってしまうのです。

そうやって考えると、会社員って、ずいぶんオトクじゃありませんか!? 「個人事業主だと、経費で何でも落とせるからいいじゃない」なんて言われることもありますが、それも、実はみなさんのご想像ほどオイシくないのであります。何にもしなくても年末調整で自動的にいろんな控除が受けられるサラリーマンと違って、フリーランスの人は死ぬほど領収書を溜めないと、サラリーマンと同程度の控除は受けられません。また、このご時世、個人事業主の売りはお仕事が「早い、安い、うまい!」こと。一説には、SOHOで仕事をしている人が会社員と同じだけ稼ぐには、3倍の時間(!)、働かなくてはならないそうです。

…と、お金関係の愚痴をいろいろ書いてしまいましたが、実は、私が何よりもうらやましく思っているのは「自宅と職場が別にある」という環境です。通勤ラッシュは大変ですが、気持ちを切り替えができる点では、本当に大切なことです。職場と自宅が一緒だと、就業時間とプライベートの時間が混然一体となったドロドロとした時間のなかで、毎日だらだらと仕事を続けることになります。これは、実はかなりのストレスです。(…あ、これは単に私が自己管理できていないだけ!?)

まあでも、裏を返せば、自分のペースで仕事ができるということで、この生活に慣れてしまった私は、とてもじゃありませんが、もうカタギの仕事(?)には戻れません。会社員時代は人間関係でよく胃を痛くしていましたが、フリーになってからは、胃痛もずいぶん減りました。…ということで、文句ばっかり言ってないで、今日もだらだらがんばりまーす!

それではまた! (^o^)丿