ティム・バートン監督が来日！ 新作映画『ビッグ・アイズ』のルーツは「日本の漫画」

ハリウッド映画界の鬼才ティム・バートン監督が31日、東京・六本木で開催中の第27回東京国際映画祭で新作『ビッグ・アイズ』のスペシャル・プレゼンテーションを行った。



内気な画家マーガレット(エイミー・アダムス)による、もの悲しげな表情を浮かべた瞳の大きな子供たちの絵は、世界中で一大ブームを巻き起こす。ただし、夫ウォルター(クリストフ・ヴァルツ)による絵として……。1960年代アメリカのポップアート界に衝撃をもたらした“ビッグ・アイズ”シリーズを巡って、実在の画家マーガレット・キーンとその夫ウォルターが巻き起こした騒動を、“ビッグ・アイズ”シリーズのコレクターでもあるバートン監督が念願の映画化。

プレゼンテーション直前に、今回から同映画祭に新設されたSAMURAI賞を受賞したバートン監督は「今日は僕のラッキーデイ。しかもハロウィンだから、ダブルで嬉しいよ」と声を弾ませながら、満面の笑みで登壇。新作となる『ビッグ・アイズ』については「今回テーマにした“ビッグ・アイズ”シリーズという絵は、僕が生まれ育ったころには町の至る所にあって、気持ち悪いけれど不思議なインパクトを持っていた」とその出会いを振り返り「後々になって考えると、日本の漫画っぽいなとも思うね」と名デザインのルーツを日本のカルチャーの中に見出していた。



子供心ながらにその独特なデザインに惹かれたバートン監督だが、その絵にまつわる仰天の事実を知ったのは最近という。「子供の頃はその絵の事しか知らなかったけれど、最近になって夫婦の不思議な関係を知った。僕にとっても1994年公開の映画『エド・ウッド』以来、久々にリアリスティックな作品になった」と、近年手掛けてきたファンタジー・ジャンルとは一線を画する作品であることを強調。エイミー・アダムスやクリストフ・ヴァルツら演技派の俳優陣については「素晴らしい俳優と仕事が出来た。俳優やアーティスト、デザイナーたちとコラボ出来ることが映画作りの喜び。特に今回はエイミーが重要な役を演じたけれど、彼女が素晴らし演技派であったことに感謝しているよ」と手応えを感じているようだった。

最後にバートン監督は「ただ一言、ハッピー・ハロウィン! 今夜を思う存分楽しんでね」と茶目っ気たっぷりに挨拶し、スペシャルな瞬間を終わらせた。



映画『ビッグ・アイズ』は2015年1月より全国公開予定。

【動画】映画「ビッグ・アイズ」インターナショナル・トレーラー



■ 公開情報

「ビッグ・アイズ」
2015年1月TOHOシネマズ 有楽座他全国ロードショー

監督:ティム・バートン
音楽:ダニー・エルフマン　「チャーリーとチョコレート工場」、「アリス・イン・ワンダーランド」
美術:リック・ハインリクス「フランケンウィニー」、「ダーク・シャドウ」
衣裳:コリーン・アトウッド「アリス・イン・ワンダーランド」、「シザーハンズ」
出演:マーガレット:エイミー・アダムス「アメリカン・ハッスル」「ザ・マスター」、ウォルター:クリストフ・ヴァルツ「ジャンゴ 繋がれざる者」「イングロリアス・バスターズ」
配給:GAGA
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