ウソのようなホントの話！ フィリピン警察が抗議デモに対抗するために使ったのはケイティ・ペリーのあのヒット曲

先月、フィリピンのマニラで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の会議場の外で行われた抗議デモを解散させようと、フィリピン警察がケイティ・ペリーの曲を大音量で流すというユニークな作戦をとった。

APEC首脳会議には、米オバマ大統領ら21カ国/地域の首脳たちが集結。その会議が行われている建物の外で数百人もの左派が集結し、APEC自由貿易に対する抗議デモを行った。デモ隊のテンションは次第に高ぶり、警察機動隊列を突破しようとエスカレート。フィリピン警察はまず、どこの国の警察も行うであろう放水胞で対抗。しかし、大した効果は得られなかった。

警察とデモ隊の激しい衝突が繰り広げられるのかと緊張が高まったその時、フィリピン警察はデモ隊にスピーカーを向け、突然、ケイティ・ペリーのスマッシュソング「ロアー～最強ガール宣言!」を大音量で流した。その場にいた警察官たちは曲に合わせて警棒でビートを取り、「APECはジャンクだ!」とシュプレヒコールをしていたデモ隊のテンションは一気にダウンした。

ケイティの他にも、カントリーミュージックの女王ドリー・パートンの「Islands in the Stream」、フランスの人気DJデヴィッド・ゲッタの「Sexy Bitch」、ビージーズの名曲「愛はきらめきの中に」を流したとのこと。

予想外の警察の作戦に、デモ参加者の多くは「主張を届けたかっただけなのに」「あまりにもばかげたことをする」と憤慨。しかし、一のデモ参加者は音楽を楽しんだと伝えられている。

フィリピン警察は、「我が国民は一般的に音楽が大好き。音楽には、緊張をほぐし落ち着かせる効果がある。抗議を寛容に解散させるにはぴったりの作戦だ」と説明。米メディアは「ロアー」なんか流したら、余計に攻撃的になってしまう、選曲ミスだったのでは?と伝えている。