Vol.75 「Law & Order:性犯罪特捜班」マリスカ・ハージティ最終回:さらなる飛躍に期待!

前回分:Vol.74 TVドラマ史上有数の女刑事、オリビア・ベンソン誕生!

現在アメリカでは「Law & Order:性犯罪特捜班」シーズン12が放送されています。今期で、主役のマリスカ・ハージティ(オリビア・ベンソン役)とクリストファー・メローニ(エリオット・ステイブラー役)は降板する可能性が高い、と噂されていますが、現時点ではまだ何も正式に発表されていません。

もし、マリスカとクリストファーが降板したら、ドラマも終わりになる可能性が高いだろうと言われています。2人は、それほど「Law & Order:性犯罪特捜班」にとって重要な存在なのです。

数回に渡ってご紹介してきた「Law & Order:性犯罪特捜班」のマリスカ・ハージティですが、今回で最後になります。

イルカに癒されたマリスカ

「Law & Order:性犯罪特捜班」の放送が開始された当時、マリスカはプライベートな時間も全てドラマのために費やしていました。脚本を繰り返し読むため就寝時間がどんどん遅くなり、寝ようとしてもドラマのことが気になって目が冴えてしまう。そんな夜が続き、マリスカは睡眠障害を患うようになりました。

オリビア・ベンソン刑事に励まされたという多くの性犯罪被害者からのファンレターも、マリスカに大きなストレスを与えていました。手紙には自身が被害を受けたときの詳細が綴られていることが多く、「誰にも知られたくない秘密」を打ち明けられたことが精神的な重荷となっていたのです。

マリスカの精神状態がギリギリだったのは誰の目から見ても明らかだったといいます。そんなマリスカを心配した友人は、撮影が休暇に入るとすぐに彼女をハワイ旅行へ誘いました。そこでイルカと一緒に泳ぎストレスを解放するというプログラムを体験し、マリスカは「性犯罪被害者も、イルカと泳ぐことで癒されるに違いない!」と直感。ニューヨークに戻り、すぐに非営利団体「The Joyful Heart Foundation」を設立しました。

プライベートも絶好調

国民的女優へと成長し、性犯罪被害者を心身共にサポートする団体を立ち上げ、全てが上手くいっているように見えたマリスカですが、忙しすぎて恋愛はさっぱりの状態が続きました。男性とのゴシップがあまりにもなかったので、「マリスカはレズビアンだ」という噂が流れたほどです。

そんなマリスカに運命の男性が現れました。「Law & Order:性犯罪特捜班」シーズン3に弁護士役として登場するようになったピーター・ヘルマンです。ピーターは、マリスカに一目ぼれし猛アタック。といってもピーターは真面目な交際を望んでおり、最初のデートは教会だったと伝えられています。

2人は2年間交際し、2004年8月28日に結婚。 翌年1月にマリスカは念願だったゴールデン・グローブ賞を受賞しており「49年前に母が受賞した時、その側には父がいました。そして今日、私が受賞し、会場に父が来てくれました。幸せでいっぱいです。ダディ、本当にありがとう」と涙ながらのスピーチをし、会場を感動の渦に巻きました。

マリスカは、2005年末に妊娠を発表しました。設定上、「Law & Order:性犯罪特捜班」のベンソン刑事が妊娠するわけにはいかず、マリスカは大きなお腹を隠してアクション・シーンなどもこなしました。そして2006年6月28日、マリスカは長男を出産しました。実はその病院には、末期ガンと宣告された父親も入院していたのです。

最高の親孝行

父親の状態は悪化する一方で、一度は退院が許されたものの、8月27日に再び入院してしまいます。同日開催されたエミー授賞式で、マリスカはエミー賞ドラマ部門主演女優賞を獲得。式典が終わると、マリスカは父の病室に向かい、親子で喜びを分かち合ったそうです。その半月後の9月14日、父は息を引き取りました。

マリスカはこの時、「Law & Order:性犯罪特捜班」を降板することを真剣に考えたそうです。しかし、ドラマのプロデューサーやスタッフが、全力でマリスカをサポートすると約束。放送局も破格のギャラを提示してマリスカを引き留めました。その後も契約更新ごとにギャラを増やし、現在のマリスカの1話あたりの出演料は、3100～3200万円(37万5千～38万5千ドル)といわれています。

マリスカのさらなる飛躍に期待!

現在の契約はシーズン12の終わりで切れるため、マリスカがそれ以降も「Law & Order:性犯罪特捜班」に出演するかどうかは定かではありません。激しいアクションシーンをこなしてきたため、身体を壊しており、そろそろ潮時だと本人は感じている、とも伝えられています。

「Law & Order:性犯罪特捜班」を通して、私たちに色々なことを伝えてくれたマリスカ。彼女が降板する日が近いとしても、ドラマはこれからも生き続け、多くの人々に希望と勇気を与えていくでしょう。

役者として常に成長し続けているマリスカ。母親のように銀幕スターになる日も近いかもしれません!今後も彼女から目が離せそうにありません!!