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独占インタビュー: パナソニックのCMで話題のアンドリュー・マクマホンが来日! 難病を乗り越えた秘訣とは!?

2017年7月12日
アンドリュー・マクマホンアンドリュー・マクマホン
(C)TVGroove.com
ピアノ・ロックのカリスマ、アンドリュー・マクマホンが6月7日にリリースされたニュー・アルバム『ファイヤー・エスケイプ』のプロモーションのために、6月26日に日本に到着した。

パナソニックのCMの放送回数が増えるにしたがって、そこでフィーチャーされているアンドリュー・マクマホンの楽曲「ファイヤー・エスケイプ~きみがいる世界 / Fire Escape」がiTunesで急上昇。さらに、来日中には日本テレビ系「スッキリ!!」に生出演。さらにタワーレコード新宿店でのインストア・イベントも開催。今、大注目、話題沸騰中のアーティストだ。

そんなアンドリュー・マクマホンにTVグルーヴは独占インタビューすることに成功。

現在34歳。決して、若手とはいえる年齢ではない彼は、以前サムシング・コーポレイト、ジャックス・マネキンという二つのバンドで成功を収めていたものの、急性リンパ性白血病という難病にかかってしまう。しかしそれを見事に克服。アーティストとして見事な復活を遂げた。

そんな彼が、一度リセットし、自分の名前を入れたソロ・プロジェクトで再始動。TVグルーヴはそんなアンドリューに来日インタビューを実施した。

(C)TVGroove.com


――「アンドリュー・マクマホン」として来日されるのは初めてだと思いますが、日本はどうですか?

アンドリュー:そうだね。多分、前バンド(ジャックス・マネキン)の最初のアルバムのために2014年か2015年に来たと思うんだ。その時に東京と大阪両方でライブをやった気がするけど、今回のプロジェクトとしての来日は初めてだし、昔からのファンもいれば、ラジオやCMから好きになってくれたファンもいて、いいエネルギーがあると思うよ。


――タワーレコードのインストアライブを生配信で拝見しましたが、ものすごい盛り上がりでしたね。日本のお客さんはどうでしたか?

アンドリュー:最高だったよ!楽しかった。だから今回の来日でいわゆる本来のライブの予定がないことはちょっと残念だね…なんていっちゃなんだけど…。ファンのためにライブをしたかったんだ。とにかく昨日のお客さんは熱気があって、いい雰囲気だったし、何よりも日本でも発売されたアルバムの曲を口ずさんでるお客さんを見るのはとてもうれしかったね。


――米国のお客さんと雰囲気は違いましたか?

アンドリュー:まあ、あんな照明が明るいタワーレコード店でのライブだったからいつもとは、もちろん違うけど(笑)、わりと米国とお客さんの雰囲気は似ていると思うよ。音楽の美しさって誰にでも共通するものがあるし、そのエネルギーは同じものを感じたよ。


――MCでの日本語すごく上手でしたね。

アンドリュー:ありがとう。僕には素晴らしい通訳がついてくれていて、役に立つフレーズを教えてもらったんだよ。外国人として日本への敬意を払うためにも必要なことだと思って、日本語を話してみたんだ。

(C)TVGroove.com


――日本のアーティストSHE’Sの井上竜馬さんとの共演されていましたね。元々知り合いだったのですか?

アンドリュー:竜馬とは、昨日の日中の打ち合わせが初対面だったんだ。昨晩一緒にやった曲のリハーサルをして、雑誌のインタビューで対談もして、すごく素敵な子だと思ったよ。ユニバーサルミュージックを筆頭に彼には大きなサポーターがついているから彼の話は、ずっと前から聞いていたんだ。それで、昨日ライブ前に数時間一緒に過ごして仲を深めた。彼は英語を一切話さないのにリハーサルで一生懸命、僕の歌を聞いたままの発音で練習していた姿に感心したよ!たとえ、その言語を話せなくてもその音に近づけていけるようにして、上手に歌っていたから驚いたよ。いい耳を持っているからだと思うし!


――さすがですね!今回のアルバムを聞かせて頂いて、力強さもありつつ、やさしさや繊細さがピアノの旋律をはじめ、アンドリューさんのヴォーカルから感じられましたが、まず生い立ちと音楽を始めたきっかけを教えてください。

アンドリュー:8歳の時に家族の一員を亡くしたことがきっかけで音楽を始めたんだ。家でピアノの前に座って曲を書き始めたんだ。なんだろう。突然、しっくりきたというか。そこから止まることもなく、続けたんだ。独学でピアノを学んで、ラジオから流れてくる曲を耳コピして弾いたりして、後々にクラシックピアノを学んだんだ。クラシックピアノでは、基礎をしっかり学びたかったから。それで小学校、中学校でピアノを弾き続けて、高校からバンド形態でやるようになって、ライブ活動を始めたよ。

(C)TVGroove.com



――ピアノを独学だなんてすごいですね!当時はインターネットもなかったと思うのでどのようにコード進行など覚えたのですか?

アンドリュー:実は、母の兄が亡くなった時にパサデナ市(カリフォルニア州)へ転校したんだよね。その時、最初に友達になった子の父親が、週末バーでバンドをやっていて、その子の家へ遊びに行った時に教えてもらったんだよ。「Whole Lotta Shakin’ Goin’On」(ジェリー・リー・ルイス)を教えてもらったことでトライアード・コードという仕組みを覚えて、そこから曲を書くきっかけになったかな。コードを鍵盤の上で指を動かしてみて、遊ぶようになったんだ。色々なバリエーションの音を合わせて、新しいコードを見つけて、そこからクラシックを始めたことで音楽理論を学んだんだ。


――高校からバンドとして活動するようになったと言っていましたが、そのきっかけを教えてください。

アンドリュー:ミュージシャン誰もが通る道だと思うんだけど、それまでデモテープを作ったりしていて、高校2年の時にバンドコンテストのチラシを食堂で目にしたんだ。そこでバンドを結成して、出場してみようと思った。それがきっかけで今までのことが実を結んだんだよね。高校1、2年の時はとにかくたくさん曲を書いて、友達のためにピアノを弾いたりしていたけれど、出口が見つからないというか大きいところへの発信ができてなくて、そこからバンドを始めた。それが、サムシング・コーポレイトの始まりで昼休みとかに演奏したりして、バンドコンテストでも優勝して、その後、解散してしまったけど、後々再結成して、初めてレーベルと契約を結べたし、ツアーもできたんだ。


――影響を受けたバンドがいたら、教えてください。

アンドリュー:自分が聞いて育ったバンドが多いね。例えば、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ、U2、ポール・サイモン、マイケル・ジャクソン、それに80年代を代表したミュージシャンたちとかね。でも本当に曲を書くにあたって影響をうけたのは、ベン・フォールズ・ファイヴ、トラヴィス、カウンティング・クロウズ…。それにセミソニック、ウィーザー、グリーンデイ…。僕が高校の時にK-ROCK(ラジオ局)でかかっていたアーティストばかりだね。


――「アンドリュー・マクマホン・イン・ザ・ウィルドネス」は、サムシング・コーポレイト、ジャックス・マネキンとは何が違いますか。

アンドリュー:それぞれのプロジェクトには、アイデンティティや特徴があると思うんだけれど、今までいろいろなことを経験して、自分に何が合っていて、合わないかというものが見えてきたからこそあるプロジェクトだと思っているんだ。このプロジェクトに関しては、囲っている人に対して焦点をあてていると言ってもいいと思う。上意下達と言ってもいいのかな。小さな団体ではあるんだけど、すごく結束力が固くて、お互い支えあって、頑張っているんだ。難しいことではあると思うだけど、僕のプライベートなことからもつながっていて、すべての人間関係が、健全であることが目的でもあるんだ。家族、友達、マネージメントをやってくれている人たちやライブのブッキングをしてくれている人たち、レコード会社の皆…これらの人たちが、健全な文化をもっていること。大変では、あっても一生懸命頑張れば、やりやすくなると思っているし、それが成功へとつながる。いい人たちがたくさんいるし、僕自身、昔よりも人の意見を聞くようになったし、前よりも協力的になったと思っている。そういうことがいい関係を生み出していると思う。



――プライベートなことでお聞きしたいのですが、アンドリューさん自身、大きな病気(急性リンパ性白血病)を克服され、立派に今活躍されているわけですが、今、闘病中のファンへアドバイスをあげるとしたらなんと伝えますか。

アンドリュー:まず呼吸をすること。診断結果を聞いた人や闘病中の人には一番にこれを伝えている。あまり重要だとは思われていないけど、深呼吸をすることは、すごいパワーを持っている。自分自身を解放し、集中力を高めるということは、とてもパワフルなことだよ。僕は、すごく不安になったり、辛くなったりして、筋肉にグッと力が入ってしまうときに単純に深呼吸をすることで楽になったりして、助かったんだ。自宅に人がきて、一緒に瞑想をしたり、呼吸をすることで乗り越えられたんだ。その中でも呼吸のテクニックがあったと思うんだけど、克服してから忘れてしまったよ(笑)。でも辛いことを受け入れなくてはいけないんだよね。いい未来をただ願うだけじゃなくて、まずは、受け入れて、乗り越えていかなくてはいけない。僕はそうやってきたよ。


――現在は、ネット社会とはいえ、日本ではまだまだテレビで流れると話題になるという傾向があります。パナソニックのCMで現在日本で話題になっていますが、実際CMをご覧になられてどう思いましたか。

アンドリュー:すごく好きだよ!多分ほとんどのアーティストが広告と自分の音楽がくっつくことには、気が進まないと思うんだ。正直、僕も広告になってほしくないと思う作品はあるよ。でもパナソニックは、そうではないと思った。もちろん曲を使用する前に絵コンテを送ってくれて、すごく曲を使うことに対して熱意を感じたんだ。それにそのやり取りがものすごく明るくて、ポジティブさを生んだんだ。だからやってみることにした。CMを見て、笑顔になったよ。自分の音楽もそうやって誰かを笑顔にしたいし、CMをきっかけに僕のライブに足を運んでくれるようになるまで繋げていきたいね。

ビリー・ジョエルビリー・ジョエル
(C)WENN.com


――あのビリー・ジョエルのオープニングアクトも決定されたということですが、どのように決まったのですか。

アンドリュー:ビリーのエージェントが直接 僕のエージェントに連絡してきて、エージェントから「ビリーのオープニングアクトの話が来たんだけど」って言われたんだよね。その時思わず、笑いながら「まさかこの電話かける前に出演OK出したよね?」と言ったぐらい(笑)。だって迷うことではないし(笑)。僕たちは、すごく狭い業界にいるのだと思う。僕は、ビリーと同じプロモーターでライブをやって、僕の名前が候補にあがって、幸運にも選ばれたんだよ。今のところいい感じに進んでるし、僕は、ビリーのライブ前にステージをいいように温められたらいいと思っている。前座をやるミュージシャンは、誰もが本編のアーティストのいいサポートアクトになれたらいいと思うだろうし、特にあの最高峰のレベルにいるアーティストなら尚更ね。2公演終えて、2公演控えているところだよ。


――今後の目標を教えてください。

アンドリュー:ライブを常に成長させていくことが、一番の目標かな。ラジオからの成功も全てライブへつながっているんだと思う。次のアルバムでもCMのタイアップが決まったとしても、ヒットが次作でなかったとしても、何が起きようとしても、出会う人たちは、ライブで会うんだ。このビジネスで好きなところ2つを挙げるとしたら、曲を書いて、作品作りをすることと人前で演奏することなんだ。その二つを促進するには、ライブだと思う。みんなチケットを買って、ライブに来てくれて、そのお客さんと関係を構築していくんだ。世界中で出来るだけたくさんの所で演奏して、その人たちが離れないように自分自身が一生ライブをやっていけるようになりたいね。


――日本のファンへメッセージをください。

アンドリュー:いつも聴いてくれてありがとう。ジャックス・マネキンやサムシング・コーポレイトから聴いてくれてる人たちもいるだろうし、今こうやってまだ僕の音楽を聴いてもらえてることは、すごく僕にとって意味のあることだよ。そして、最近僕を知って興味をもってくれて、最新作を聴いてくれた人、興味をもってくれてありがとう。是非ライブに来てほしい。9月、10月には再来日できることを願って、いいライブを日本でやれるようにしたいね。これからもよろしく!


一つ一つの質問にすぐ答えてくれ、思うがままに話してくれたアンドリューがとても印象的だった。時には、ジョークを混ぜながらも真面目な話をし、音楽への熱意は、彼の透き通る青い目の奥からも伝わってきた。

(C)TVGroove.com

(インタビュー終わり)

■動画「Andrew McMahon in the Wilderness - Fire Escape (OfficialMusic Video / Japanese Version)」



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■アンドリュー・マクマホンAndrew Mcmahon プロフィール

マサチューセッツ州コンコード生まれ、カリフォルニア州オレンジ・カウンティ育ちのシンガー・ソング・ライター。2000年に結成し、2002年にMCA(現Geffen)からピアノ・ロック、ピアノ・エモというスタイルで鮮烈なメジャー・デビューを果たしたバンドのサムシング・コーポレイト、2004年に自身の新たな可能性を求めて結成したプロジェクトのジャックス・マネキンのフロントマンとして知られている。
2005年に急性リンパ性白血病を診断され音楽活動を休止し闘病生活に入る。家族、恋人、友人の支えと協力により、病気を克服し、音楽活動を再開。2006年にはがん研究への寄付を目的としたチャリティー団体Dear Jack Foundationを設立(2014年までに5000万円以上が寄付されている)。2009年には闘病生活のドキュメンタリー作品「DearJack」が公開された。
2015年からは自身の名前を冠したソロ・プロジェクト、アンドリュー・マクマホン・イン・ザ・ウィルダネスを始動する。同年11月に発表された1stアルバム「アンドリュー・マクマホン・イン・ザ・ウィルダネス」のシングル曲「セシリア・アンド・ザ・サテライト」は全米ラジオ局を中心に火が付き、スマッシュヒットを記録。最新作に収録されるリードトラック「ファイヤー・エスケイプ~きみがいる世界」もジャンルを超えたヒットを記録している。2017年は、各国の音楽フェスティバルへの出演に加え、ビリー・ジョエルのスタジアム・コンサートでオープニング・アクトを務めることも決定するなど、キャリア史上最高の輝きをみせている。

■リンク

日本公式サイト
www.universal-music.co.jp/andrew-mcmahon/
海外公式サイト
https://www.andrewmcmahon.com/
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