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Vol.46 「ザット ’70s ショー」の裏話

2008年6月24日
アメリカでは毎年数多くのシットコムが制作されますが、歴史に残るようなメガヒット作品となるのはほんの一握りだけ。視聴者の心を掴み、夢中にさせ、全シーズンに渡り高視聴率をキープし続けることは本当に難しいことなのです。

1998年夏。70年代のアメリカを舞台に若者たちが成長する姿を描いた新シットコムがスタートしました。ドラマは才能ある若き役者たちによってとてもリアルに描かれており、70年代に青春時代を過ごした中年からファッションやトレンドに敏感な若者たちに支持されたちまち大ヒット!そして、エミー賞に16部門でノミネート、ティーン・チョイス・アワーードには33部門でノミネート、うち6部門で受賞という輝かしい成績を残したのです。

これから数回に分けて1998年8月から2006年5月まで放送されていたメガヒット・シットコム「ザット ’70s ショー」の裏話をご紹介します。

超一流のクリエーター
1997年の終わりに、カーシー・ワーナー・プロダクションが「新しいシットコムを手掛けてくれないか」との依頼を受けました。内容は「70年代を舞台にしたもの」。

カーシー・ワーナー・プロダクションは、「ロザンヌ」や「ザ・コスビー・ショー」など国民的シットコムを手掛けてきたマーシー・カーシーとトム・ワーナーが設立したプロダクション会社で、この依頼を受けて、マーシーとトムは数週間に渡り自分たちが70年代に経験したことを語り合ったそうです。そして、2人の経験をもとに「Teenage Wasteland」のパイロットが執筆され、脚本は20世紀FOXテレビジョンに手渡されました。

「Teenage Wasteland」のメインキャラクターは、「どうにもさえない奴」「ハンサムなのにダサイ奴」「トムボーイ」「欲しいものは何でも手に入る女の子」など、誰もが知っているようなタイプの若者ばかりで、クリエーターの依頼を受けたボニー・ターナーは、「当時「フレンズ」が爆発的にヒットしていたけど、私にはいまいち内容が理解できなかったし、感情投入ができなかった」「でも「Teenage Wasteland」は、分かる!分かる!って思ったわ」と絶賛。

パイロット放送はすぐに決定し、「3rd Rock from the Son」を手掛け注目されていたボニー&テリー・ターナーも参加を表明。キャスティングの段階へとう移っていったのです。

プロとしての経験ゼロで採用されたトファー
真っ先にキャストが決定したのは、エリック・フォアマン役でした。エリックは「どこにでもいるタイプの男の子」「純情だけどドラマを通して成長していくタイプ」をイメージしていたとのことで、クリエーターのボニーとテリーは「トファー・グレイスしかいない!」と直感したのだとか。

ボニーとテリーは、自分達の娘が出演する高校の演劇舞台を見に行ったとき、素人とは思えないほど観客の心を捉え、笑いの渦に巻き込むトファーに目を奪われたのですが、その演技が強く印象に残っていたのです。ボニーはエリック役をオファーするため人づてにトファーの居場所をトラック。怪我をしてスポーツ選手になることを断念し、南カリフォルニア大学に通うためロサンゼルスに移り住んだばかりのトファーを見つけ、オーディションに来てほしいと声をかけたのでした。

オーディションでのトファーはカチコチに緊張していたものの、繊細な雰囲気がキャラクターにマッチするとエリック役に決定。こうして主役はスムーズにキャスティングされたのでした。

とんとん拍子で役をゲットしたアシュトン
マイケル・ケルソー役のオーディションには大勢の役者志望や若手俳優や参加しましたが、ボニーとテリーは、アシュトン・カッチャーが部屋に入った瞬間「彼だ!」と思ったのだとか。オーディションで渡された台詞をアシュトンが読んだ直後、製作総指揮者のマーシーとトムも「(アシュトンを)絶対に逃がすなよ!」と叫んだと伝えられています。

アイオワ州で生まれ育ったアシュトンは、高校時代は歌って、踊って、演技して、と舞台演劇一筋の生活を送っていました。生化学専攻でアイオワ大学に入学してからも「将来の夢はハリウッドで銀幕スターになる」と思い続けており、「あなたモデルになれるわよ!モデル・コンテストに参加してみたら?」と言われたとき「これが俳優への第一歩になるチャンスかも」と参加を決意。

コンテストで見事優勝したアシュトンはニューヨークで一流ブランドのファッション・ショーに出るようになり、1年間モデルとして活躍した後、役者になるためにロサンゼルスに移り住み、LA生活第一日目にオーディション2つに応募。その1つが「Teenage Wasteland」パイロットで、見事希望する役を獲得したのでした。

<次回は、ドナ役のローラ・プリポン、スティーブ役のダニー・マスターソン、フェズ役のウィルマー・バルデラマのキャスティングについてです。お楽しみに!>