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「ウェイワード・パインズ 出口のない街」主演マット・ディロンにインタビュー! 役のためなら監督との議論も辞さない、アツイ役者魂を語る

2015年5月25日
マット・ディロン / © Kuniko Hiranoマット・ディロン / © Kuniko Hirano
映画監督M・ナイト・シャマラン(映画「シックス・センス」)が、製作総指揮を務める海外ドラマ「ウェイワード・パインズ 出口のない街」が、今月よりついに全世界で放送を開始。これに合わせ、主演俳優マット・ディロン(51)が緊急来日。インタビューにて、自身初となる本格ドラマ撮影や、熱い俳優論を語ってくれた。


「ウェイワード・パインズ 出口のない街」は、全米ベストセラー作品を原作にした、脱出ミステリー。失踪事件を捜査中、事故に遭ったシークレット・サービスの捜査官イーサンが迷い込んだ町こそ、タイトルと同じ“ウェイワード・パインズ”。一見、のどかな田舎町だが、実はそこは外部から閉ざされた場所だった…。主人公イーサンには、映画「ランブルフィッシュ」(1983)、「クラッシュ」(2004)などで知られる、実力派俳優マット・ディロンが大抜擢。ほかにケイト・ヒューソン、ジュリエット・ルイス、テレンス・ハワードら、映画ファンにはおなじみの豪華キャストが顔をそろえている。


――まずは、日本へお越しいただき、ありがとうございます
「とんでもない、日本に来られてすごくハッピーなんだ。すごく久しぶりだからね。アメリカ以外で、はじめて来た国が日本なんだ。『マイ・ボディーガード』(1980)って映画のときだね。日本に戻ってこられてワクワクしているよ」


――今回、映画ではなく、テレビドラマに出演を決められたきっかけは?
「これまでテレビに出ようと思ったことはなかったんだ。オファーもなかったしね。興味を持たないと思われていたんだと思う。最近はテレビがすごく変わったことが大きいよ。役者にとって、どんどん素晴らしいメディアになっている。ぼくにとって一番魅力的だったのは、最近のテレビ界は、以前に比べてあまり拘束がなくなってきていること。昔は一度テレビに出演が決まれば、4年も拘束が続くなんてことがあった。長いのが嫌いなわけじゃないけど、ぼくは10時間(作品の)が好きだ。4年間も悪くはないけどね(笑) それがぼくにとっての魅力のひとつだった」
「クリエイティブな視点だと、初回のシナリオを読んで、世界観が気に入った。『ウェイワード・パインズ』という作品が好きになったんだ。たくさんの疑問がわいて、2話目を読んだら、疑問はもっと増えた。だからM・ナイト・シャマランと話さなくちゃって思ったんだ。彼と組んだことはなかったけれど、彼の作品は好きだったからね。最大の問題は、彼が“登場人物が一番”という考えているかどうかだった。超常現象や、サイエンスフィクションの要素ばかり焦点が集まって、キャラクターが二の次になってしまうのは嫌なんだ。シャマラン監督の作品では、登場人物に信ぴょう性があるように感じていた。彼はそのことについて、“もちろんだよ。すべてのストーリーは、登場人物を通して描かれるものだ”って言ってくれた。だから出演を決めたんだ」


――ドラマの撮影は、映画の撮影とは違いましたか?
「知っての通り、ぼくのキャリアは映画ばかりだ。映画には起承転結がある。クラシックに思えるけど、それがすべてなんだ。でも、テレビの場合は、終わりも始まりもなく、ずっと中盤って感じだった。おかしいんだけどね。そこが映画とはちょっと違うところで、長い時間をかけてストーリーが語られることで、キャラクターを作り上げていくのに、一種の自由みたいなものがあるんだ。時間をかける分、役に信ぴょう性や、幅を持たせ、作り上げることができるんだ。映画の場合、原作があったり、実在の人物だったりすると、どうしても膨らませるほどの余裕や時間はないし、オリジナル以上にはなれないんだけれど、テレビの場合は自分なりに広げることができる。テレビのクリエイティブ・ポテンシャルは偉大だよ」


――今回、イーサン役を演じるにあたり、シャマラン監督に意見や提案などはしましたか?
「何か思うことがあれば言ったよ。自分の意見があるっていうのはいいことだ。映画撮影のときもやってきたけど、それが作品を良くしていくと思っているんだ。台本を読んで、少し調整する必要があるとか、イーサンの書かれ方に疑問を感じれば、シャマラン監督や、彼以外の監督陣にぶつけた。ぼくにはその権利もあるし、演じるイーサンに対する責任がある。彼はベテラン捜査官という背景がある。もし視聴者が“イーサンがこんなことする?”と疑問を持つようなことがあれば、そこをハッキリさせたい」
「テレビの場合、キャラクターに信ぴょう性があれば、視聴者はついてくるけど、そうでなければ観てくれない。それが本当に重要なんだ。観客はバカじゃない。視聴者は登場人物がどんな人物が理解している。“なぜ?”と思えば、イーサンに代わってそれをぶつけるよ。それが理解できないなら、調整しなくちゃ。壮大なプロットや謎があるにしても、さっきも言った通り、話はキャラクターを通して語られるものだ。もし視聴者数が減るならば、それはキャラクターのせい。ぼくに責任がある。今回はメリッサ・レオや、トビー・ジョーンズ、カーラ・グギノら、立派な俳優たちが出ているからね。そういう思いは一緒だったと思う」


マット・ディロン / © Kuniko Hiranoマット・ディロン / © Kuniko Hirano



――30年以上にわたって、俳優を続けてこられた秘訣は?
「最初に役者をはじめたころは、本当に子どもだったから、自分にとってはとてもナチュラルだったんだ。仕事だけど、人生の一部になっていた。恵まれていんだと思う。ぼくはいつでも好奇心が旺盛で、物語や役に対しても、真実を追求したいタイプ。いまは『ウェイワード・パインズ』に夢中だよ。リアルに見えるけれど、どこか人工的な街で、何が本物なのか、真実は何なのかと追及してく作品は、ピッタリだったんだ」


――『ウェイワード・パインズ』の撮影で、もっとも大変だったことは?
「一番大変だったこと? フーー(長い溜息) 肉体的な挑戦はたくさんあったよ。テレンス(・ハワード)とのシーンとかね。彼はライバルだから。殴られるシーンも、みんな“本物じゃないんだろ?”って思うだろうけど、結構大変なんだ」
「でも一番は、テレビの場合は脚本がすぐやってくるってことだった。受け取って、2、3日後にはもう撮影なんだ。オーケー、どうするんだ?って、その間に自分が納得いかない部分は、監督にぶつけて改善しなくちゃ。それを毎回やっていたから、その速さには悩んだりもしたよ。でもこの結果に、満足している。あんまり言うと、文句ばかりって感じで嫌なんだけど、やるべきことはやったよ」
「素晴らしい監督とキャストがそろっていたからよかったけど、でも挑戦ではあったよ。土曜の夜に受け取った脚本を、月曜にもう撮るんだから」


――今後に支障のない範囲で、見どころを教えてください
「ぼくとしては、登場人物たちの振る舞いが、どう変わっていくかを見てほしい。映画でもドラマでも、キャラクターの振る舞いの変化に、ぼくはいつも注目しているんだ。映画『大いなる幻影』のジャン・ルノワール監督が“登場人物の振る舞い、すべてに理由がある”と言っていた。この作品でも、イーサンとテレンス演じる保安官の関係が変わっていく。イーサンの振る舞いも、生き残るため変わっていくんだ。街から出られない、シークレット・サービスとしての振る舞いは通じないと気づいて、調整していく。違うやり方でアタックするんだ」
「何もかも加速していくような、展開が好きなんだ。ぼくはもっともっと!っていうタイプだから。同じように、イーサンもどんどん変化していく。序盤では頭の傷を負って、自分の見ている世界に疑念を抱き続けながらも、戦略を考えて行動を起こし、自分ができる限りに主導権を握ろうとしていく。そういうところがおもしろいと思う。イーサンのそんなアクティブなところを、みんなに観てほしいね」


■ 放送情報

「ウェイワード・パインズ 出口のない街」

FOXチャンネルにて、5月15日(金)22:00より日本独占放送

20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパンより
6月26日(火)、デジタル配信開始! DVD今秋リリース予定

製作総指揮/監督(第一話):M・ナイト・シャマラン
出演:マット・ディロン(イーサン・バーク)、カーラ・グギノ(ケイト・ヒューソン)、ジュリエット・ルイス(ビバリー)、テレンス・ハワード(アーノルド・ポープ)他
発売元・販売元 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社
cFOX BROADCASTING c2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

「ウェイワード・パインズ 出口のない街」公式サイト:waywardpines.jp

【動画】「ウェイワード・パインズ 出口のない街」プロモ映像



■ 「ウェイワード・パインズ 出口のない街」日本上陸記念キャンペーン

「ウェイワード・パインズ 出口のない街」の日本上陸を記念してSONYウェアラブル端末「SmartWatch 3」やEPSONスマートグラス「モベリオ」など豪華賞品が当たるプレゼントキャンペーンを実施中。

詳しくはwaywardpines.jpまで


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