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Vol.12 LAテレビ関係者インタビューVol.2 ドラマ制作、その背後には…? ~俳優/シナリオ・ライター、コリー氏に聞く~

2005年6月30日
エンターテインメントの街LAでは、思わぬところで、テレビや映画の世界で働いている人物に出会うことがある。今回紹介するシナリオ・ライター兼アクターのCory Blevins(コリー氏)は、実はわたしが通っていたUCLAの英会話教室でボランティアとして英語を教えていた、英会話の先生。いろいろ話を聞いているうちに、実は彼がエンターテインメントの世界でフリーランスとして働く人物であることを知ったのだった。そう、こんな出会いがLAにはゴロゴロと転がっているのです!ということで今回は、俳優、シナリオ・ライター、そして英会話の先生という三足のわらじを履くコリー氏に話をうかがってみた。

【キャリアを追い求め、いざLAに!!】
――ではまず、コリーさんが具体的にどのような仕事をしているか教えて頂けますか?
俳優としては、主にコマーシャル・フィルムに出演しています。ケーブルTVやディレクTV、それからIBMなどのCMでボクの姿を見ることができるはずです。もちろんそれらの一部は、今でも放送されていますよ。

あとはラジオで、やはりコマーシャルのナレーションをしたりしています。トイ・ザラスや「みんなで行こう! バーガーキング!!」とか(笑)。そうそう、テレビゲームのキャラクターの声を当てたこともありますよ。

――ライターとしては、どうですか?
いろいろやってますが、主にテレビドラマのシナリオを書いています。いくつかドラマのパイロット版(※1)のシナリオを書いたこともあって、そのうちの一つはABC局が買うところまで行ったんです。残念ながら、実際に放送されるところまでは行きませんでしたが……。

有名なテレビドラマでは、『X-ファイル』(※2)のエピソードを幾つか書いてますよ。あと、『Law & Order』(※3)のシナリオ。これは今でもやってます。

――どのように、ライターおよび役者としてのキャリアをスタートさせたんですか?
舞台が最初です。学生時代に、デトロイトとミシガンの劇場で主に俳優として、ときにはライターとしても参加していました。さらに奨学金を得て大学の修士課程に進み、演技と脚本を勉強していたんです。その修士課程のうちの一年間は、イギリスのロンドンで勉強しました。そこでは、シェイクス・ピアについて学んだりもしたんです。

――ご自身のキャリアの中で、大きな転機になった出来事はありますか?
学生時代にいろいろと仕事をしていた中で、トム・ハンクスも携わっていた『From the earth to the moon』というテレビシリーズがあったのですが、そこに出演する機会を得ることができました。その中で、LAから来ていたテレビ・クルーの人たちとの出会いもあり、それが「LAに行こう!」と決意した転機になりましたね。LAなら仕事のビッグチャンスもあるだろうし。何しろ、エンターテインメントの街ですから!

【仕事とは“雪だるま”のようなもの】
――では今までのキャリアの中で、最も印象深い仕事は何でしょうか?
『X-ファイル』の仕事が、一番刺激的でした! 役者たちはみんな上手だし個性的。プロデューサーやライター、それにカメラマン……携わっている全ての人がプロフェッショナルで素晴らしかった! 正にベストな環境で、ベストな人たちと仕事ができましたね。

――『X-ファイル』の仕事は、どのようにして得たんですか?
僕が脚本を手がけたのはシーズン6からだったんですが、『X-ファイル』側も5年間ドラマをやっていて、新しいアイディアを探していた。そこに僕のエージェントが脚本のアイディアを持っていったら、僕は既に他の仕事で脚本を手がけていたので名前も知られていたらしく、「なかなか面白そうだから、一度来てプレゼンテーションをしてくれ」と言われたんです。

そこで、『X-ファイル』のスタッフが集まっているミーティングルームに行って自分の脚本を売り込んだら、「良いじゃない。じゃ、君を雇うよ!」ということに! そこで、シーズン6で2つのエピソードを書き、さらには僕が役者をしていたことを知ると、彼らはシーズン7で役者としての機会も与えてくれた。そしてシーズン8でも、2つのエピソードを書いたんです。

仕事というのは雪だるまみたいなもので、一つの出会いや契機が別のチャンスを呼び込み、どんどん大きくなって行くんです。

――通常、一つのエピソードの脚本を完成させるのに、何人ぐらいの人間が携わるものなのですか?
状況や人の好みによって、かなり異なりますね。TVショーによっては何人かのライターチームを抱えていることもあるし、フリーのライターたち何人かで競合するときもある。場合によっては、大きな部屋にプロデューサーなども含めて10人くらいの人間が集まり、何人かがアイディアを出していってそれに対し他の人が意見し、さらに一人の人間はそれを聞きながらひたすらタイプし続ける……なんてケースもあります。

僕の場合は、自分の部屋でひとりで書くのが好きですね。書き上げたものを提出して、プロデューサーが赤を入れたものをまた直していく。今はEメールやファックスもあるので、自分の部屋で自分の好きなときに仕事をできるのがフリーランスの大きなメリットですから。だからこそ、英会話教室でのボランティアなどもできるんです(笑)。

【これまで会った人物で、最も印象深いのは…?】
――あなたがこれまで仕事で出会った中で、最も印象深い人は誰でしょうか? 
トム・ハンクス!

――えっ、本当ですか? 実は先日、テレビ局で音声として働いている人(※4)に同じ質問をしたのですが、やはり彼女も「トム・ハンクスだ」って答えたんです!
本当に!? でも、それは不思議じゃない話だよ。みんな俳優としてのトム・ハンクスのことは良く知っているけれど、実は彼は、ディレクターとしてもすごく優秀なんだ!とても頭が良いし、周囲に気配りができる人。前にも言ったとおり、『From the earth to the moon』というテレビシリーズの仕事でトム・ハンクスに会ったんですが、僕は彼がディレクターを務めたエピソードに俳優として出演したんです。だから彼とは直接仕事ができたんですが、本当に素晴らしい人物でした。

――女優では?
そうですね……コメディアンの、キャシー・グリッフィン(※5)かな。彼女は『X-ファイル』にも出演していて一緒に仕事をしたことがあるんですが、セリフをアドリブでどんどん変えていくんです(笑)。なので、次に何が起きるのか予測ができない! みんな彼女の一挙手一投足に気を配らなきゃいけないんですが、でも非常に素晴らしい仕事をするんです。なので、彼女が僕の中で印象深い人物ナンバー2ですね。

――では、最後の質問です。コリーさんの仕事の中で、最も重要なことは何だと思いますか?
創造性(クリエイティビティ)。そして、決してしり込みをしないこと。自分の思いついたこと、やりたいと思ったことを実行していくことこそ、この仕事では最も大切だと思います。

※1:実際に放送が決まる前の、売り込み用フィルム。このパイロット版がテレビ局の評価を得られれば、購入→放送という工程を踏むことになる。

※2:FBI捜査官が、地球外生物など様々な超常現象解明に挑む大人気TVシリーズ。2002年にシーズン9を以って終了。

※3:NBCにて15年間に渡って放送されているクライム・ドラマ。TVシリーズとしては史上2番目、クライム・ドラマとしては最長の放送期間を誇る。

※4:4月のコラムにてインタビューを掲載した、フリーランスの音声、サンチェスさん。

※5:Kathy Griffin。MTVやHBOなどで、自らのスタンド・アップ・コメディ番組やトークショーを持つ人気コメディアン。『ER』や『X-ファイル』などのドラマにもゲスト出演している。