エミー賞　二度目の延期

米テレビ界における最大のイベントであるエミー賞が2度目の延期になった。今年で53回目を迎えるエミー賞授賞式（53rd Primetime Emmy Awards）は、当初、9月16日に開催される予定であったが、9月11日におきた同時多発テロの影響で3週間後の10月7日に延期された。そして受賞式開催に向けて最後の準備作業が進められていた10月7日の朝、米・英軍によるアフガニスタン攻撃が始まり、関係者は授賞式をその日に開催しないことを決定した。

関係者にとって授賞式を再度、延期するのは容易な決断ではなかったようだ。国家の非常事態において、お祭り的なイベントが中止になるというのであれば、まだ納得もしやすいかもしれないが、10月7日に行われる予定だったエミー賞授賞式では、例年とは内容やトーンをがらりと変え、9月11日のテロの被害者への追悼を行ったり、救助に活躍したヒーローたちを称えるセグメントがいくつも用意されていたという。アメリカ国民がそれを見て思いを共にすることは非常に意義深いことであったはずだ、と関係者は語る。

しかし最終的に授賞式は二度目の延期となった。戦争がはじまったまさにその日に授賞式をとり行うことはやはり不適切だという意見が大勢を占めたようだ。式を実施するにあたって安全上の懸念もあったと思われる。授賞式が日を改めて実施されるかどうか、そして実施される場合、どのような形式でとり行われるのか、まだ未定で、今週中に結論が出される見通しだという。