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UK発破格のロックバンド「ナッシング・バット・シーヴス」初単独来日公演は大盛況

2016年1月19日
ナッシング・バット・シーヴスナッシング・バット・シーヴス
昨年のサマーソニックではデビュー前にして屋内最大規模のマウンテン・ステージで圧巻のライヴを見せ、期待の新人アクトとして一気に話題をさらったUK出身破格のロック・バンド=ナッシング・バット・シーヴスが、1月18日に初単独来日公演を渋谷 duo music exchangeにて行った。雪という悪天候の中、超満員の熱いライヴとなり、大盛況のうち終了した。

ミューズやアーケイド・ファイアなどのオープニング・アクトに加え、レディング&リーズ・フェスティバルやT・イン・ザ・パークなどの大型フェスへの出演を経て、UKのヘッドライン・ツアーもソールドアウト公演が続出。昨年10月にリリースしたフル・デビュー・アルバム「ナッシング・バット・シーヴス」は全英チャート初登場7位、そしてアナログ盤は全英バイナル・チャートで初登場1位を獲得するなど、今UKで最も勢いのある新人バンドのひとつとして大きな注目を集めている。



◇以下ライヴレポート

昨年のサマーソニックで初来日を果たし、しかもほぼ無名の新人バンドにも拘らず、いきなり2万人収容のマウンテン・ステージに抜擢されるという鮮烈な日本デビューを飾ったナッシング・バット・シーヴス。そんな彼らの初単独来日となった今回のライヴは、サマソニでのパフォーマンスの評判と、デビュー・アルバム「ナッシング・バット・シーヴス」のリリースを経て一躍要注目新人となった彼らの現在の勢い、そして昨年の長期ツアー生活の中で鍛えられてきた確かなプレイヤヴィリティの両方を確認する場となった。

アルバムのオープニングになぞって「エクスキューズ・ミー」でスタートしたこの日のショウ、静かな滑り出しと言っていいが、激しくアップダウンするコナーのファルセット・ヴォーカルにのっけから耳を持っていかれる。しかも彼らの曲は1曲の中で曲調がめまぐるしく変化していくのが特徴で、一瞬前まではチルな空気に浸っていたはずなのに、気づけばグルーヴの只中に叩き込まれているという、凄まじいギャップとテンションに驚かされるのだ。

サマソニでは2万人のビッグ・ステージに負けない、新人らしからぬ思い切りのいいダイナミックな演奏に驚かされたのだが、今回は一転、ライヴ・ハウスの密閉空間の中で、彼らの楽曲のダイナミズム、スケール感を支える構造の緻密さや繊細さを高密度で体感できる、これまた贅沢な体験となった。

「グレイヴヤード・ホイッスリング」のコーラスのレイヤーの美しさにも今回初めて気がついたし、ドラムを囲んでノリ一発で好き勝手にジャムっているようなパートがあるかと思えば、互いに神経質なまでにアイコンタクトしながら丁寧にタイミングを図っているパートもある。つくづく本能&理性、天然の才能&弛まない努力といった相反するふたつの個性を合わせもっているのが、ナッシング・バット・シーヴスの魅力であり、強みなんだと思った。

そして、その緻密なバンド・アンサンブルの真ん中で、どこまでも自由に、奔放にファルセットを響かせまくるコナーの才能が本当に凄まじい!彼の声のポテンシャルに一切の制約をかけないように、コナーの回りには「余白」というか「隙」が設けられている感じが興味深かった。ギターとヴォーカルのみでシンプルに歌われた「ラヴァー、プリーズ・ステイ」なんて殆ど聖歌のように神々しくすらあった。

そんなコナーのヴォーカルが場内を完全に掌握した「イフ・アイ・ゲット・ハイ」を境にして、後半は問答無用のラウド&ヘヴィなロックンロール・パートに突入していく。ドム(G)やジョー(G)が限界まで腰を落としてのローポジで弾きまくる「ペインキラー」なんて、本当に「どこのヘヴィ・ロック・バンドか?!」という佇まいだった。

それにしてもサマソニ初来日からの僅か4カ月足らずで、彼らがここまでロイヤルなファンを日本で獲得していたとは、予想外の嬉しい驚きだった。イントロではジャストなタイミングで手拍子がおこり、そしてコナーにマイクを向けられると完璧な大合唱で応えるオーディエンスの姿には、ナッシング・バット・シーヴスが象徴するUKギター・ロックの新世紀に対する希望をも垣間見えたのだ。

アンコールではそんな熱心なファンから日の丸にバンド名が記された大きなフラッグが手渡され、同じくファンにもらった一輪のバラを、フラメンコ・ダンサーよろしくコナーが口に咥えてみるワン・シーンも。そしてオールラストはもちろんこの曲、現時点での彼らのアイデンティティーを凝縮したナンバーである「バン・オール・ザ・ミュージック」!“Jumping! Dancing! Moving!”とコナーが叫び、場内は瞬く間にこの日一番の狂騒と興奮の現場と化した。

デビューから1年、目下スタジオ・アーティストとしてもライヴ・バンドとしても凄まじい勢いで進化を続けているナッシング・バット・シーヴス。再来日を固く約束してステージを降りた彼らと再び相見える時は、きっと今日のこの興奮を軽く凌駕するプレイを見せてくれるはずだ。
(粉川しの)


■公演情報

大阪公演 2016年1月19日(火)

梅田クラブクアトロ
OPEN 18:00 / START 19:00
当日券: 17:00~クアトロ受付カウンターにて販売
6,000円(税込/オールスタンディング/1ドリンク別)
※未就学時入場不可
企画・制作・招聘:クリエイティブマン

公演詳細はこちら://www.creativeman.co.jp/artist/2016/01nbt/


■リリース情報

デビュー・アルバム「ナッシング・バット・シーヴス」発売中

ナッシング・バット・シーヴス(Japan Version)
Sony Music Labels Inc. (2015-10-21)
売り上げランキング: 364


日本盤CD:2,200円+税
ボーナス・トラック収録/歌詞対訳・解説つき

iTunesにて好評配信中
・デラックス
https://itunes.apple.com/jp/album/nothing-but-thieves/id1026420190?app=itunes&ls=1

・スタンダード
https://itunes.apple.com/jp/album/nothing-but-thieves/id1016210720?app=itunes&ls=1
※iTunes Storeは、Apple Inc.の商標


■ナッシング・バット・シーヴス: プロフィール

UK/サウスエンド出身、平均年齢22歳、コナー(Vo)、ドム(ギター)、ジョー(ギター)、フィル(ベース)、ジェームス(ドラム)の5人によるロック・バンド=ナッシング・バット・シーヴス。高校で出会ったコナー、ドム、ジョーが2011年にバンドを結成し、後にフィルとジェームスが加入して今の編成に。Drive-Thru Records (ニュー・ファウンド・グローリー、アリスターなど)の代表リチャード&ステファニー・レインズに見出され、本格的にバンドとしての活動を開始。

バンドとしてのサウンドを確立するために渡米し、LAやNY、ナッシュヴィルなどで様々なプロデューサーがソングライターと出会い、バンドの方向性を探すと共に、ソングライティング力を磨いていった彼らは、2014年、晴れてRCAとのメジャー契約を獲得。

これまでにアーケイド・ファイア、ジェイク・バグ、ジェラルド・ウェイのサポート・アクトなどを務めたほか、T In The ParkやThe Great Escapeなどの大型フェス、さらに昨年8月には遂にUKの中でも最も規模の大きいフェスの一つでもあるレディング&リーズ・フェスティバルへの出演も果たした。

フー・ファイターズ、カサビアン、ミューズ、ジェフ・バックリイなどから影響を受けているという彼らの魅力は、何よりも新人離れした、卓越したソングライティング能力。ドラマティックさと静寂のコントラストをダイナミックに描く楽曲と、“天使の歌声”とも称されるヴォーカル/コナーの唯一無二のヴォーカルも、ロック・ファンを魅了しているポイント。

2015年7月に日本限定タワーレコード独占EP「バン・オール・ザ・ミュージック – EP」をリリースし、8月にはサマーソニック2015への出演で初来日。10月には満を持してフル・デビュー・アルバム「ナッシング・バット・シーヴス」をリリースし、全英チャート初登場7位、アナログ盤は全英ヴァイナル・チャート1位を記録。新人という枠を大きく越えたそのパフォーマンスで、日本でも一気に注目度が上昇中。2016年1月、初の単独ツアーで2度目の来日を果たしたばかり。

本国公式サイト
//www.nbthieves.com/

日本公式サイト
//www.sonymusic.co.jp/artist/nothingbutthieves/
 
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