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映画化が決定した「ヴェロニカ・マーズ」、映画撮影を追うドキュメンタリーの制作も決定

2013年3月23日
ファンの募金のおかげで映画化が実現することになった人気海外ドラマ「ヴェロニカ・マーズ」。番組クリエーターのロブ・トーマスが、ファンに感謝の気持ちを表し、番組映画化を追うドキュメンタリーを企画していることを明かした。

「ヴェロニカ・マーズ」は、ファンだけでなく出演者たちも、番組の映画化を熱望。しかし、配給元のワーナー・ブラザースは、「30日間で200万ドル(約1億9200万円)の資金を集めれば映画を制作する」というシビアな条件を提示した。これを受けて、番組を手がけたクリエイターのロブクリスティン・ベルらは資金調達を行うサイト「Kickstarter」にて、映画化するための資金の募集を呼びかけ、みごと200万ドルを超える資金を手に入れることに成功した。

米Hollywood Reporterの取材に応じた、「ヴェロニカ・マーズ」のクリエイター、ロブは、「Kickstarter」で資金募金を呼びかけ始めてから、たったの数時間でネット上に募金活動が広まり驚いたと告白。「電話が殺到してパンクしてしまったほどだった」と明かした。

目標としていた200万ドルは、12時間以内に達成できたとのことで、1週間経った今は、360万ドルになっている。実に、5万6千人を超える人が寄付をしてくれたとのこと。この寄付金は全て制作費として使われる。「予算があればあるほど、作りたい作品がつくれる。なければ、どこを削るか、どこを妥協するかで口論になるが」とロブは語っている。

ロブは、「我々はファンに支えられている。ファンが作り上げているんだ」と感謝の気持ちを表し、撮影中は、Twitterなどネット上で状況報告したり、写真なども掲載すると約束。「コミコンにも出たいなと思っているんだ。映像を公開しようかなと考えていてね。今回の映画制作の過程をカメラで追う、ドキュメンタリーも作っているし」とも明かした。

今回、「ヴェロニカ・マーズ」が、「Kickstarter」を利用して映画化資金集めを行っていることに関しては、賛否両論となっている。「Kickstarter」は2009年に設立されて以来、1億ドル(約96億円)を超える募金を集め、8500を超えるインディ映画の制作を実現させてきた。今年アカデミーのドキュメンタリー短編部門で受賞した「イノセント」も、「Kickstarter」のおかげで制作できた。「Kickstarter」は、どう資金を集めてよいか分からず、困っているインディペンデントの制作者たちを助けるようなサイトであり、ワーナー・ブラザースのような大手がバックについている「ヴェロニカ・マーズ」が利用すべきではない、他のインディ映画制作者たちにとってマイナスになるという声があがっているのだ。

ロブはこの意見について、「そうは思わない」と述べ、「今回、我々が利用したことにより、これまでKickstarterを知らなかった多くの人たちが、このサイトを知ることになった。サイトの趣旨を理解し、他のドキュメンタリー制作に寄付したいと思っている人たちも多いだろう」「我々がサイトを広めたことは、インディ映画制作者たちにとって大きなプラスだよ」と反論している。

映画版「ヴェロニカ・マーズ」は、6月半ばから7月半ばにかけて撮影される予定。
 
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