「The Beast」パトリック・スウェイジ死去

「ダーティ・ダンシング」「ゴースト/ニューヨークの幻」など数多くのハリウッド映画に出演し、米A&Eネットワークで2009年1月から4月まで放送された「The Beast」で主役チャールズ・バーカー役を演じていたパトリック・スウェイジが死去した。享年57歳。

米AP通信が報じた内容によると、パトリックはアメリカ現地時間9月14日に家族が見守る中、安らかに息をひきとった。昨年1月にすい臓がんステージ4と診断されてから闘病生活をおくっていたが、今年7月には噂されていた心臓発作説を否定し、体重も増え、少しずつ回復しているとの声明が発表されたばかりだった。

「The Beast」は、当初2008年3月にプライムタイムドラマとして放送される予定だったが、プレス発表前日にパトリックが癌と告知され、治療に専念するためペンディング状態になった。しかしパトリックは同年6月に、治療の経過は順調であり、完全復活し番組制作を復活させることを宣言。撮影は夏にスタートしたと伝えられていた。

しかし、2008年9月に3大ネットワークで放送された癌特番「Stand Up to Cancer」に出演したパトリックが相変わらず痛々しいほど激痩せしていた。今年1月には肺炎で緊急入院。2009年2月から放送がスタートした「The Beast」のプロモーションにも参加できずにいた。

「The Beast」では、自身のスタントもこなすなど精力的に取り組んでいたが、結局、主役のパトリックが撮影に参加できなくなったことからシーズン1(全13話)をもって終了となることが6月に発表された。以後、パトリックの健康状態を懸念する声が強くなっていた。

振付師であった母親の影響で幼少時代からバレエの特訓を受け、ブロードウェイでキャリアをスタートさせたパトリックは、映画「アウト・サイダー」で注目されるようになり、映画「ダーティ・ダンシング」、「ゴースト/ニューヨークの幻」などのヒット映画への出演でハリウッドの大スターとなった。

遺作は、人気ファミリードラマ「7th Heaven」のメアリー・カムデンで大ブレイクしたジェシカ・ビールがストリッパーを演じ話題となった「Powder Blue」。同作品には、フォレスト・ウィテカー、レイ・リオッタら大御所俳優のほか、パトリックの実弟のドン・スウェイジも出演。影を背負っている4人のメインキャラクターたちの運命がクリスマス・イヴにクロスする、という生生しいヒューマン・ドラマであり、パトリックはストリップ劇場のオーナー役を熱演した。


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