Twitter
YouTube
Instagram
Facebook
注目トピックス
GIMME A BREAK! アメリカンTV字幕翻訳者のひとりごと[連載終了]詳細

Vol. 32. 映画館で騒ごう!

2002年7月12日
みなさん、映画館で映画を見ているときに、とっても感動したり、大爆笑のシーンに出会ったりして、画面に向かって思わず拍手したくなったことってありませんか?でも、日本の映画館って、本当に静かですよね。ときどきガイジンさんが「イエーイ!」と奇声を上げたり、思わぬところでが豪快に「がっはっは!」と笑いだしたりして、ぎょっとすることはありますが、そこは奥ゆかしい日本人、なかなかそういう目立つ行動は取れません。

まあ、静かに鑑賞したいお客さんも多いでしょうから、あんまり大騒ぎするのも考えものですが…たまには大好きな映画のために、スクリーンに向かって、みんなでめいっぱい拍手喝采してみるのも楽しいものです。

そんな大騒ぎをしたくて、うずうずしているファンが集まるのが「スター・ウォーズエピソード2 クローンの攻撃」の試写会と先々行オールナイト。東京国際フォーラムで3回のチャリティ試写が行われた6月9日は、折りしもワールドカップの日本対ロシア戦の日でした。でも、そんな外の健康的な(?)騒ぎはどこ吹く風、試写会会場内は、またちょっと違った熱~い盛り上がりを見せていたのです。なんといっても、圧巻なのはファンクラブの有志100名による、気合いの入った大コスプレ大会! 本物そっくりのC-3PO、女王の豪華な衣装をまとった女性、十数人もの帝国軍兵士、身長1メートルほどのちびっこダースベイダー、エイリアンの楽隊などが試写会に来たお客様を迎え、盛り上げていました。

何を隠そう…私も一応そのファンクラブのメンバーなので、有志としてこのイベントに参加。でも、コスプレはちょっと照れちゃうよー!(^^;;) ということで、「募金係」として、スタッフTシャツを着、赤十字の募金箱を持ってコスプレ軍団と共に、お客様に向かって募金を呼びかけました。

そして、待ちに待った上映が開始すると、スター・ウォーズのロゴがどーん! と画面に出たたけで、場内は割れんばかりの拍手と歓声! 中学1年生のときにスター・ウォーズを見て映画ファンになった私も、すっかり中学生に戻って、この3年に1度の「お祭りムービー」を楽しんだのでした。

しかしお祭りは、さらに続きます。第2弾は6月29日の「先々行オールナイト」。こちらでは、学生時代からのスター・ウォーズ好きの友達(なんと、私のダンナさんもふくむ)が何人も集まり、開始時間の5時間前から一緒に劇場前に並んで鑑賞。見終わったあとは、飲み屋に直行。朝まであーでもない、こーでもない、と映画について語り合いました。

思えば、私が初めて行った先行オールナイトは「スターウォーズ ジェダイの復讐」でした。実は、その上映日は私が18歳になる1週間前。もちろん18歳未満は入場禁止でしたから、ロビーで監視するおまわりさんに見つからないようにと、ヒヤヒヤしていたことを覚えています。当時はあまり一般的ではなかった映画の先行オールナイト上映ですが、最近はすっかり定着したようで、「エピソード2」は6月29日だけで22万人もの動員があり、3億円の興行収入があったそうです。

このコラムでも以前に書きましたが、いま私が字幕の仕事をしているのも、遠~い学生時代に、このスター・ウォーズという映画に夢中になったおかげ。あのテーマ曲を聴き、劇場の大画面いっぱいに広がる星空と、驚異のライトセーバー戦を見るために、これからも何度も劇場に足を運ぶことになりそうです。まったく、40歳も近いというのに、いったい何やってんだか…と、20年前から成長のない自分に苦笑しながらも、「スター・ウォーズ」ボトルキャップを求めて、ダンナさんと共に、せっせとペプシ・コーラを買い漁る今日このごろです。

「エピソード2」の初日は7月13日。この日は一部の映画館で、深夜0時から上映を開始する「カウントダウン」イベントもあるそうなので、運がよければコスプレ軍団に会えるかもしれませんよ! そういうお祭りイベントがお好きな方は、ぜひ真夜中の劇場に足を運んでみてください。

それではまた!