バービー人形の恋人ケンに超「普通のケン」が登場！ 筋肉の代わりには「ユーモアのセンス」と「大きな心」

2013年に標準的な女性の体形を反映した「普通のバービー」人形を発売し、大きく話題を集めた米玩具メーカーLammily社。今度は、バービーの恋人ケンをリアルバージョンにした「普通のケン」を作成したと発表した。

ニコライ・ラム氏が社長を務める同社は、2013年に19歳女性の標準体型を元にしたバービーを制作。リアルな女性を追及するために、人形の体に貼るニキビや妊娠線、肉割けのシールを付けたのみならず、生理用ナプキンまでをもオプションにしていた。

徹底的に「普通」のバービーはネットを中心に売れまくり、3000万体を発売するほどの大ヒット。そして、2016年になった今回は、バービーの恋人ケンの「普通」バージョンを作ることを決心したと、ラム氏は発表した。



まず、従来のケンにあったゴージャスなボディをやめ、標準的な19歳男性の体の形とBMI指数を採用。「普通」バージョンのケンの良さは、外見ではないと強調した。

「彼には6個に割れた腹筋はないかもしれないけど、素晴らしいユーモアのセンスがある。彼にはがっしりとした筋肉はないかもしれないけど、大きな心がある。ランウェイを歩くようなモデルには見えないかもしれないけど、自分が本当はどういう人物なのかを自ら判断し、他の人にも同じ敬意を払っている」



ラム氏が「普通」にこだわるのには、高校時代の苦い思い出が背景にある。メディアや友達などに触発されたラム氏は、ムキムキの腹筋を手に入れるためにエクササイズに熱中。結果的に、鏡を見ても誰だかわからないほどやせ細ってしまったのだという。

「男性を現実的に表現することで、子供達のボディイメージにポジティブな影響を与えられると思う。自分の感情を出すことはかっこいいことだと男の子たちに教えられるんだ」

Lammily社は、発売資金7万ドルを集めるためにクラウドファンディングを行っており、現在の達成度は18000ドル程だ。子供たちの遊ぶ時間をよりポジティブにするための「オモチャ革命」に力を貸してほしいと、ラム氏は訴えている。