メル・ギブソン親権訴訟で和解、元恋人は作戦負け!?

8月26日、俳優・監督のメル・ギブソンが、元恋人オクサナ・グリゴリエヴァと繰り広げていた親権裁判が決着、31日、裁判所によってその和解内容が明らかにされた。

メルは2009年4月に30年近く連れ添った元妻ロビンとの離婚を申請。夫婦は2006年から別居しており、離婚理由は性格の不一致としていたが、2008年からメルが不倫関係となったオクサナの妊娠が原因だと報じられた。

オクサナは同年10月にルチアを出産したが、2人は翌年4月に破局。その3ヵ月後、メルが電話でオクサナに酷い暴言を吐く通話内容を録音したテープが流出し、オクサナがメルに殴られて前歯を折ったと暴露したことから、警察がDV容疑でメルの捜査を開始した。

結局、2010年1月にマリブの自宅でオクサナに暴力を振るったとして起訴されたメルは、今年3月、起訴事実を認めた。だが、司法取引が行われたため、罰金と社会奉仕活動、DVカウンセリング治療を行うことが命じられただけで、収監は免れた。

その後は、1歳10ヶ月になる娘ルチアの親権をめぐる2人の裁判が注目されていたが、このたび、ロサンゼルス郡上級裁判所は、メルがオクサナに支払う慰謝料を75万ドル(約5800万円)と公表、当初の予想よりはるかに低い額になったことが明らかになった。

ちなみに、米TMZは、この和解判決をオクサナの作戦負けだと報道している。親権の話し合いがスタートした昨年、メルは1500万ドル(約11億5000万円)の慰謝料を支払うとオクサナに和解を持ちかけたのだが、彼女はこれを拒否したからだ。

オクサナは、その理由を、和解に応じればメルとルチアが第三者による監督なしで親子面会することになり、娘が危険な目に遭うからだと説明していたが、本当の理由は、DVを受けたのだからもっと多くの慰謝料を手に出来るとアドバイスされて、欲が出たせいではないかという見方もされている。

しかし、今回成立した和解では、慰謝料は大幅に目減りし、メルがルチアと第三者による監督なしで親子面会する時間も増えたことになり、オクサナの思惑は見事に打ち砕かれたことになる。

なお、この慰謝料は2016年1月までに3回に分割してオクサナに渡されることになっているが、その他の養育費や生活費などは一切支払われないという。

また、メルとの関係について暴露本を書かない、ルチアの親権は2人が半々の割合で持つことも決定。オクサナとルチアは、ロサンゼルス郊外にある家をもらい、家を売却した場合の利益は全てルチアに渡されることや、ルチアは前妻との間にもうけた7人の子供と同等の遺産相続権利を有することも決められた。

こうして、不倫の末の泥沼訴訟に決着をつけたメル。プライベートで何かと問題の多い彼が、これからまた、ゴシップ・ニュースを賑わす事件を起こすことがないよう祈りたい。
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